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散歩は脳のドーピング ft. ワキから脳汁ドッパドパ & 脳汁の正体

散歩の効能についてはもう老若男女の特に「老」によって散々語り散らかされているので、何を今さら「老」と「若」の狭間にいる私が語る必要があろうかと思うのも分かりに分かるのですが、ちょっとこれまでの散歩のすゝめが控えめすぎたので、これだけ言わせてください。
散歩で脳汁ドッパドパ(科学)ということを。


散歩、さんぽ、サンポ、おさんぽ、しゃんぽ。
どんな呼ばれかたをされても、耳にも目にも何の警戒心を生まないこの一見無垢な「散歩」という人類の古代の発明品は、何百万年という時を経てもなお、なんら怪しまれることなく、生き延びてきました(一般には、「散歩」の発明は、「火」の発見よりも前だとされています)。

何百万年も生き延びているのだから、それはもう効能がすごいんだろうと、老若男女の特に「男女」の方々は口に口をそろえて言いますが、まさにその通り。しかし、その効能、危険。
散歩が脳に与える影響は、ステロイドが筋肉に与える影響に近似しているからです。ならばもし、脳の活性化度合を競う競技があるのなら、競技前の散歩は禁止にすべきです。

脳汁をご存じですか?
何か満足感の高い行為を行った時、脳から出るとされる汁のこと。それを昂揚の比喩だと思われているかたも多いかと思われますが、実は出ています。汁。実際に出ています。うなじから。
散歩している時、うなじにそっと指の腹を当ててみてください。すると、「じとッ」とするはずです。あれが脳汁です。脳汁は、たくさんの着想やそれに伴う満足感が沸いてきた時に脳内でトレビの泉のように吹き出るもので、そのうちの脳に収まりきれない汁は、体内に残しておくと危険なので、うなじから流れ出る仕組みになっています。

この現象は特に夏に多く、それは気温や幼少時のおもひでと何らかの関係があるとされていますが、まだ研究段階のことでもあります。夏の屋外を歩き、ワキや背中が「じっとり」(*1)するときがありますが、あれが脳汁です。漏れ出てしまったもののまだ蒸発していない脳汁は、脳内にため込まれている脳汁と全く同等ではないにしても同等に近い効果を持つという研究結果も出ており、ワキや背中を「じっとり」と濡らした夏は、そのまま着替えずに(*2)何か創造性を必要とする作業(描画、執筆、作曲など)をすることが推奨されています。

さて、散歩が着想や創造性に与える影響は、皆さんも知っての通りですので、これ以上言及するつもりはありません。
今回は、純粋に科学的な観点から、いわゆる「散歩の効能」には、科学的論拠、すなわち脳汁によって説明される理由があったんだよということを、できる限り分かりやすく説明してみました。

ぜひこの夏は、「拭うのはおでこの汗だけ、うなじの脳汁はそのままに」をモットーに外で散歩をし、この世界にクリエイティビティの積乱雲を呼び込みましょう。
たっぷりと水を飲むのを忘れずに。
(いわずもがな、水の一部は脳汁に変換されます)

脚注:

*1:ハリウッド映画では、シャツの胸元やワキをわざと濡らして、それを格好良しとすることがありますが、あれは脳汁ではなく汗です。

*2:散歩をしすぎたり、散歩後にシャワーを浴びてしまうと創造性が失われてしまうのは、脳汁を全て体内に出す、または洗い流してしまうことが原因です。

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