11. 表向きと本心


僕は人と接する時は柔らかい印象を持たれることが多い。そのため、たまに毒を吐いたり尖ったことを言うと驚いた反応をされる。誰しもが人間関係を良好に保つために、あえて思っていることを内心に留めたり、嫌われることを恐れて言いたいことを言えなかったりすることはあるはずだ。僕も人と関わる上で、自分の発する言葉が相手にどういう影響を与えるのかを考えながら会話している。(それでも心の声が漏れてしまうことはどうしてもあるが)

なぜ心の声を隠すのかと言えば、それほど関係の深くない相手との厄介事は単純に面倒だからだ。二度と関わることのない人ならともかく、特に仕事で関わる人との関係性悪化はデメリットでしかない。反対に、仲のいい友人など、信頼できる相手になるほど心を開き口は悪くなる。(最低限の礼儀は持っているつもり)

僕は自分でも理解しているがとことん性格が悪い。周りのことは見下しているし、自分は人よりも優れていると思っている。上辺では善人ぶっているから「優しい人」という印象を持たれることが多いが、心の中は真っ黒だ。このnoteからも性格の悪さは滲み出ていると思う。

MBTIに絡めると、いわゆるNT型は皆この性悪タイプだと思う。もちろん人によるだろうが、僕が今まで出会ってきたNT型の人間は大抵人のことを見下しているし自分が一番だと思っている。どこか尖っている人が多い気がする。その代わりに頭のいい人や優秀な人が多いとも感じる。また、人から嫌われることを厭わず、言いたいことをズバズバと言う人が多い。「NT型は人の気持ちが分からない」「サイコパス」とか言われているが、人の気持ちが分からないのではなく、相手が傷つくことを理解した上で発言している。見ての通り、とにかく性格が悪い。

なりふり構わず発言するNT型に対し、INTJの自分はどうなのかと考えてみた。先述した通り、僕は昔から優しい人と言われ続けてきたが、実際は優しいのではなく、ただ興味がなくテキトーに優しさを振り撒いているだけだ。なぜこのようなギャップが生まれるのか。それは、生来的にはT(思考型)だが、人と関わる時においてはF(感情型)の要素が強まることが要因だと思う。たしかに感情はあまりないが、思いやる気持ちや共感する気持ちは意外とあるかもしれない。ここ最近の自分は、この内面的に持つ性格の悪さが漏れてしまっているように思えるが、もし僕が中学生とか高校生の時はINFJだったかもしれない。

僕は物静かな性格なので驚かれるが、人よりも自己肯定感が高いしそれなりに自信がある。その要因の一つが、他人を見下すことだと思っている。もちろん、大っぴらに人のことを馬鹿にしたり蔑んだりして嫌われるのは当然だ。だからそういった感情は心の奥底に閉まい、決して表に出すことはしない。

そのために、まずは尊敬するというスタンスから入る。自分より歳上の人たちは基本的に尊敬しているし、実際に経験値や能力が高いので学ぶことも多い。特に仕事となれば尚更である。「自分に新しい考えを与えてくれ、成長させてくれる人」この人たちは素直に尊敬に値する。本当だ。一方で、同い歳や歳下では尊敬できる人はなかなかいない。

だが考えれば分かるが、本当に心から尊敬できる人間などほとんどいない。世の中の大半の人間は所詮大したことがない。これが僕の心の奥底に眠っている声だ。(尊敬できるかどうかは個人の価値観だから一概に凄い凄くないと決めることはできない。たしかに地位とか名誉を為した成功者は絶対にどこかしら尊敬できる部分があるけれど、身近の友人でも人として優れていれば尊敬できるところはある。だけど大企業のお偉いさんも街中で見ればただのおっさんでしょ?そういうお話)
こうやってどんどん大きな世界に広げていけば、ほとんどの人は大したことがないことになる。(本当は凄いんだけど)

かなり遠回りになったが、人のことを尊敬しすぎるよりも、適度に見下した方がはるかに生きやすい。世の中なんて舐めてるくらいがちょうどいいし、ただ尊敬しているだけでは思考停止に陥ってしまう。「この世の中はクソなんだから好きなように生きてやる‼️」くらいの気概がある人が成功しているんだと思う。

僕はこれだけ性格が悪いのだから、嫌われても仕方ないと思っているし、なるべく表向きは優しい人を演じるようにしている。だが、時には心の壁をぶっ壊して、人とぶつかり合うことも必要だし、これからはもっと性格の悪さを出していきたいと思う。
そして、こんな捻くれ者の僕にも尊敬できる人はいるし、自分もそういう大人になりたい。

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