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アンダードッグ効果
足が遅い子を応援したくなる。
最下位のチームを応援したくなる。
可愛くない子を応援したくなる。
催眠術じゃないです。
「アンダードッグ効果」
「かませ犬効果」とか「負け犬効果」とか犬に絡めて和訳される事が多いですが、正しくは「弱者効果」です。
勝敗を予測する上で、劣勢であったり不利な状況にある陣営を応援してしまう心理効果。
1948年に行われたアメリカ大統領選挙。
現職大統領のトルーマンさんは、共和党候補のデューイさんに敗れるのではないかと様々なメディアに報じられ、トルーマンの劣勢は明らかであり、再選は不可能と思われた。
はずだったが。
蓋を開けてみると、あれよあれよと票数を稼ぎトルーマンは大逆転で勝利を収め、無事に大統領になったそうだ。
「へえ。」
海を越えて遥か遠くの島で行われた大統領選挙、日本人には正直ピンと来ない事例ではありますが、アメリカ史では「大統領選挙における史上最大の番狂わせ」と称される程に有名な事件です。
そして、この事例をキッカケに提唱されるようになった心理効果が「アンダードッグ効果」です。
1954年にシモンさんという方が提唱してまして「圧倒的な強者と圧倒的な弱者が対峙した際に、負けると予想される競争相手を人は支持してしまう。」という事、そしてそれは「明らかな成功でも、印象によってそれ自体が失敗に変わってしまう。」という警鐘でもあると言っています。
「?」
分かる分かる、急に難しい事言ったもんね。
もっと簡単に言うと「折角めっちゃ練習して素晴らしい実力を手に入れたのに、相手が弱くなりすぎると応援して貰えなくなる。」という事です。
「アンダードッグ効果」を説明する記事を結構読みましたが、大体の記事では「弱い方を応援したくなっちゃうぞ☆」で終わっちゃってますが。
しかしこの「アンダードッグ効果」が最も重要な点は「明確な成功も失敗になってしまう危険性があるぞ☆」という所です。
だからこそ支持を仰ぎたい場合には「敢えて弱さも見せる」とか「主張しすぎない」なんていう小細工も必要になるよ。
という事ですね。
これは「両面提示」という心理効果にも言える事で、ビジネスにも使える重要な心理テクニックだったりします。
という事で次回は「両面提示」や「片面提示」についてお話したいと思います。
それではまた次回。
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