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斎藤元彦前知事出直し選挙が持つ意味とは?
まず始めに。
筆者はあまりタイムリーな記事は書けません。情報収集とその裏付けがないと信用に足る記事が書けないためです。この記事もややタイミングを逃した形ではありますが、読んで頂けると嬉しく思います。
斎藤元彦前兵庫県知事の失職による表面上は出直し知事選挙の選挙戦も佳境に差しかかろうとしている中、思いがけない動画を見つけたため急遽この記事を書いております。
告示当初は前尼崎市長の稲村和美氏の圧勝といった雰囲気があったようですが、いざ始まってみると稲村氏と斎藤氏の一騎打ちの様相を呈する情勢のようですね。
職員へのパワハラ、おねだり、公益通報者保護法を巡るメール問題など、不信任決議案の可決を受けて(橋下徹弁護士が「不信任なら議会を解散させればいい」と忠告したにも関わらず)失職の道を選び、職員らの見送りも花束もないまま、私物を入れた紙袋一つで追い出されるように一人県庁を後にした斎藤前知事ですが、失職後すぐに地元の神戸市須磨区の駅前で一人で朝から通勤通学中と思われる有権者一人一人に頭を下げ「おはようございます」と挨拶をしても誰も足を止めないという(そりゃみんなそれどころじゃないだろうにw)大方の予想通りのスタートを切った形でしたが、ここに来て風向きが変わりつつあるという意外な状況で、あれよあれよと支持層を増やして、ついには最有力候補の稲村氏に追い付かんばかりの勢いになるとは筆者も驚きを隠せませんでした。
更に驚いたのは、地元須磨区のショッピングモール内での演説に多くの買い物客が足を止め、斎藤氏の演説を聞いているという動画でした。
斎藤氏のこれまでと変わらず政策を実行していくという決意表明に、支持者と思われる方々が拍手を送る様子が映し出されていたのですが、周囲に選挙スタッフらしき人も見当たらない、まるで辻立ちのような状態での演説という、前職の候補とはとても思えない異様な雰囲気の選挙演説にも関わらず、少し離れたところで輪になって聞き入っている人々からは拍手や応援の声が少ないながらも送られるなど、やや盛り上がりに欠けた雰囲気ではあるもののやはり地元ということもあって、野次を飛ばすような人もおらず、比較的歓迎ムードはあったように思います。
しかし、それでも集まった買い物客でしょうか、それとも予めSNSで告知していたのかわかりませんが、決して少なくはない人数の輪が出来始め、拍手もまばらなところを見る限りまだ様子見といったところでしょうか。それでも足を止めて演説を聞いているあたり、選挙に対する興味の表れが感じられる一幕でした。
異例ともいえる7名もの(それも政治とは無関係な職業がほとんどという)立候補者が乱立するということ自体が筆者にとっては予想外で、これだけの短期間で多くの野党が候補者を擁立したというのは驚きです。これが先日の衆院選や任期満了に伴う選挙の前ならわかりますが、衆院選直後の知事選、しかも与党が国民民主党と足並みを揃えて自主投票を決めたこの選挙に賭ける各党の意図はどこにあるんでしょうね。
そして最も気になったのが、ここに来て急にしゃしゃり出てきたN党の立花孝志氏が何故か斎藤氏を擁護する姿です。演説に現れて何を言い出すかと思いきや「私には投票しないで下さい。斎藤さんに投票して下さい」「斎藤さんは県議会に嵌められたんです」等と斎藤氏を悲劇のヒーローに仕立て上げるかのような発言の意図が全くわかりません。限りなく痛いお方のようで、「リハック」の討論会でも同様にまるで自分が主役かのように場を回してまくし立ている様子が逆に痛すぎて「お前どっから来たんだよ?それじゃ地元を捨てて東京都知事選に出馬した石丸と大して変わんねぇじゃねーか」と癇に障る一幕もありました。
各地の地方選挙を荒らして当選しては任期途中で辞職を繰り返し、参議院議員に至ってはたった3ヶ月で辞職し、その後も「NHKから国民を守る党(NHK党)」などというふざけた名前の党の党首になり(Wikipediaを読めばこの男とガーシーの本性がずらりと並んでいます。事実ならはっきり言って吐き気がするほどえげつないチン✕ラレベルの経歴です)元YouTuberのガーシー(現在アカウントは停止処分)を参議院に送り込みながら、当の本人は一度も国会に姿を見せず、挙句の果てはドバイに逃亡して除名されても尚著名人の不祥事をドバイからYouTubeで実名で名指しまでして暴露し続けた結果(同業者ともいえるYouTuberのヒカルの逆鱗に触れたことで告発されました)逃亡先で身柄を拘束され、帰国と同時に逮捕されたことでガーシーを見限ったというダーティーなイメージがついて、国会でも相手にもされなくなったというのに同じ穴のムジナですか?と問いたくなりますね。それでも懲りずに、議会が斎藤氏を失職に追い込んだ本当の理由を知っているので暴露すると公言してましたね。斎藤氏を再選させて牛タン倶楽部の仲間入りでもしたいんでしょうか。鬱陶しいので斎藤さんの足を引っ張って仲良く落選して下さい。
追記:その後も泉大津市長選挙に立候補して落選、令和7年1月に行われる南あわじ市長選挙にも立候補を表明、挙げ句の果ては先日発覚した永野耕平岸和田市長の不倫問題を受けて、失職するなら「応援の目的で」立候補も検討するという破廉恥極まりない行動を繰り返している模様です。
ただ、ここまで支持が伸びると逆に「本当は斎藤氏は悪くないんじゃないか?」と疑う声もあるのは筆者も全否定はできないと思います。若しくは斎藤氏の前に20年もの間兵庫県知事の椅子に胡座をかいてふんぞり返っていた井戸敏三氏のほうがよっぽど酷かったのか(兵庫県は長期政権が多く、それが既得権益の温床になっていたという見方もあるぐらいですから)何とも真実が見えづらい選挙戦ですね。
余談ですが、斎藤氏の「元彦」という名前は、斎藤氏のご両親がかつて兵庫県知事を務めた金井元彦氏に直談判してまで元彦と名付けさせてほしいと頼み込んで許可(御墨付きでもほしかったんでしょうか、ご両親も随分痛い方のようですね)を頂いたという話を耳にしたことがありますが、自分の子供の名前ぐらい親が他人の名前だろうが何だろうが勝手に名付けたのでいいのに、はっきり言って何がしたかったのか意味がわかりません。その影響なのか、知事を目指す理由を問われた斎藤氏も「知事になりたいから」と答えたそうです。まるで小学生が将来YouTuberになりたいと言っているのと同じレベルで笑うに笑えない話ですね。
投開票は11月17日です。兵庫県の民意に日本中が注目していることはくれぐれもお忘れなく。
ではまた。