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自分にイエスをいうプロセス~NoNoGirlsオーディションを見て~


進むオーディション、迎えたクリエイティブ審査

YouTubeでは、ノーノーガールズオーディションが第10回まで進んでいます。特に注目を集めたのが、「クリエイティブ審査」と呼ばれる回です。
この審査では、参加者たちが作詞に挑戦しました。
そのテーマは、「ノーと言われても見返す」「ノーを取り合わない」など、自分の強さやたくましさをアピールする内容が中心となりました。

しかし、全員が同じ方向性のリリックを仕上げたことで、「似たような内容ばかりでお腹いっぱい」という視聴者の声もX(旧Twitter)上で見受けられました。
それでも私は、これは必然だと感じています。

自分に「イエス」を言うために必要なプロセス

ちゃんみなは、参加者たちが自分自身に「イエス」と言えるようになるために、全員がこうしたリリックを書くプロセスをあえて課したのではないでしょうか。

なぜなら、自分に対して一度「ノー」と言ってしまった過去を覆すには、自分自身で「イエス」と言い直さなければならないからです。

その「イエス」のあり方や形を、言葉や歌という表現で自分自身に提示することが求められます。

この審査は単なるオーディションの一環としてだけではなく、参加者たちが自己肯定感を再構築するための避けては通れない過程だったように思えるのです。
それくらい、ちゃんみなが彼女たちの「今」と「未来」に責任を持って向き合っているように感じられました。

心理支援の視点で見るちゃんみな

NoNoGirlsオーディションでのちゃんみなは、プロデューサーという立場でありながら、参加者たちを励まし成長させるメンターのような存在です。
彼女は、自己肯定感を育む過程を見守り、時に強く導く姿が印象的です。

そんなちゃんみなが心理支援を必要としたら、どのようなアプローチが適しているのでしょうか。自分の専門性をもとに考えてみました。

支援者にこそ支援が必要

どんなに優れた支援者でも、時には助けが必要です。
「支援者支援」という言葉があるように、他者を支援する立場の人は、支援疲れを避けるためにも、自分自身のケアやサポートを受けることが大切です。
ちゃんみなのように多くの人を支える役割を果たしている人にも、自己管理だけではカバーしきれない部分があるかもしれません。
他者の視点や助けを受けることで、さらなる成長や安定を図ることができるのです。

1. 言語化の支援は不要

ちゃんみなは、経験をもとに感情や思考を言葉にする力に優れています。そのため、一般的な「モヤモヤを言語化する」支援は必要ないでしょう。むしろ、彼女が生み出した言葉や表現を整理し、全体像を見える形にするサポートが有効です。彼女自身が持つ思考や感情の地図を描き、さらに深い洞察を得られる手助けをすることが、心理支援としての価値を発揮するポイントです。


2. 個別支援よりも自助グループが有効

ちゃんみなのようにエネルギッシュな人にとって、他者とつながりを持つ場は大きな力を与えます。たとえば、同じような経験を持つ人々と意見を交換する自助グループは、癒しや新しい視点を得る機会になるでしょう。彼女にとっては、同業者や共通の課題を持つ人々と互いに学び合う場の方が、個別の支援よりも効果的である可能性があります。


3. 支援者自身のエネルギーマネジメントが鍵

ちゃんみなを支援するには、支援者自身がエネルギーをしっかりと管理することが求められます。彼女の持つ迫力や情熱に対峙するには、支援者が自分のペースを保ち、柔軟かつ安定した姿勢で接する必要があります。支援者自身のセルフケアを重視することが、適切な支援を続けるための重要な条件となるでしょう。

まとめ:自分を肯定する大切さを学ぶ場

NoNoGilrsオーディションは、自己肯定感を育みながら才能を磨く特別な場です。その中で、ちゃんみなは「自分にイエスと言う」ことの重要性を参加者たちに伝えています。

心理支援の現場においても、自己肯定感を高め、可能性を引き出すためのアプローチは重要なテーマです。
支援者自身が学び成長しながら、自分自身や周囲の人々に「イエス」を伝えられる場を作ることが、どんな関係性にも必要だと感じます。
このオーディションから学んだ視点を、心理支援の中にも取り入れていきたいと改めて思いました。

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