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脳を働かせる=体を動かす

45分間の授業を「子どもを机と椅子に縛り付けて動けないようにして展開する」教師がいる。拷問である。

本来学習というのは「体を動かす」ことで成立する。分かりにくい人にはこう説明するとわかってもらえるかもしれない。

「今、あなたは瞬きをしましたが、命令を出したのは脳ですよね」

「1ヶ月後にあなたはアメリカ旅行に行くとします。毎日英語の本を黙読して、話せるようになると思いますか」

英語を話せるようになるには、まずは声に出してみないと始まらない。テレビで野球ばかり見ていた人がいきなりバッターボックスに入ってホームランを打てるはずもない。

こう考えると、学習というのは体を動かすことで成立しているのだと理解できるようになってくる。

これを知っている教師は実に見事に子ども達を「動かす」ことに長けている。

「全員起立、3回読んだら座りましょう」
「〜について箇条書きで3つ書きます」
「わからない人は、わかる人を探しなさい」
「立ったままで話し合いなさい」
「ノートをみせにきなさい」
「友達からサインをもらいましょう」

いくらでも動かすことができるのである。

動きのある教室では、しっとりとした知的な雰囲気を感じることがある。動く時は動き、止まるときは止まる。このメリハリをつけるのも教師の技術である。

何やらマンネリ化して、子どもの表情が暗く、中には話を聞いていないとか、タブレットで遊んでいる子がいる…そういった学級ではまず、動きをつけるところから初めてはどうだろう。

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