見出し画像

食思考マラソン(8)春、貴族のスタンプラリー その2 │太田充胤


はい、結局、今回も春のスタンプラリーです。

いろいろ考えたのですが、やはり「だめご飯」の話はしばらく棚上げにしておきましょう。いつか時が来たら、またつづきをやります。それが全員にとって幸せな道だと思いました。

自分で決定権を握っている連載は自由が効いて良いですね。引き続き、好きなようにやっていきたいと思います。


さて、春のスタンプラリーとは、春にしか出回らない貴族的食材を、焦燥感に追われながらひとつひとつ買い集めて食べていくさまを指す概念でした。

今年はまだ筍を食べていなかったのですが、前回の記事で筍、タケノコと書いているうちに、やはり今年も筍を食べずにおれない気持ちになってきました。自宅でうわ言のように春…タケノコ…とつぶやいていたところ、我が家の貴族(妻)が「じゃあ買ってくるよ!!」と言い放ち、颯爽と筍を買ってきてくれました。さすが貴族です。

ということでスタンプラリー編その2、今回は筍の話題です。


ところで、前回の記事で貴族について書いたところ、妻から「そんなこと気にしてたんだ…私考えたこともなかった…」と、言葉にはしないものの正直ちょっと引くわ、みたいな感じのフィードバックを受けました。主にあさりの値段のところとかですね。

興味深いことに、妻は食材のうち可食部分の占める割合(以下これを可食率と呼びます)が小さい食材ほど好きなんだそうです。

ここから先は

1,408字

¥ 300

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?