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PO法(刺激法/Provocation)

PO=Provocative Operationの略

PO法とは?

PO法またはプロヴォケーション法(Provocation method)は、エドワード・デ・ボノが開発した創造的思考を促進する手法の一つです。

PO法は、通常の思考パターンや論理的な制約を無視し、意図的に一見無意味や非現実的な提案(刺激)を出すことで新たな視点やアイデアを生み出すための方法です。この方法は、新しいアイデアやソリューションが必要で、かつ通常の思考では解決できないような問題や課題に対して特に有効です。

PO法の手順は以下の通りです:

  1. 刺激(Provocation)を設定する:一見無意味や非現実的な提案(刺激)を出します。例えば、「重力が存在しない場合」や「お金が必要ない世界」などがあります。

  2. 刺激を受け入れる:次に、この刺激を真剣に考え、それが現実だと仮定します。

  3. 新しいアイデアを発見する:この新しい視点から、新しいアイデアや解決策を見つけ出します。例えば、「重力が存在しない場合」にはどんな新たな交通手段が生まれるでしょうか?また、「お金が必要ない世界」では、どのように価値交換が行われるでしょうか?

この手法は、新たな視点を開拓し、通常の思考パターンを打破することで、新たな解決策や革新的なアイデアを引き出すことを目指しています。一見不可能に思えるアイデアからでも、その根底にある原理を見つけることで現実的な解決策に繋がる可能性があります。

2つの手法

エドワード・デ・ボノのPO法(Provocation method)は、非現実的な提案を活用して創造的なアイデアを引き出す方法ですが、この中には「Escape法(逃避法)」と「Stepping Stone法(飛石法)」という2つの特定の手法が含まれます。

  1. Escape法(逃避法): Escape法は、現在の状況や受け入れられている常識から「逃避」することにより新たなアイデアを生み出す手法です。これは、一般的に受け入れられている事実や制約から自由になることで、新しい視点を見つけるための方法です。

    1. 例えば、"すべての人々が常に正確な時間を知っている"という状況を想像するとしましょう。この逃避法の提案は、時計やスマートフォンなどから時間を知るという通常の制約から「逃避」します。これにより、時間に関する新しい考え方や、時間を伝える新しい方法などのアイデアを生み出す可能性があります。

  2. Stepping Stone法(飛石法): Stepping Stone法は、元の提案を「飛び石」として使用し、それを基にさらなるアイデアを発展させる手法です。元の提案自体が現実的または実行可能である必要はありませんが、それをスプリングボードとして新たなアイデアを生成することが目標です。

    1. 例えば、"車が飛ぶことができる"という提案を考えてみましょう。この提案自体は現実的ではないかもしれませんが、それを飛び石として、交通渋滞を避ける方法、エネルギー効率の向上、新しいタイプのインフラストラクチャーの必要性など、さまざまな新たなアイデアを引き出すことができます。

これらの手法は、我々の伝統的な思考のパターンを打破し、新しい視点から問題を考えるためのものです。それぞれの手法が異なる視点を提供し、その結果として新たな、革新的なアイデアが生まれる可能性があります。


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