![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54759670/rectangle_large_type_2_13ee0b729b5bae820498ec7ede6aed66.jpeg?width=1200)
天才の唄
天才になりたくて、頭がよくなりたくて。
ねえ、わたしがもし「香奈」って名前だったら大槻ケンヂさんはわたしの頭をよくしてくれたかな?わからないね。
空気は湿ってどんどんわたしの頭を馬鹿にしていって、ううん、頭がよくなるために色々な薬を飲んだよ。けれど反対にどんどん馬鹿になっていくだけで、何も救われない。
ねえ、わたしがもし「佳代」って名前だったら峯田くんはわたしを自転車の後ろに乗せて救ってくれたかな?やっぱりわからないね。
天才になりたくて。天才になりたくて。
そういえば次の受診は来週の水曜日だったかな。そんな事すらも覚えていられないの。薬の残りも合わないの。
やっぱりわたしって馬鹿だから、天才になりたいな。