メイクはマナーじゃない。トキメキであれ!!!
「〇〇高校はメイクを教えてくれるんやって」
障がいのある子が通う高校(特別支援学校)でも、メイクを教えてもらえるところがあるみたいです。
自閉症の妹が通っていた高校にはそういう機会が無かったので、その話を聞いたお母さんは「いいなあメイクを教えてもらえて」と言いました。
でもそれ、そんなにいいかな?と私は思いました。
想像してください。
机がまっすぐ並んでいて、授業の延長のように外部の先生がスーツで来て、コットンを1人一枚配り始めます。チャイムが鳴ります。そして「はい!まずは、化粧水を5滴ぐらいつけて下さい」、机の上には無難すぎる色の茶色のアイシャドウと黒のアイライナー...
これが初めてのメイク体験だとしたら、メイク普段もやりたいって思うでしょうか?
トキメキが足りないよ!!!
だって一番肝心なことが抜けています。
メイクのきっかけとは、なんだかイケてる同級生に出会い、「ねえ、なんか今日かわいくない?」と聞き、「先生には内緒だよ?実はね、リップ塗ってて...」と知り、金曜日にドキドキしてCanmakeのリップをレジに持って行くアレです。
憧れの芸能人でも、雑誌でもいいのですが、「あ!なんかステキだ!やりたい!」となる自発的なドキドキが抜けているのです。ときめきってやつです。
学校で画一的に教えられたりしたら、まるで社会のマナーとか、やらなきゃいけないことみたいじゃないですか。
自分自身、小学生の時に「日焼け止め塗りなさい!」、中学生の時に「お風呂上がり保湿しなさい!」とお母さんに言われても、全くしていませんでした(それについては後悔しています)。
知的障がいのある子にも、教えられる前に”なんだかステキ!”に出会う体験をして欲しいです。
友達とメイクしてカフェでお茶する権利
...もっと言えば、学校とおうち以外の、沢山のワクワクする場所に、彼らも気兼ねなく行ける世界になればいいと思います。当団体では、それを"友達とメイクしてカフェでお茶する権利"と呼んでいます。
法律的には多分、幸福追求権とかになるんでしょうけど、明文化されているか否かよりももっと肌感覚的に、コロナ禍で気軽に友人と外出できない制限を味わった今の私たちにとって、そういう経験の価値は逆に理解しやすくなったのではないでしょうか?そういった人生の楽しみ方に、知的障がいのある方は最初からアクセスしにくい状況があります。
彼らが「メイクして友達とカフェでお茶する」ためには、見た目にわからない障がいを持つ人達を見かけた時に、そっと理解して遠目に見守りつつ、困っていたら適切に声をかけられる人が増えることが必要です。
このメイクアップイベントを通して、関わったボランティアスタッフさん達がどんどん彼らのサポーターとなってくれることを願っています。
LapizMOGA が、そんな世界への第一歩でありたいですね(*´ー`*)♡
LapizMOGA ことこ
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