19. 男女の友情は成立するのか考察してみた
「男女の友情は成立するのか」というテーマは前々からよく議論されている。結論から言うと、僕は男女の友情は成立しない派である。自分で言うのもなんだが、成立しない派は基本的に人間を信用していない、クソ野郎だ。その上でこの論争を考察していきたい。
まず、僕の中での「男女の友情の成立」という言葉の定義づけをすると、"男側からすると女友達、女側からすると男友達と健全な関係を保ち続ける"ということになる。決して肉体関係はなく、ただご飯に行ったりお出かけしたりするような関係性である。言い換えれば、同性の友達のような異性の友達である。
"異性の友達"というのも、男女グループの一人ということではなく、二人きりの関係を想定する。
僕は、そもそも成立する・しないの二項対立ではなく、例外がある前提の話だと思っている。なぜなら実際に成立している例はたくさんあるだろうし、正解はないからだ。だから正確に言い表すならば、"基本的に男女の友情は成立しないが、場合によってはする"と思っている。
最近、以下のようなポストがXで拡散された。
このように友人から直接伝えられるような例は稀だろうが、伝えずともこういう風な考えを持っている人間は少なくないように思う。人間は理性によって、損得を選んで関係性を成り立たせているのだ。
また、この例から分かることは、自分が相手に対して思っていることと、相手が自分に対して思っていることは必ずしも一致しないということだ。恋愛でも両思いになることは稀で、どちらかの片思いであることを考えれば理解できる。
このように考えると、例えば仲のいい男女二人組がいて、Aさんはただの友達としか思っていなくても、Bさんは恋愛的感情や性的感情を抱いているかもしれない。この場合、Bさんが感情を我慢している間は関係性は成り立つが、好意を持っている時点で破綻するフラグが立っているし、これは果たして"成立する"と言っていいのか疑問である。
そもそも同性の友達ではなく、なぜ異性と友達になるのか。それは異性として魅力的だからではないか。例えば、「こういう性格の男は嫌だけど女ならめっちゃ好き」と感じることがあると思う。つまりそれは、同性には無い性的な魅力を異性に感じているからではないか。「性別など関係なく、その人の人間性に惹かれるんだ」という反論意見があるかもしれない。たしかに一理あるが、僕は人間は理性で保っているだけで、潜在的には男と女で区別して選んでいると思っている。
ここまで書いたことを踏まえて、僕が考える男女の友情が成立するパターンは、互いに性的魅力を感じていない場合のみだ。先ほどのように、片方が好意を抱いているが理性で抑えている場合は、極論世界に二人きりになったら理性は崩壊するだろうからNGだ。例えば、大物女優と仲良くなったとして、「本当はめちゃくちゃ好きだし下心あるけど、関係性を保ちたいから手は出さない」これは事実上成立しているが、下心を持っている時点でアウトだ。互いに性的魅力を感じず、恋愛的感情を持たず、ただ仲良く出かけたりご飯を食べたりするような関係なら、男女の友情は成立していると言えるだろう。(そもそも異性としての魅力がない異性と友達にすらならんやろというのが僕の意見)
結局、例のポストのように、「人間はギリギリのところで理性によって関係性を保っている」というのが真理である。僕は、人間は理性があるけど本能で生きたら必ず男女関係は崩壊する。だから男女の友情は成立しないと考える。一方で、人間は理性があるからたとえ下心を持っていてもそれを隠して関係を保つ。だから男女の友情は成立すると考える。ここで分かることは、"男女の友情は成立するのか"というテーマは、人間の理性をどこまで信じるのかというところにある。そして、事実を重視するのか仮定を重視するのか、楽観的か悲観的かという考え方の違いによって左右されそうだ。