コロナは夢だったのか?と困惑した後、現実を突きつけられた話

2020年3月13日から新型コロナウイルスの影響で、息子の通う小学校は休校している。私の住むケベック州の本日(5月14日)発表の新規感染者は793人、亡くなった人は131人。このような状況がもう何週間も続いている。特にモントリオールは、まったく改善が見られない。これまでマスクは必要ないと言っていたケベック州政府が、数日前からマスクの着用を勧め始めた。


そんな中、本日、息子の学校が置きっぱなしになっていた荷物を引き渡すというので、学校へ受け取りに行ってきた。事前の説明文には、どこから出入りするか、手の消毒はどうするかなど細かく書いてあって、正直、面倒くさいな…と思っていた。私はもともと在宅で仕事をしているし、買い物は宅配を頼んでいるので、この2か月ほどほとんど出かけていないし、対面で人に会っていない。


私はマスクをし、使い捨ての手袋をポケットに忍ばせ、まるで戦いにでもいくかのように学校に向かった。校庭にクラスごとに引き渡しようのテーブルが用意され、コーンなどで経路も記されていた。私が学校に到着したのは、指定された時間の終了10分前ぐらいだったので、校庭には先生方が十数人と親子連れが何組かいただけだった。


車から校庭を眺めたときに気が付いたのだけど、誰一人としてマスクをしていない。フィジカルディスタンス?取られているような、いないような…。私は迷いながらも一応マスクをして校庭に向かった。先生方が明るく出迎えてくれ、息子は元気にしているか?など聞いてくれた。そこには、馴染みのある人たちの笑顔があった。


担任の先生から、黒いごみ袋に入れられた息子の荷物を受けとって無事終了。校庭に滞在した時間はだいたい5分。

手を消毒しなくてはいけないこと以外、コロナ前とあまり変わりのない現実を目の前にして、コロナはまぼろしだったのか?と何だかよくわからない気分に一瞬なった。


けれども、現実は現実だった。
本日、ケベック州政府がモントリオールは、今年度小学校は再開しないことを決定した。これで、学校は再開されるのは早くて夏休み明けの8月末ということになる。


息子は小学6年生。
このまま先生にも友達にも会うことなく、書類上で小学校を卒業することになる。


本当にコロナのある世界はまぼろしだったら、どんなに良かっただろう。

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