電車の中にいた

自分が所属する演劇サークルの人だけで貸切にしているみたい

全何車両かわからないけど1車両にパンパンに乗っていた
車両の移動はしなかった

誰がいたかはほとんどわからない
強いていうなら卒団した人はおらず、最近入ってきた1年目などはいたから直近の公演あるいは旅行にいた人が乗っていたのだろう


薄暗い車内では「走っている電車から身を投げる、死にたい人を送る会」みたいなものが開かれていて誰が止めるでもなく、4人くらいが窓から順に飛び降りた

少し怖かったけど、死んでしまった人はもう忘れてしまったし、各停くらいのスピードだったから死にきれないで後遺症とか残ったらどうするんだろうとか思っていた


この時の自殺志願者は計6人で、残り2人になった

1人は入団してすぐの頃から割とずっと仲良くしている後輩でもう1人は最近仲良くなった後輩だった

ここにきてものすごく怖いのと嫌だなという気持ちが感覚的に湧き起こってきた

特に前者はあまりネガティブにならない大人な人で彼女もいるからなんで死にたいのか全く分からなくて、死ぬ前にちゃんとその理由を聞いておけば良かったと思った

窓の近くで前向きに飛び降りようとする彼は人生に満足したから死にたいようにも見えた

あんまり嫌で嫌で悲しみやら何やら積み重なって泣き始めたらその様子をたまたま見たその後輩が申し訳なさそうに、あるいはやりづらそうにして、ひとまず飛び降りるのをやめた

次にもう1人の後輩が来た
何か死にたい理由を話していたような気もするが覚えていない
止めたい気持ちはあったが泣けはしなかった

1人前の後輩あたりから「そもそもなんで自殺幇助のような会を開き誰も止めないのか」を自分も含めその場の数名が思い始めた

1年目の誰かが「こんな団体だと思わなかった」と言い、批判的な言葉を付け加え、なんとなくその会が終わった


1人目の後輩はもう少しポジティブに自殺を説明しようと準備をして彼の同期と漫談のような練習をしていたところだったが、なしになって良かっただろう


夢おわり



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兎にも角にも怖かった、誰も止めないし
そんなに死にたかったのかとも思ったし、死にたい理由を聞きたかった

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