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(ほぼ)まいにちスピッツ#1~#10
自分のXのアカウントのほうで、最近「まいにちスピッツ」と題して、自分の好きな歌詞フレーズを抜粋し、それに対して一言何かコメントして発信するといったことをしております。
それのストックが10個以上たまったので、まとめてnoteのほうにも公開いたします。大したことは書いておりませんが、よければどうぞ。
#1
眠りにつくまでそばにいて欲しいだけさ
見てない時は自由でいい
まだ続くと信じてる 朝が来るって信じてる
悲しみは忘れないまま
「眠りにつくまでそばにいて欲しいだけ」「見てない時は自由でいい」という、なんだか弱気であり、かつ切実な思い。 「まだ続くと信じてる 朝が来るって信じてる」…忘れていない「悲しみ」の感情と共に、まるで自分に言い聞かせているかのような切ない表現。 「さらさら」、多分一番好きな曲です。
— スピッツ手動歌詞Bot(Lo7uspitz) (@lo7uspitz) June 9, 2024
#2
泣き止んだ邪悪な心で
ただ君を想う
「泣き止んだ邪悪な心」とはいったい何を表現しているのでしょうか。うまく言語化することは難しいですが、「澄み切った心で君を想う」とかのきれいな言葉の表現よりも、なんだか真実味を帯びている感じがします。人の心ってそんなに澄んでいないですからね。
— スピッツ手動歌詞Bot(Lo7uspitz) (@lo7uspitz) June 9, 2024
#3
緑のトンネル抜けて 朝の光に洗われるような
わずかな微笑みさえも 残らずみんな分けあけるような
可愛い年月を 君と暮らせたら
スピッツの歌詞の情景描写は、抽象的で美しいものが多い。この曲「君と暮らせたら」もその代表と言えるような曲だと感じている。いったい何を食べたら「わずかな微笑みさえも残らずみんな分け合えるような可愛い年月」のような、可愛らしい素敵な表現が書けるのだろうか。草野マサムネ恐るべし
— スピッツ手動歌詞Bot(Lo7uspitz) (@lo7uspitz) June 9, 2024
#4
猫になりたい 言葉ははかない
消えないようにキズつけてあげるよ
キスマークや噛み跡をつける「傷つける」行為が、しばしば愛や独占欲を表現する。この歌詞の「キズ」がそういったものを表しているかはわからない。ただ、すぐに消えてしまう儚い言葉の代わりに、残るものとして何かを「キズつけてあげるよ」…「愛」はそんなエゴのようなものを孕んでいる、気がする。
— スピッツ手動歌詞Bot(Lo7uspitz) (@lo7uspitz) June 9, 2024
#5
甘い言葉 耳に溶かして
僕の全てを汚してほしい
正しいものは これじゃなくても
忘れたくない 鮮やかで短い幻
たとえそれが正しいものでなくても、僕の意識の全てを、あなたで一杯に埋め尽くしてほしい。ぐちゃぐちゃにしてほしい…そんな思いが「汚してほしい」という、簡潔で、かつ強烈な言葉で、「破滅思考、諦念のようなもの」とともに表出しているように感じる。ガチで好きな表現。
— スピッツ手動歌詞Bot(Lo7uspitz) (@lo7uspitz) June 10, 2024
#6
他人が見ればきっと笑い飛ばすような
よれよれの幸せを追いかけて
「よれよれ」ということばは、布製品のシャツ等によく用いられる表現で、張りが無くなっている、くたびれているといったニュアンスを持つ。他の人からは馬鹿にされちゃうような、大したことでもないような、でも必死になって追いかけた「幸せ」をなんだか自虐的に表現した「よれよれ」。素敵。
— スピッツ手動歌詞Bot(Lo7uspitz) (@lo7uspitz) June 11, 2024
#7
壊れながら君を追いかけてく
近づいても遠くても知っていた
それが全てで何もないこと
時のシャワーの中で
君を追いかけることが全てで、それ以外は何もないのだという、最早破滅思考とも捉えられるような、君への想い。そして、シャワーの水のようにとめどなく流れる時の中で、その想いだけが全てと知っていたのだ。なんだか悲痛にも感じられる程の切実さが、このフレーズにはある。好き。
— スピッツ手動歌詞Bot(Lo7uspitz) (@lo7uspitz) June 13, 2024
#8
君に会えた 夏蜘蛛になった
ねっころがって くるくるにからまってふざけた
夏蜘蛛になった=手足が8本である=男女がまぐわっている、という解釈が通説である。初めてその解釈を知った時、「この曲が実は性的な事を歌ってい(るかもしれなく)て、その解釈が腑に落ちること」に対する驚きとともに、そんな内容を匂わせない曲の爽やかさとその詩的表現に愕然とした記憶がある。
— スピッツ手動歌詞Bot(Lo7uspitz) (@lo7uspitz) June 14, 2024
#9
限りある未来を搾り取る日々から
抜け出そうと誘った 君の目に映る海
スピッツの歌詞には、永遠などない、何事もいつか終わりが来るという風な諦観、現実主義な視点が散見される。そして、「緩やかに迫る『終わり』から逃避したい」そんな表現がしばしば見られる。 この「愛のことば」の歌いだしもその一例。なんと簡潔で、鮮烈で、素敵な表現だろうか。
— スピッツ手動歌詞Bot(Lo7uspitz) (@lo7uspitz) June 12, 2024
君は「海」を見ていて、僕は「海を見ている君の目」を見ている。この対比も大変美しい。
— スピッツ手動歌詞Bot(Lo7uspitz) (@lo7uspitz) June 14, 2024
#10
ひとりぼっちがせつない夜 星を探してる
明日君がいなきゃ困る 困る
「明日君がいなきゃ困る」というなんだかかわいらしくて実直で、ちっぽけでリアルなスケールに感じられるようなフレーズで、君のことを思っているのが表現されていて、いじらしくて好き。
— スピッツ手動歌詞Bot(Lo7uspitz) (@lo7uspitz) June 15, 2024