200227 ○○○は郷愁の味
買い物に行くときに飲み物(いつもペットボトルの水を水筒に入れて持ち歩いている)を忘れてしまい、出先で適当に買うことにした。
いつものスーパーとは違う、ホームセンターと酒屋を足して二で割ったようなチェーン店の500ml飲料売り場を眺めていて、たまにはこういうのもいいかな、と手に取ったのがいちごミルクだった。
一本88円の値段に違わない、甘味料の安っぽい味。でもそれが私にはひどく懐かしかった。
毎年冬になると、行きつけの小児科でインフルエンザの予防接種を受けに行ったあの頃。痛い注射を泣きそうになりながら無事乗り切ると、ご褒美に院内の小さな自販機から好きな飲み物を買ってもらっていた。そのときに決まって飲んでいたのがいちごミルクだった。
うでに残る痛みを慰めるように、ストローを噛みかみ大事にだいじに飲んだのを、いちごミルクを飲むと今でも思い出す。
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この日は晴れるはずが、時折あられが降る気まぐれな空模様だった。
運が悪いことに、お日様に乾かしてもらうつもり満々で前の日に洗濯機をフル回転させてしまい、大量の洗濯物を抱えてコインランドリーのお世話になった。
洗濯物を乾かさなきゃならない点では、降るか晴れるかどっちかにしてくれと言いたくなる。それでも、快晴や綺麗な夕焼けに限らない空のさまざまな表情を見るのはとても楽しくて、私の好きなことのひとつだ。
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