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ロンドンは公共空間づくりに大型助成

case | 事例

ロンドン市の地域再生のための助成金であるシビック・パートナーシップ・プログラム(CPP)から今般1,240万ポンド(約23億円)が、ロンドン全域の公共空間の改造と環境改善を目的とした5つのプロジェクトに与えられる。ブレント、レッドブリッジ、ハックニー、ルイシャム、クロイドンの各区で、約2万8,000平米の公共空間が整備され、220本の木が植えられ、地域社会や企業のために緑地が提供されることになる。

これらのプロジェクトでは、緑地の整備、歩行空間と横断歩道の改善、コミュニティ活動を支援する施設の整備、橋とポケットパークの整備、地域をつなぐ歩行者専用道と自転車道の整備、地域の若者を街づくりに参加させる空間づくり、ゴルフコースの再生、地域サービスや施設の改善、川辺の親水公共空間の整備、空き店舗の再生、街路樹の植林、照明の改善、コミュニティ菜園の整備などが行われる。

ロンドンの計画・再生・消防担当副市長は、これらのプロジェクトによって、あらゆる背景を持つロンドン市民が街の発展を感じながら住み、働き、遊ぶためのより良い公共空間が提供され、すべての人にとってより公平で、より環境に優しく、より豊かなロンドンを築いていけると期待している。

insight | 知見

  • 移民問題で揺れているイギリスですが、歴史的に移民を受け入れきた多民族国家であるので、記事の助成対象となっているプロジェクトエリアもロンドン都心からは離れた多様な住民で構成されている地区が含まれます。公共空間づくりは、多様な市民に都市への帰属意識や愛着を育む手法と考えられているのだと思います。