事業家は、未来を当事者として導く存在
Profile
山田 桐汰(Kirita Yamada)
取締役 執行役員
2013年、新卒1期生としてリーディングマークへ入社。筑波大卒。
入社3年目より採用支援事業部のマネージャー、5年目に事業部長を務める。その後、2019年より組織開発事業部事業部長就任、2020年のミキワメ適性検査、2021年にはミキワメ ウェルビーイングサーベイの立ち上げを行い、2022年7月に取締役に就任。
わたしの就活:
本当に社会的意義があると思えることを、強みを活かしてやりたい
『正直、就活生の時には自分がこうなりたいというのはなかった。ただ、仕事をするのであれば、自分が本当に社会的意義があると思えることを、自分の強みを活かしてやれるかどうか?が企業を選ぶ上で大事だという考えはありました。仕事をするのであれば僕は楽しく仕事をし続けたい、そのための条件がこの2点でした。』
そう話す彼は、当時正社員3名だったリーディングマークを新卒入社先として選択した。
当初、他の企業からの内定もあったが、どこの企業の事業も本当に意義や社会へのインパクトがあるのかがピンとこなかったという。
大学時代は経営工学を学び、組織心理系の研究室でパーソナリティに関する研究を行っていた彼は、『仕事に対してポジティブじゃない人が結構多い』と感じていたと当時のことを振り返る。
「仕事を通じて何か人の人生においての幸福であったり、インパクトが大きいことができた方が自分としては社会的意義があると思っていました。
なぜなら、働く時間は人生の3分の1と言われていて、人生の中でも大半の時間を費やすもの。大半の時間を費やすものなのに、周囲でやりがいをもって働いている人が少ないとか、ただお金を稼ぐために仕事をしてますみたいな人も結構いて、これはもったいないなと感じていました。この3分の1の時間が『何か嫌々行くもの』から、『何か明日も楽しみだな』って思えるような時間にすることができれば、その人にとって人生のトータルの幸福度に与える影響は大きいし、社会的意義やインパクトが凄くあるなと。」
わたしのミッション:
人を幸せにする社会のインフラとなるサービスを生み出す
リーディングマークに出会ったのは、
副社長の戸田とたまたま面談で会ったことがきっかけだった。
入社の決め手はミッションへの共感だった。
「リーディングマークのミッションは世界中の人々の自己実現にフォーカスをあてている。日本を良くするというミッションはよくあると思いますが、明確に人の幸せにフォーカスをしているミッションを掲げている企業はそこまで多くないです。最初に話を聞いた時、自分の人生でやっていきたいと思っているベクトルがかなり近いと感じました。
また、ミッションの中に『社会の仕組みをデザインする』という文言もあります。コンサルの仕事にも興味はあったのですが、本当に社会を良くするのであれば、個別のお客様への価値提供だけではなく、そもそもの社会の仕組み自体をアップデートしていく必要があるのではないかと当時の自分は考えていました。『社会の仕組みをデザインする』という言葉にあるように世の中のインフラとなるようなサービスをつくることができれば、自分1人の力以上に大きなインパクトを世の中に生み出せる。どうせ仕事をするなら、このような社会を変える挑戦を自分は支援者ではなく当事者としてやっていきたいと思っていました。」
大学時代研究の中で「パーソナリティを可視化しながらより自分に合った会社を見つけやすくする仕組みを創れたら良い」とぼんやり思っていたと話す彼は、リーディンマークへ入社し、社会の仕組みをデザインすることに挑戦をする。
「根本的には、自分の仕事を通じて幸せになる人がトータルで増えたらいいなと思っています。個人がやりがいをもって働いて、楽しく働く人が増えれば、結果的にはパフォーマンスも上がって、会社の業績が良くなり、社会も良くなる。結果的に今の日本にとって必要不可欠な社会変革だと思っています。」
わたしの歩み①:
幸せに働くための「出会い」の機会を創出する
「入社から多くの事業企画、新規事業立ち上げをさせてもらっています。もちろん全てとは言わないですが、8.9割現在会社にある事業の立ち上げには関わっています。」
”事業家”は事業と組織をリードし、社会にインパクトを与え、最終成果を残せる人物であるが、その仕事の面白さと難しさは自らが『創って、作って、売る』ことにある。彼ほど常にその真髄に触れてきたものはいない。
今では全社のプロダクト責任者を務める彼も、最初は目の前の企画を形にするだけで精一杯だったと話す。
「最初は入社2年目。採用支援事業部で東大・慶應・早稲田・京大のみで行われていたミキワメLIVEという合同説明会を全国展開するというものに携わりました。名古屋や北海道、九州といった地域でも開催ができるように社内、社外問わずに調整し、企業と学生の双方に価値を届けられるように必死でした。
その後、少人数座談会の新規立ち上げ、社外納品用の定量調査、定性調査の立ち上げなど、現在では当たり前に展開されているプロダクトの立ち上げを行っていました。
今だから立ち上げましたと言えていますが、中には創ったものの全然売れないとかもありかなり苦労しました。本当になんでも企画してみて、形にしてみての繰り返し、とにかくやってみるの精神だったなと今は思います。
当時、最終的には、自分が企画したサービスを通じて『知らなかった企業に出会えました』とか『4月から頑張ります』みたいなことを言ってくれる学生の方もいて、自分たちがやったことを通じて、本来はなかった出会いを作れてその価値を生み出したっていうのは純粋に嬉しかったです」
わたしの歩み②:
Personarity Techを活用し、働く人の幸せをつくる
「入社6年目のタイミング。当時採用支援事業部で幹部として、事業経営を行っている最中でした。『世の中を変えて、リーディングマークのミッションの実現をするためにはもっと事業の幅を拡張していく必要があり、新規事業を創る』という話が上がりました。もともとそのような機会があれば挑戦したいと伝えていたのもあり、事業立ち上げの責任者を任せてもらいました。そうして生まれるのがミキワメです。」
ミキワメはリリース後3年で3000社以上が利用しているプラットフォームである。2020年のコロナ禍真っ只中のリリースからわずか4年でここまで急成長したHR Techのサービスは他に類を見ない。
ミキワメはリリースするまでの構想に1年、その中の半年は迷走する期間もあったという。
「ミキワメはリリースするまでに少なくとも10個以上はプロダクトの仮説、モックを作成しました。むしろ、それ以上かもしれない。ボツになった案の方が圧倒的に多いです。半年くらい迷走していた時期は、焦りもあったんですが,まぁ楽しかったですね。同時に様々な可能性も感じていたので、もっとこうできると良いんじゃないかって常に考えていました。
具体的には実際にプロダクトの仮説をお客様に当てたりして、これはスケールしそうとかしなさそうと紆余曲折ありましたね。ユニクロ柳井さんの1勝9敗という言葉がありますが、自分も上手くいかないことがあっても様々な思考や工夫をこらして挑戦し続けました。」
リリースまでにかなりの期間を要したことや、紆余曲折の状況の中で不安になることや折れることがなかったのかについて彼はこう話す。
「新規企画に限って一発で上手くいって、周囲からウケが良くてみたいになることは最初からあまりないということは今までの経験上分かっていました。
一番大事なのは『今立ち上げているものの、この領域のこの方向性にはポテンシャルがある』と信じ続けて取り組み続けるっていうこと。
ミキワメでやろうとしていたことはPersonality Techの技術を活用して『働く人の幸せをつくっていく』ことでした。人や企業のことを深く理解し、成功のための支援を行うことはすごく可能性がある取り組みだと信じていました。その信念を自分がブラさずにそれをどういう形でサービスに落とし込むのかというところをずっと試行錯誤していた感じですね。」
わたしの歩み③
社会変革に向けて、すべてやる
そして、ミキワメがリリース。
リリース後も常に安心はすることができない。それが世の中に対してサービスを提供するということである。もちろんミキワメも例外ではなかったようだ。
リリース後に早々にシステムエラーがありお詫びをしに行くということもあったと話す。
「僕たちは前例がないことをやっている、今までにないことをやろうとしている、正解があるわけじゃないことをやるので、普通に上手くいかないこともある。」
勘違いしてはいけないが、そう話す彼は、決して企画担当ではなく、事業部長として事業を率いる立場でもあった。
『創って、作って』で終わりではない。
さらにそこからサービスを『売る』という事業を通じて、社会変革に向けてのチャレンジを始めたばかりだ。
「リリースして終わりではなく、むしろそこからが始まり。
最初は、本当に全てやるみたいな感じでした。組織自体もリリース当初は事業部長の僕を含めて3.4名のスモールな組織でやってました。僕は事業部長として重要な指標を追いながらも、企画や設計もメインでやってました。ただそれだけではなく、リリース後は自分でカスタマーサクセスとしてお客様に納品もしていました。お客様への納品で得た感触をプロダクトに活かしたり、途中マーケティングもやっていたので、個人的には現場で営業に出る以外の大体全部の役割をやりましたね。コロナ禍ではありましたが、初年度でかなりの数の企業様に導入いただくことができました。自分たちだけでは回らなくなる懸念もあったので、売ることを継続しつつも事業と組織を円滑にまわすための型や仕組みを走りながらとにかく作ってましたね。」
わたしの生み出した価値:
”採用”から”離職防止”まで個人と組織への価値提供
彼の話を聞いていて、事業家としての『創って、作って、売る』のリアルな姿を感じた。
そんな彼に『創って、作って、売る』についてどう考えているか聞いてみた。
「『創って、作って、売る』ということはもちろん大事で常に意識をしていますが、より本質的に大事にしているのは『どうやって社会に価値を生み出していくのか』という点です。
あくまでもそれを実現するための手段としてやらないといけないことが創って、作って、売るだと思っているんで、社会に価値を生み出すための手段として考えています。」
そんな彼がゼロから生み出した社会への価値について、教えてくれた。
「採用支援の時で言うと、企業にとって採用というのは非常に重要な経営マターです。その中で本来自分が出会いの場を創らなければ、決して出会うことのなかった企業と学生の出会いを生み出せたこと、この価値をゼロから生み出したことは意義があるなと思っています。
ミキワメについて言えば、離職防止やパフォーマンス向上が大切な時代の中で、導入社数が数千社超えていることはもちろんですが、やはり実際にミキワメを使って『採用のミスマッチが減って組織が良くなりました』、とか『会社の離職率が下がりました』という声も多く頂いています。
中でも、特に印象的だったのは、今まで上場する上で『離職率』が課題にあがっていた企業様がミキワメを導入して、離職率が改善できて上場できたという話を頂いて、それは特に大きく社会に価値を提供しているなと感じて嬉しかったですね。
ユーザーの受検人数も100万人を超えてきていて、最近では現職でミキワメを受けたりする中で、良いプロダクトだと思って面接を受けに来て下さる方とかもいて、世の中への広がりを感じています。」
わたしの成長:
自分が期待する以上に自分に期待してくれた人がいる
「入社当初から自分が自分に期待する以上に自分に期待をしてくれてる人がいる。だからこそ頑張れてきたしそのおかげで今があると思っている。」
新卒1期生として入社、3年目でマネージャー。5年目で事業部長、8年目で執行役員、10年目で取締役というここまで良いキャリアを歩ませてもらえたのは、代表の飯田や副社長の戸田が自分に期待をかけ続けてくれたことが大きかったと彼は話す。
常にストレッチな期待をかけられて成長した結果、現在は取締役 / 執行役員 として会社をリードする彼であるが、どのようなことを考えているのか。
「事業部長をやっていた時から今、取締役や執行役員という役割になって特段の考えに変化があるかで言うと変わらない。正直、常にどうすれば会社が成長して自分がそこに貢献できるかっていうのを考えていたので。むしろそういうことを立場関係なく考え続けて貢献してきたからこそ今があるのかなと思っています。
でも、取締役になったということで言うと、自分が会社のボトルネックにならないようにしないとなという思いはあります。場合によっては上の人が成長のボトルネックになっているケースって結構あると思っているので。具体的には、上の立場の人がどういう構想を描くかによって目指すところが変わると思ってます。社会のインフラとなり、1兆円。10兆円、100兆円みたいな規模の会社を作りたいという風に考えて仕事をするのと、極端な話自分がそこそこのお金持ちになって周囲に評価されれば良いと思っているのでは、成長戦略の描き方が変わってくると思っています。よりスケールのある未来を描き続けられるかが大事だと考えていますね。」
期待をかけられ、その期待に応えることで自分を成長させてきた彼は今後は期待をかける側として意識していることをこう話す
「期待をかける側として特別なことではないかもしれないですが、僕はその人の人生を考えています。やはり人にはその人の人生があるので、会社としての期待というのはもちろんかけますが、その人の人生がリーディングマークでの経験を通じて良くなってもらいたいなと思って期待をかけます。ある経営者の「上司の仕事は部下の履歴書をかっこよくすることである」という言葉が印象に残っており、自分自身がマネジメントをする上でも意識しています。単なる良い仕事をやってもらうだけじゃなく、この仕事をして良い結果を出して、その人の人生にプラスになるっていうところを大事にしたいなと。」
事業家とは:
未来を当事者として導く存在
事業家とはどういう存在なのか?そして、彼の今後の展望を聞いてみた。
「事業家というのは、未来を当事者として導く存在かなと僕は思っています。もちろん別の会社でもできるかもしれないですが、自分がやっているという『手触り感』が違います。実際に事業家という立場を通して、仲間と一緒に理想の未来を考え、それを実現していくことの面白さをたくさん経験してきました。」
最後に将来の展望についてはこう話をしてくれた。
「大きく2つ展望があります。1つ目はミキワメをより良いサービスにして世の中に広めていきたいという気持ちです。大学生の時に感じた『自分の仕事を通じて幸せな人が増えるといい』という理想に向けて、ミキワメを世の中もっと広めて、最終的には楽しく働いている人を増やすための社会インフラにしていきたいです。1人1人が自分の個性を活かしてパフォーマンス高く かつ 自分らしくいきいきと働ける社会をつくっていきます。
もう1つはPersonarity Techを活用して、HR以外の領域にも挑戦をして、社会をよくするための仕組みを生み出すことです。ミッションにある『自己実現の支援』をするためにまだまだやるべきことがたくさんあります。Personarity TechとAIを用いて、HRに留まらない自己実現支援のプラットフォームをつくっていきたいです。