【後編】「転職して良かった?」卒業生に直球質問。「モトヤフ」メンバーのいま
こんにちは。ヤフーのオープンコラボレーションスペース「LODGE」です。
前編に引き続き、7月8日に開催されたオンラインイベント「あのモトヤフは今!? OBメンバー近況報告会 」のイベントレポートをご紹介します。
前編はこちら ↓
登壇者:
磯野篤紀氏(株式会社はてな)
岡田信夫氏(Amazon Web Services Japan)
辻陽平氏(Chatwork株式会社)
一円真治氏(freee株式会社)
Kim HyunMin氏(PayPay株式会社)
中川雅史(ヤフー株式会社:モデレーター)
転職を考えたきっかけは?
LTの後は、登壇者によるパネルトーク。転職のきっかけや現職でのやりがいについて、さらに深い話が繰り広げられました。
ーーー 転職しようと思ったきっかけについてお話を伺いたいです。磯野さんが「死ぬまで成長したい」とすごくいい言葉を言ってくださいましたが、ヤフーの仕事をしながら、そう思う出来事はあったのでしょうか?
磯野さん:
社外の人たちからの刺激ですね。
同じ職種、例えば人事コミュニティの知り合いとか、そういうところから刺激を受けました。その人たちと比べてまだまだ未熟だなと思ったことと、年齢も考えて転職を考えましたね。
ーーー 転職のほかに、他にも選択肢はありましたか?
残るか転職するかの二択でしが。個人でやるには力がないなと思いました。環境を変えるほうを選びました。結果、伸びしろが伸びている感じは実感しています。未熟だらけです(笑)
ーーー 岡田さんのきっかけに関して、SA(ソリューションアーキテクト)という分野に対して興味はあったのでしょうか。
岡田さん:
いや、全然なかったですね。
ヤフーでサービスの開発をやっていた頃、僕が担当していたYahoo!カレンダーはまだサービスとして小さかったんです。なので、サービス開発をしながらマネージャーたちと「こういう取り組みを入れたら面白くなるのではないか?」とディスカッションすることがたびたびありました。
しかしサービスやチーム組織の規模が大きくなってくると、分業化が起こってバックエンドだけを担当することが増え、 ビジネスにかかる部分の話(ヒト・モノ・カネの流れ)をする機会が減りました。
技術はやれているし面白いけれど、「ビジネスから離れていっている」という感覚というか。
そこで、ビジネス的な部分にも携わりながら技術もやれる仕事を探し始めました。
ーーー なるほど。小さいサービスを作り上げるときって、自転車操業のようになんでも領域関係なくやりますよね。やらないと進まないから。それが分業化されてユーザーとの距離が離れたということですね。
岡田さん:そうですね。ビジネス職との関係が希薄になりました。リモートワークがさらにそれを助長した部分もあります。
環境の違い・プロダクトづくりの違い
ーーー 次に、ヤフーとの環境の違い、プロダクトづくりの違いについて、エンジニアの方に聞きたいと思います。辻さん、いかがですか?
辻さん:
ヤフーはエンジニア部隊だけで数千人いますよね。Chatworkは100人くらいなのですが、やはり規模の違いはだいぶあるなと思っていまして。
ヤフーの場合は、「アプリケーションの設計をしたらテクニカルディレクターのレビュー」といった確認ルートや開発ルールがきっちり決まっていたのですが、現職ではそういったものがなく、現場にだいぶ裁量が与えられています。
ーーー ヤフーがフローやルールが確立されているのは、責任所在をはっきりさせて、不具合があった時の対応がかかったときにすぐに対応できるように、という意味が含まれていると思うのですが、Chatwork さんのほうは違うということですが、もし何か起こった時に、戸惑いを感じることはないですか?
辻さん:
そこはシステムの各工程の担当者…専門性を持つ方々が、担当領域関係なく能動的に動いていて、自社のチャットサービスを使って即時的に対応しています。すごいなあと思って見ています。誰かの判断を仰ぐというよりは専門性を持った人が自分で判断してコラボして動いていくかんじです。まだ自分は詳しく理解できていないのでそこまで動けていないのですが、ほかの方の動きを見ているとそういうかんじです。
ーーー なるほど。辻さんもそういったエンジニアの動き方を目指していらっしゃるのですか?
そうですね、まさに、それは理想だなと思っています。
今後チャレンジしたいことは?
岡田さん:
私は所属としては西日本なんです。オフィスも大阪なので、関西や西日本の技術者界隈を盛り上げたいなと思いますね。
もう一つは、グローバル企業にいるので自分で動けば英語圏のメンバーとコミュニケーションが結構あるんです。ユーザーからのフィードバックを僕らが送ると、そこからディスカッションが始まったりとか。そういったところも取り組みたいですね。ローカルとグローバルな活動を増やしたいなと思いますね。
ーーー 通訳というかたちではなくて、一緒にディスカッションをして解決していくのですね。
そうです。実際ほかのソリューションアーキテクトも、言い出しっぺは自分で動いていいカルチャーがあって。それこそプロダクトのチームにコード書いてコミットしているメンバーもいたりします。もちろんパフォーマンスは求められますが。
最初はフィードバックからですけど、OSSの部分に社内からコミットするところもやっていきたいと思いますね。
ーーー 磯野さん自身が人事領域、採用以外全部やっているとおっしゃいましたが、その中でもチャレンジしたいことはありますか。
ちょっと大きなところでいきますと、ヤフーではおなじみのフレーズですけど「一人一人の才能と情熱を解き放つ、そのための仕組みづくり」をやってみたいなと思っています。社員が活き活きと働ける、笑顔の絶えない働き方という仕組みづくりですね。
ーーー 辻さん。ご自身のこれからのチャレンジとしてアーキテクチャーの刷新PJに取り組んでいらっしゃるのは、やはりモチベーションになっていますか?
辻さん:
そうですね。使おうとしている新しい技術が面白くて、先端的なことをやっていると思います。なかなか国内だと事例も少ない尖ったことをやろうとしているので、これが実際にプロダクトレベルで実現できると、他のエンジニアにも還元できると思います。
まずはそれをやり切って、登壇機会があれば社外に向けて話せるようになっていきたいと思っています。
ーーー Kimさん、いかがですか? (楽天、Paypayと経て)UXデザイナーというよりエバンジェリスト的な役割になってきているかなと思いましたが、Kimさんが目指す先はそういったところでしょうか?
Kimさん:
両方ですね。プロジェクトでもちゃんと成果を出しつつ、自分も経験を積んでいき、文化としてちゃんと定着させるためにどうするのかを工夫していくのが僕の役割かなと思っています。
ーーー 一円さん、いかがですか。 freeeさんには入社して間もない状況ですが、チャレンジしたい分野はありますか。
入ってから学ぶことも多いですが、やりたいことベースで話したりします。マイクロサービス化など、技術的にも幅を広げているところはあります。自社単位でもそうですが、アウトプットもしていきたいと思っています。アウトプットをしながら、成果を出していきたいと思っています。
まとめ
今回は各方面でご活躍中の「モトヤフ」の方にお集まりいただき、転職のきっかけやそれぞれの思いについて語ってもらいました。
今回登壇した皆様は、ヤフーでの業務経験や様々な体験のなかでキャリアを考える機会があり、「自分がやりたいことは何か?」を考えるターニングポイントがありました。それぞれのバックグラウンドや関心のある領域で新しいチャレンジをしている姿が印象的でした。
転職含め、働く環境を再考することは、仕事をする上で最も大事な要素の一つです。何かの参考にしていただければ幸いです。
Mix Leapは今後も彼らと繋がり、関西圏のクリエイターに向けた勉強会イベントなどをコラボ開催していきたいと思っています。
次回イベント開催のお知らせ
今回のイベントでの対話をきっかけに、8/12にChatworkさんとの合同開催イベントを開催予定です。
Web系サービスのプロダクトマネージャーを目指す方に向け、ヤフー、Chatwork両社のPM経験者が「PMとしてのキャリアや、これまでの取り組み」「PMを目指す人に伝えたいこと」などを話します。ぜひご期待ください。
Mix Leap Study #67 - 各社事例からプロダクトマネージャーのあり方を探る
https://yahoo-osaka.connpass.com/event/219897/
アーカイブ動画はこちら
Mix Leapではこれからも各種イベントを開催予定です。是非お楽しみに!