チベットの霊障病
3年前の記事から・・・これらの知識も踏まえて、霊障病を診ています。
日本人とチベット人の霊障病のとらえ方は異なっています。
日本で霊障と言うと、狐や蛇や狸などの動物霊の憑依と怨念を持った生き霊の憑依を思い浮かべます。
チベットは微笑みと信仰の仏教の国です。
古い時代の日本人の八百万の神々への感謝と信仰が今もしっかりと息づいています。
そんなチベット人たちのチベット医学における霊障病を見てみましょう。
「癒しの医療チベット医学 考え方と治し方」タムディン・シザー・ブラッドリー著から
霊の影響
チベット人は霊の影響を信じている。
チベット医が的確な診断を下しその患者に適切な治療を施したにもかかわらず全く反応がない場合、霊が原因していると考える。
したがってその医師は患者に、その能力が確かであると認められている霊的修行者を訪ねるように、勧めるのである。
菓子などの供物や火を用いた儀式、真言の詠唱、カンギュル、テンギュルのような聖なるチベット仏教の貴い経典を読呪するなどの儀式を行なうことにより問題の霊は患者から祓われる。
感覚のある生き物の殺生、献納や献身を怠り宗教上の教義を破るなどの行為を頻繁に行うこと、これが霊の影響を受ける原因となる。
また過度に非生産的な言動を為したり、苦悩を持ち続けることも原因になり、加えて他人と関わることを避け孤独に生きることも挙げられる。
チベットの医典には、人間に取り憑き身体症状の形で現れる18の異なった種類の霊が記載されている。
1:欲望界の神の霊。
この霊に取り憑かれた病人の症状は、繰り返し手を洗うなど潔癖さに執心し、いつも白色の衣服を選り好みし、未知の言語を話し、食欲が低下するなどである。
2:半神界の霊。
その症状は肉食と飲酒を好み、凶暴になり手に負えないふるまいを為し、休むことなく話し続け、その目は視線を合わすことを避け、たえず隅の方を見ている。
3:色香を食す霊。
この病人の症状は、頻繁に衣服を着替えるなど風采に執心し、香りと音楽を好み、色は何よりも赤を好む。
4:ナーガ あるいは水の霊。
この病人の症状は毒々しい赤い目をしていて、肉と牛乳を好み、極度に喉は渇き、たえず口を舐め涎を垂らしており、いつもうつ伏せで眠り、決して仰向けや横向きに眠ることはない。
5:山の霊。
この病人の症状は極端に気前が良く、囁くように話し、せっかちに歩き、医者を嫌い、魚を好む。
6:ブラーマ 梵天の霊。
この病人の症状はたえず人に喧嘩をふっかけ、本や経典を読むふりをし、凶器を用いて自分自身や他人の肉体を傷つけ、たえず大声で笑っている。
7:人喰い鬼の霊。
この病人の症状は、口汚く罵る態度、過剰な体力、赤肉や衣服、宝飾品や花々を嗜好すること、泣き叫ぶこと、清潔さに無関心になり、意識が崩壊し喪失する、夜間に徘徊するなどがある。
8:食肉の霊。
この患者の症状は、過度に臆病になり罪の意識を持ち癇癪を起こす、絶えず飢餓状態になり、乗馬や木登りを好む。
9:飢亡霊(餓飢)
この亡霊に取り憑かれた患者はひどく羸痩(るいそう)し、特に四肢に痩せは顕著である。ひどく脅え神経質になる。また、痩せる以前に好んでいた食物を供されても見向きもしなくなる。
10:水差しの形をした霊。
症状は生真面目な表情、極端なスローペースで歩く、陰嚢が腫れ吊り上がるなどである。
11:呪いの霊。
この患者の症状は常時手に土や木を持ち、裸で走り、悪態をつく。
12:混乱を招く霊。
この患者の症状はいつも水を飲み、絶えず不平を言い、食欲がない。
13:ゾンビの霊。
この患者の症状は、患者が眠ると同時に憑霊すること、自分の言うことは何でも事実であると言い張り、いつも震えている。
14:先祖の霊。
この霊は残された家族の誰かに入り込み、憑かれた人は故人と同様の言動をする。患者の口はいつも乾燥しており、光に耐えることができず目を閉じたがる。この霊に特有であるのは憑依された人は常に左側から衣服に手を通すということである。
15:教師の霊。
16:医者の霊。
17:医療の神の霊。
18:タントラ行者の霊。
15〜18はほとんどの場合が黒魔術師による産物であり、その目的は他人を傷つけることである。1〜14の霊はうまく治癒するが、これらの15〜18の霊については治癒が非常に困難である。
以上の18種類の霊は私たちの意識に入り込み、行動や話し方や考え方を一変させるのである。これらの霊は憑依された患者の心に働きかけ、考えることに集中できないように仕向け、落ち着きをなくさせ、せっかちにまた、混乱させもする。
(抜粋は以上)
1の欲望界の神の霊は、毎朝の通勤途中の駅トイレでいつも見かけるおじさんにソックリです。
半神界の霊と色香を食す霊は、夜の心斎橋にウヨウヨいます。
水の霊にも山の霊にも梵天の霊にも出会ったことがあります。
そうか、あの人は食肉の霊だったんだ・・・昔の患者さんに確かにいました。
飢亡霊の患者さんの親御さんから相談を受けたこともありましたが、あの当時は拒食症だと思いました。
やはり今のこの世は霊障だらけですね。
教師・医者・医療の神の霊はとても気になりますが、詳しい説明は記載されていませんでした。
黒魔術ですから呪いや呪詛のようなものでしょうか。
医療の神の霊がいるというのは目から鱗でした。確かに医療といえども陰陽があるはずです。
病を治すのが陽ならば、病を作ったり悪化させるのが陰です。
病を作る? 病を悪化させる? そんなのありえない・・・でしょうか?
抗癌剤やワクチン、成人病治療薬、睡眠薬、向精神薬などなど、多くの対症療法薬が病を作り悪化させていることが明らかになってきました。
医療の闇であり、陰の医療の神の仕業だと言えます。
そして今、その医療の陰が極まっています。
「この霊は私たちの意識に入り込み、行動や話し方や考え方を一変させるのである。これらの霊は憑依された患者の心に働きかけ、考えることに集中できないように仕向け、落ち着きをなくさせ、せっかちにまた、混乱させもする。」
多くの人たちがこの医療の神の霊に取り憑かれている、と言っても過言ではありません。
チベット医学は、この医療の神の霊は治らないと言います。
食養生と生活養生で、もう一度「行動や話し方や考え方を一変」させなくてはいけませんが、とても難しい治療法です。
しかし「陰極まって陽と成す」が宇宙の理ですから、陰が極まった今こそ、生まれ出る陽に意識を向けましょう。
慈愛と感謝、生きる悦びが陽に生命の輝きを与えます。
信じる気持ち、祈るこころがあれば、霊障など怖くはありませんよ。
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