はっぴーなばーすでぃ
その日は、とてつもなく忙しい日だった。
窓口には大勢のお客さんが来た。
仕事が終わってからも
相変わらず私はみんなに喜んでもらおうと
いろんなことをしていた。
電話で相談に乗りながら
素敵なカフェでケーキを買って
いつも行かない和菓子屋さんへ行って
その後みんなが好きなお刺身を買って
相談の続きを聞きながら帰宅した。
買ってきたお刺身を綺麗に盛り付けた。
私はお刺身が苦手なので
みんなにたくさん食べてもらうように分けた。
玉井屋さんまで行ってみたよ。
ーそんなとこ行っとらんでもいいで、
はよ帰ってきてよ。お腹空いとるんやて。
その日は、とてつもなく人に尽くした日だった。
そして、少しだけ寂しくなった日だった。
はっぴーはどこへいったのかな。
その日の夜、龍さんに
今日私がやった方がいいことを教えて?
と質問してみた。
一番懐かしい気分になる歌を聞きなさい
詩を書きなさい
身内のしがらみからとき放たれると宣言しなさい
と、答えてくれた。
夏の決心を聴いた。
そして、神龍が願いを叶えてくれた。
36歳の時に自分のお城を持つこと。
これは、もうなんだか叶ったってわかったの。
もう安心して過ごすのみ。
毎日幸せに過ごすのみ。
そのあとりゅうくんから連絡が入った。
任期満了のため、その日が出勤最後の日。
その日の朝、きっといい1日になるよ、と
りゅうくんに伝えていた。
言われた通り、というか思ってた以上に
とっても楽しかったよと、報告をもらった。
そして、会社から是非うちで働いてほしいと
引き抜きの言葉もいただいたそう。
そんな幸せな報告がうれしかった。
なんだかとても嬉しくて泣いた。
泣いてくれる私が好きと言ってくれた。
とてつもない幸せな日になった。
ほんとうだ。
はっぴーばーすでぃだ。