心をつなげる
倉敷市真備町は、2年半前に豪雨災害に遭い多くの方が被災した地域。
その真備地域にある小学校の評議員を縁あって仰せつかっています。今日は、その第3回目となる評議委員会でした。
学校の授業の様子を1年生から6年生まで見させてもらってから、学校の様子や学校評価アンケートの子ども達や保護者の方々、先生たちの様子についてざっくばらんに会話をします。
と言っても、この学校は先生たちと地域が心を通わせていて、豪雨災害から新型コロナ禍の中での対応と助け合いなど、とても素晴らしい学校運営をされています。正直、自分の住む地域の学校と比べてうらやましくなるし、校長先生が毎月送ってくださる校長室だよりには自分も地域の一員になったように子どもたちのことが知れて、愛情が伝わってきます。
今日、出席されていた他の学校評議員の方が、次のように話されていました。
「復興が進んできたと言う人もいるけど、地域のコミュニティの回復はもう少しと思う。家庭環境が難しくなった家庭も多かったり、地域の中での交流が以前のようにはいっていない面もある。まだまだ後遺症がある。子どもたちは本当によく頑張っている。」
「そして、そんな中で、学校は、地域の人や子どもたちのカウンセラーのような役割を担ってくれていて本当に感謝している。地域の多くの人たちがそう思っていると思う。」
それは、本当にそうなんだろうと子どもたち、地域の保護者の方たちのアンケートの声を見ても、そして表情からもよく伝わってきます。
地域に開かれた学校がこれからの教育として良くキーワードに挙がるけど、豪雨災害やコロナ禍と様々な状況を地域と共に子どもを中心にして乗り越えてきたこの学校はまさにそれだなぁと思います。
そして、この記事のタイトル「心をつなげる」
校長先生に、先生たちの様子を聞いたときにお答えいただいた言葉がそれでした。
自分のこれまでの活動もあって、最近先生になった若者たちから学校現場での大変さをよく相談されます。月に100時間残業しているとか学校の組織マネジメントの問題とか人間関係とか。
そして、それは、若者だけではく、本当に疲弊している先生たちを少なからず見てきた。
だから、この小学校の先生たちの心身のことも少しだけ心配になって質問しました。特に、今年は、コロナ禍もあって職場のコミュニケーション、支え合いを深める機会が多くの組織で減っているとも思ったから。
”心がつなげるチーム” それをちゃんと大切にする日々。
校長先生からは、懇親会や送別会、忘年会とかはできていないのでその辺りの難しさはあるものの、感染対策をしながらコミュニケーションの時間などを意識して取ることを大切にしていること、その中で、大切なことは「心をつなげること」だと思っていると教えてもらいました。
この言葉にはほんとにハッとした。ほんとそういうことだなぁと。だから、この学校であり、この地域なのだなぁと。
この小学校では、私が活動するNPOの多世代交流やSDGsのプログラムでもお手伝いしていて、地元の学校とのコラボも事例が出来ています。県内でも唯一と言う温かい取り組み事例だと思うのですが、このnoteを書く意図である、ゼロイチが出来ることにもこういう一つ一つが大切だと思います。
誰かの笑顔のため、そのために仕組みや新しいイチは生まれて欲しいし、生まれやすい。なぜなら、それがモチベーションになり、共感になるから。
ただ、人から共感は得られても、信頼は覚悟からしか得られないもの。だから、その中での自分自身の”する”を一つずつ決めて実行していくことが大切。この学校は、それが出来ている。チームとして。
この学校の取組みには、他にも多年齢の交流する仕組みが伝統的にあったりと書きたいこといっぱいあるんですが、今日はここまで。
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