早期発見した病気(ステージ0乳がん)のこと⑤(検査結果待ちの不安)
おはようございます。セトナツキです。
MRI検査でも思うような結果とならず、生体検査まで実施することとなりました。検査結果を待つまでの間の約1週間。私がどのようなことを思い、何を考えていたかを綴りたいと思います。
1.身近な友人とがん
この頃、暇になると検査結果のことを考えてしまっていたため、積極的に自分を忙しくして別のことで頭を埋めるようにしていました。それまで病気とは無縁の人生だったためものすごく不安という状態ではありませんでしたが、がんに関しては少しだけ別物だという理解はしていました。
若くしてがんを患った身近な親族はおりませんでしたが、30代の半ば頃、同世代の友人ががんで急逝するということを経験しました。それまで本当に元気で精力的だった友人の突然の死。その悲しみは大きく、お葬式で泣き崩れていた親御さんのことを思い出すと今でも涙が込み上げます。
また同じ頃、5歳くらい年上の知り合いの女性から乳がんを罹患したことを告げられたことがあります。いつもアクティブで強気の彼女が涙ながらに話す様子を目の当たりにしてとても心が痛みました。と同時にそれが他人事のようには思えなくなっていました。
ちょうどその頃私は結婚をしました。それまで仕事ばかりだったし、30代半ばということもあって婦人科系は何の検査も受けてきていませんでした。本当に自分は大丈夫なのだろうかと、当時はただ漠然と不安だけを募らせつつも日々の忙しさで時間とともにその不安が薄れていくという状況でした。
2. 著名人と乳がん
そして2017年6月、女優の小林麻央さんが乳がんでお亡くなりになりました。
このニュースはとても悲しく衝撃的でしたが、子供の年齢が近かったということもあり、自分ごととして受け止めていました。そしてその年は乳がん検診を受診しました。結果は「異常なし」。心から安心しました。
またここから5年間、乳がん検診はサボっていましたが、多くのキャリア女性から支持されている川崎貴子さんのご著書「わがおっぱいに未練なし」というご自身の乳がん闘病記を偶然読んだことがありました。川崎さんは早期の乳がんに罹患されていましたが、ご自身のお仕事等を考慮し、治療法として乳房の摘出と再建という選択をされました。その体験記はユーモアたっぷりで笑いながらも少しほろっとする内容で、心が軽く前向きになれました。
そしてこの本を読んでいたことは、この後の自分にとってとても大きかったなと思います。
また不思議なもので、この時期愛読していたファッション雑誌でも、取材されていた弁護士さんが乳がんを乗り越えて事務所を設立したとの体験談が載っていたり、毎週欠かさずみているTV番組の「セブンルール」でも、料理家の栗原友さんが乳がんを患われていたことが紹介されたり、、乳がんに関する情報を多く目にするようになりました。私にそのアンテナが立っていただけかもしれませんが、身近にいないだけで、乳がん患者は実はとても多いのではと思うようになっていました。
3. 夫への報告
子供が楽しみにしていたハロウィーンパーティーも終わり、日に日に秋めいてきた11月上旬の朝、検査結果を確認しに病院に行く日となりました。
不安でしたが、どこかで「左胸にしこりは見当たらないのだから大丈夫」という気持ちがありました。また心配させたくなかったので、家族にも黙っていました。
でも万が一のことがあるかもと思い、この朝子供が起きてくるまでの間に始めて夫に話しました。
夫はものすごく心配そうにしていました。
というのも、夫自身もお互い知り合う前の20代の頃、結果は陰性でしたがMRI検査を受けたことがあり、この時は私に黙っていましたがMRI検査の結果が陽性であればがんの確率が高いと理解していたためです。
夫は「結果がわかったら連絡してね」と見送ってくれました。
私は、夫の心配そうな顔を見て、こういうことはもう少し早くいうべきだったと後悔します。大切な家族に対して失礼だったと反省しました。
続く。