酒販免許取得のすべてがわかる!初心者向け完全ガイド(1) ― WLS
はじめに
「酒税法」という法律は難しそう…。
そんなあなたでも大丈夫!これを読めば、お酒の販売業の免許取得に必要な知識がしっかりと身につきます。申請書の作成から、審査のポイントまで、わかりやすく解説しています。
お酒を売るための免許の申請は、人それぞれ、会社それぞれで状況が異なります。そのため、必ずしも全員が免許を取得できるわけではありません。税務署では、決められたルールに基づいて審査が行われ、その結果、免許がもらえる場合もあれば、もらえない場合もあるということです。
免許の審査では、申請内容に問題があれば、修正を求められることがあります。しかし、修正しても免許がもらえない場合や、そもそも修正が難しい場合は、残念ながら免許が下りないこともあります。
このようなリスクを踏まえ、ご自身の責任でこのサービスをご利用ください。もし、このサービスを利用して何か損害が発生しても、WLSは責任を負えません。
また、申請書を作成する際は、事前に税務署に相談することを強くおすすめします。
第1章 一般酒類小売業免許申請
酒類販売業免許の概要
ここからは、「酒類販売業免許」について、一般酒類小売業免許に限らず、基本的な内容を説明します。酒類販売業とは何か、どんな種類があるのか、免許を申請する際に知っておきたい基礎事項を解説します。
酒類販売業免許とは?
お酒を販売するためには、酒税法という法律に基づいて手続きが必要です。お酒の販売業や代理業、媒介業を行うには、販売する場所ごとに、その地域を管轄する税務署長の免許を受けなければなりません。
「代理業」や「媒介業」という言葉が出てきましたが、これらの免許を取得するには、大量の酒類を扱うことや、物流面での整備が求められるため、かなりの資本が必要です。そのため、一般的な免許とは異なり、ここでは詳しい説明を省略します。
販売場ごとの免許申請
「販売場ごとに」とは、お酒を販売する場所ごとに酒類販売業免許が必要だという意味です。たとえば、法人が本店と支店でお酒を販売しようとする場合、それぞれの販売場で個別に免許を申請しなければなりません。「本店でまとめて取得すればいいのでは?」と思うかもしれませんが、それは誤りです。
無免許販売のリスク
酒類販売業免許を取得せずにお酒を販売した場合、酒税法に違反することになります。具体的には、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります。たとえ誤解があったとしても、免許なしで販売を行うと無免許販売と見なされますので、注意が必要です。
免許の効力について
1.人に対する免許
酒類販売業の免許は、特定の人に対して交付されます。例えば、免許を受けた人が亡くなると、その免許は「原則として」無効になります。また、法人の場合、合併や清算結了で法人が消滅すると、免許も無効になります。
2.場所に対する免許
免許は、特定の場所に対して交付されます。例えば、本店だけで免許を取得している場合、その本店でしか酒類の販売が認められません。支店で販売するには、支店ごとに免許を取得する必要があります。
3. 販売する品目に対する免許
免許は、販売する酒類の品目についても指定されます。一般酒類小売業免許では、通常、すべての種類の酒類を販売することができますので、特に品目を指定することはありません。しかし、輸出入酒類卸売業免許などの場合は、取り扱う酒類の品目をあらかじめ特定する必要があります。
4. 免許の効力発生時期
免許の効力は、通知が届いた時点で発生します。
申請書類の内容
酒類の販売業免許を受ける場合には、以下の項目に関する事項や書面を提出しなければなりません。
申請者の住所・氏名又は名称
販売場(継続して販売業をする場所をいいます。)の所在地及び名称
販売しようとする酒類の品目、範囲とその販売方法
博覧会場、即売会場その他これらに類する場所で臨時に販売場を設けて酒類の販売業をしようとする者は、その旨及び販売業をしようとする期間
販売場(継続して販売業をする場所をいいます。)の敷地の状況及び建物の構造を示す図面
事業の概要
収支の見込み
所要資金の額と調達方法
酒類の販売管理に関する事項
申請者の履歴書(法人の場合、役員の履歴書、定款の写し・登記事項証明書)
販売場の土地や建物が自己の所有ではないときは、賃貸借契約書の写し又はこれに代わる書類
地方税の納税証明書
貸借対照表及び損益計算書又はこれらに準ずる書類
その他参考となるべき書類
実際には、上記以外にも必要な書類がまだあります。いずれにしても、必要となる書類については書類作成の各項で説明していきますので、今はまだわからなくても大丈夫です。
では次回は、酒税法の中でもよく出てくる言葉で、ここでもよく使われる用語についてその意義や、その他通達による取扱い等について少し見ていくことにしましょう。
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