サービスアパートの便利と運
ハノイに居住するにあたり、コンドミニアム(マンション)、ヴィラ(一戸建て)、サービスアパートの
中から住まいを探した。
いずれにしても賃貸なので、キャットウォークをつけてあげられない為、メゾネットタイプか一戸建てなど階段がある部屋を探した(猫ファースト)。
そして良さそうな部屋を見つけ、そこはサービスアパートであった。
サービスアパートとは、
・インターネット付き
・家具家電付き
・週に何度か掃除、洗濯をしてくれる
(契約によって頻度はまちまち)
マンションにハウスキーピングがついている物件である。
私が借りた部屋はワンフロア1部屋のみ(私の部屋は最上階とその下の階がメゾネットになっているタイプ)ペントハウス的な、カードキーをかざして行き先階ボタンを押すスタイルなので、警備員とメイドさんは業務中は全ての部屋のカードを持っている。
うちには月水金掃除と洗濯に入ってもらうことなっており、ベッドのリネン交換は金のみ。
入居して2週目までは交換されていたベッドリネンが3週目から交換されていない気配があり、
メイドさんにベッドのシーツは?と聞くと、
忘れてた〜へへっ!みたいな感じだったので、
次の週には私がシーツを剥がして洗濯カゴに入れておいた。
金曜日、仕事から帰ると洗われたシーツとピローカバーがベッドの上に置かれていた。
もうこの時点からベッドリネンの交換作業の半分は私が担うことになった。
洗い物はサービスに含まれていないのだが、
食器洗い用洗剤は備え付けられていたのでそれを使っていたのだが、皮膚が荒れに荒れたので日本製品のお店でキュキュットを手に入れた。
1800mlしかなかったので高くて迷ったが(輸入品が高い/大容量が高い)、皮膚を守るために大枚をはたいた(大袈裟)。
ある日の21時ごろ、急に部屋のエレベーターが開く音がしたので、行ってみるとメイドさんが空容器を携えて訪れていたのである。
「実は、今日気が向いたのであなたの部屋の洗い物をしたのですが、あの青い洗剤の泡切れがすごく良くて、洗ってからも手がしっとりしているので、少し分けて欲しくて来ました。
夜ならあなたが帰ってきてると思ったので。」
普通ならここでちょっと引くかもしれないが、
私はこのいい加減なメイドさんが結構好きで、
と言うのも彼女は、毎回部屋に入るたびに私により先に、ミャーオン!と猫に挨拶し、すごく話しかけてくれているからである。(ベトナム語なので猫は1ミリもわからない上に、声がでかいのでちょっと警戒している。トップ画像がその彼女とビト)
だから、この業務上知り得た情報を私的に利用して、厚かましく洗剤をもらうために夜の21時に容器を持ってきたということよりも、サービに入っていない洗い物をしてくれていたことが嬉しかったし、
サービスアパートあるあるで、物が無くなる(盗難)ということも聞いていたので、きちんと許可を得るために出直してきたことにさらに好感を持ったのである。
1800mlあるんでケチるもんでもないし。
しかしやはり彼女はいい加減なので、
洗い物の雑さが気になった私は、数日後、今後洗い物をする必要はないことははっきり伝えた。
彼女たちはアパートのオーナー会社に雇われており、複数の物件を分担しているようで、担当者が突発的に休んだ日などは別の方が来てくれて、私が脱ぎ散らかしたパジャマや、ライナスの毛布的な猫たちのブランケットも綺麗に畳まれていて、全員が全員いい加減というわけではなかった。
しかし、
私は非常にわがままで面倒臭い人間なので、必要以上のことはされたくないし、私が思うところの完璧にできないのであれば、その事柄についてはなにもしないで欲しい(自分でやります)という、棘の塊のような人間である。(ウニ、くりの殻のような)
特に自宅というプライベートなエリアではこの性質がMAXに近い状態になる。
だから彼女くらいいい加減な人(必要以上どころか、たまに必要なこともしない)が良いのである。
そもそも、私の仲間たち(猫)に好意的な時点で、私の棘は全て抜かれたのである。
私は運良く、ちょうど良い彼女が日々サポートしてくれているが、合わない人なら最悪だろうなと考える。
日本人はウチ/ソトの概念が強いからこそ、自宅は安らげる場所でないと、ストレスが溜まることになる。
ベトナムだからしょうがないという言葉を現地の日本人はやたらと連発する。
それで自分を納得させられる人はまだ良い。
私はしょうがないという言葉がすごく嫌いであり、しょうがないを無くすことに人生を費やしてると言っても過言ではなく、自分と仲間たちの健やかな暮らしを守るために(究極の自己中)しょうがないことに立ち向かう日々である。
だからしょうがないという言葉を発する人とは自然と距離を取ってしまい、ベトナムで日本人の友人は1人もできないのである。
同じアパートに住んでいるゲイのフィリピン人、その彼氏(国籍不明:アラブ系?)、隣のアパートに住んでいる韓国人と主につるんでおり、お茶したりナイトマーケットへ繰り出したり、無理な付き合い方をしなくてよいので非常に心地よい。
とろが脱走した際も、階下のフィリピン人が捕獲して私の帰宅まで預かってくれていた。
これはまた別の機会に記録することととする。