Mon journal🇸🇳【Jour156-184】

はじめに

Bon jour!

僕は今、JOCVの2022年度4次隊、障害児者支援の隊員としてセネガルに来ています。

セネガルのことやセネガル人のことを僕はまだ何も知らないし、本当のことは何も分かりません。
なので、セネガルに来た一人の日本人の勝手な感想や想いだと思って、読んで頂ければと思います。

Jour 156-162

2023年9月25日-10月1日

長かった約2ヶ月のバカンスも終了しました。

活動再開

25日、活動再開初日の朝から、まさかの大雨。笑

家を出るまでは何事もなく、バスに乗って職場方面に向かいながら、やけに「外が暗いなぁ」と思っていたら、どんどん雲行きが怪しくなっていき、瞬く間に土砂降りとなりました。
バスに乗ってるのに、濡れます。
屋根から雨水は垂れてくるし、窓枠はあっても肝心の窓は付いてないし、ドアは開きっぱなしなので、ちょっとした濡れるアトラクションみたいな感じで、土砂降りの中バスは進みます。笑

配属先近くでバスを降り、ひとまずブティックの前でセネ人たちと雨宿り。
傘も売っているけど、あんまり傘をさしている人を見たことないかも。
というか、傘さしても濡れる量の雨が降るので、小雨の時くらいしかあっても意味ないなと思い、傘は買ってません。
ただセネ人の中には、「雨降ってるよね？」とこっちが疑いたくなる大雨の中でも、平然と歩く強者たちもいます。
この日も、雨宿りしながら「まぁすぐ止むでしょ。」と楽観的な気持ちで、強者たちを観察してました。
ですが、みるみるうちに水嵩が増していき、ブティック前の道路も膝下まで浸かるほどになってました。

雨が止み、みんな裸足で、この川の中を歩いていきます。
再開初日だし、遅れたくなかったので、仕方なく意を決して、僕も靴を脱いで、中を歩きました。
と言いつつも、横のセネ人と「これがフツーなの？」と何度も確かめて、みんな裾を捲って、歩く準備をしていたので諦めました。
ましてや、「危ないから、あなたの後ろをついていくわ。」とか言われて、なぜか僕が、セネ人女性の前を行き、足元を確かめながら歩きました。笑

なんとか水没している区画を歩き切ってから、靴を履いて、配属先に向かいました。
久しぶりに配属先に到着しましたが、誰もいない…。
薄々と勘付いてはいたけど。

とりあえず、待つこと30-40分。
同僚たちがゾロゾロとやってきました。
それでも全員は揃わずでしたが、同僚たちにも久しぶりに会って、握手をして、挨拶をして、いろんな話もしました。
言葉はまだビミョーだけど、前よりは確実に聞き取れるようになってると実感しつつ、まだまだだなぁといった感じです。

そんなわけで再開後、最初の1週間は、新学期に向けての準備をしてました。

新学期の準備といえば、大掃除。
と言っても、学期末にやった作業の反対バージョン。
しまったものを出していく。
そして、各先生の担当クラスが変わるため、それぞれの教室に置いていた私物を移動させたりしてました。
僕は、とにかくその手伝いをしてました。

新学期自体は、10月2日からスタートするので、子どもたちは2日から来所してきます。
早く子どもたちが来ないかなぁと思ってました。
あとは、なんか四半期ごとのざっくりとした予定をもらい、いろんな担当が書いてある中に、しっかりと僕の名前も載ってあり、嬉しくもありました。

大掃除

9月30日（土）
セネガルにある「Ecole Japonaise Maristes」。
通称【川端康成】学校。

初めて聞いた時は「？？」しか浮かばなかったですが、１５？２０年前に、JICAが建てた学校らしいです。
名前の由来は、ある程度の候補をJICA側から提示して、セネガル側が決めたみたいです。
なので、日本人学校ではなく、セネガルの小学生たちが通う小学校です。

その小学校でも、2日から始まる新学期に向けて、地域の人たちや在校生、ライオンズクラブの人たち、掃除の人たち、そしてJICAメンバーで大掃除を行う企画があり、案内をお受けしたので、せっかくなので参加してきました。
めちゃめちゃ暑いし、絶対普段から掃除してないでしょって感じの汚さと埃の数々でしたが、子どもたちや関係者の方たちと会話をしながら、掃除をするのはとても楽しかったです。

掃除が終わってから、JICA関係者で昼食も食べにいき、美味しいイタリアンとキンキンに冷えた生ビールをご馳走になり、活動の話も含めていろんな話ができて嬉しかったです。

国際高齢者デー

10月1日。
この日は「国際高齢者デー」でした。

「国際高齢者デー」では、社会に対する高齢者の貢献についての認識拡大と、人口高齢化への注目を喚起することが狙いで、1991年に制定されました。
2050年までに、世界人口の約１割が70歳以上になると予想されています。
日本をはじめ、アジア諸国、世界ではその高齢化へのニーズが高まっていますが、途上国では高齢者に対する介護サービスは皆無に等しく、国が介護財源における主導的な役割を担っている国は世界全体を見ても少数です。
この課題から逃れることはできませんが、高齢者に対する認識の拡大と合わせて、ケアを必要としている人たちと、そのケアの最前線で活躍しているケアワーカーへの眼差しを、社会的保護の重要性と一緒に改めて考えるきっかけとなるのではないでしょうか？

僕はセネガルの医療分科会に所属していて、分科会にはいろんな職種のJOCVがいるので、活動としていろんな国際デーを発信しています。
また、僕は所属してませんがSNS広報クラブがあり、そこにはセネガルJOCVのInstagramのアカウントがあります。
そこで、セネガルのことなどを発信しているのですが、そことも連携して発信してもらいました。
資料や文言は僕が作りましたので、ぜひ興味ある人はアカウントのフォローと合わせて、チェックしてみてください。

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Jour 163-169

10月2日-8日
気づけば、10月。
2023年も残り3ヶ月。今月末にはセネガルに来て、半年になります。
また、去年の9月末に退職してから1年。
海士町での協力隊候補者としての活動が始まったのも10月3日からでした。
思い返すと、最近のようだった気がしますが、あっという間に1年が過ぎてしまいました。
それだけ充実していたということと、これからの日々ももっとあっという間に過ぎてしまうと思うので、1日1日を大事にしていきたいと思います。

新学期スタート

久しぶりに子どもたちとも再会。
自分のことをなんとなく覚えてくれているなと思う子と、完全に忘れているなぁっていう子がいて面白かったです笑
また、新学期なので、新しい子どもたちも来所。
キャラの濃い子たちがたくさんで、今後が楽しみです。
これから子どもたちのことを知っていけるように、子どもたちに覚えてもらえるように頑張ります。

活動も改めて、再スタート。

活動計画策定に向けて、考えて考えて、考え過ぎて、
「このまま、ここで活動をし続けていたら、日本に帰ったとき、僕はもう障害児者支援の現場には戻れないかも」と素直に思っちゃいました。

その理由は、シンプルであり、協力隊あるあるかもしれません。

自分がやってきた経験や積み上げてきた知識に、ある程度の自信を持ってきた。
セネガルに来る前から、おそらく配属先の現場では間違ったことをベースに、もしくは知識不足の中で職員たちが日々、活動しているから、それを同僚の一人として、一緒になって改善していくんだと想像してました。
要請内容は間違いなく合ってるし、実際に配属先で活動を始めて、本当に現状もそうです。

例えば、椅子に座って机上で活動をするっていうのが難しい子に、先生たちは椅子に座って、数列を暗唱することを求めるという、幾重にも誤学習が複雑に重なり合っているわけです。

それでいて、椅子に座ることを強要したり、大声で怒鳴ったりする姿が散見されていて、その結果ここで数年〜数十年過ごしてきた子どもたちは、先生が怒鳴ると椅子に座ったり、ただの音、儀式のように数列を暗唱できてしまっています。

つまり、僕はその状況を鵜呑みにして、数列を暗唱するための授業内容やより効果的な教材の提示の仕方を提案すること。
それをすれば、配属先も同僚たちも喜んでくれるし、成果としても目に見える。
間違っているけど、それによって子どもたちが数列の暗唱ができるようになったら、僕以外のみんながwin-winなわけです。

間違っているって分かっていながら、子どもたちの発達段階や障害特性も分かっていながら、誤学習を助長する手助けをする。
子どもたちの悲痛な表情や、心の声を聞きながら何もできずに見過ごす。
子どもたちを従わせるために叱責して、怒鳴りつけることも、割り切ってやろうと思えばできるかもしれません。
「でも、それをやってしまったら、そういった活動をここで、し続けてしまったら、もう2度と障害児者支援の現場には戻れない」なって。
自分がやってきたこと、お世話になった人たち、関わってきた子どもたちや親御さんに僕は顔向けできないなって。
自信を持ってセネガルで活動してます。なんて言えないなって。
ふと思っちゃいました。

当たり前だけど、僕の想いは伝えてます。
ただストレートに間違っているとか、根本的に違うとは伝えてません。

150人超の子どもたち全員の、誤学習を僕一人で修正するのは不可能だし、
配属先の教育システム等の抜本的な改革をするのも現実的ではないかなって。
日本から突然きた外国人が、いきなり「間違っているから、変えよう」と言っても、ましてや言葉もろくに話せない奴の話を誰が聞いてくれるのだろうかって。
これから僕が行っていく活動はなんの意味があるのかなって。
本気で子どもたちと笑って、遊んだり、関わることができなくなっちゃうなって。
嘘をつきながら活動はしたくないなって。
逃げたと思われてもいいから、任短して日本に帰ってもいいのかなって。

新学期早々、そんなことを考えるしんどい1週間でした。
完全に沼にハマりましたね。

暗い気持ちのまま、その週の活動を終えた、金曜日の夜。
家に帰り、自宅近くのテイラーさんや近所の人たちと夜な夜なアタヤを飲んで、活動とは関係のない日本の話やセネガルのこと、いろんな話をしました。
やりたいことはいっぱいあったけど、それを全部放ったらかして、ただただ数時間おしゃべりして、無言の時間を過ごして、ボーッとして、少しホッとしました。

Magic Land &カレーナイト

週末は、同じダカール隊員と一緒に「Magic Land」に行ってきました。

ツッコミどころ満載でしたが、フツーに楽しかったのと、めっちゃ怖かったです笑
観覧車と、「KAMIKAZE」と書かれたアトラクションは修理中ということで、今回は乗れなかったので、次回チャレンジしたいと思いますが、次は帰国前でいいかな。笑

Magic Landも含めて、ダカール市内をたくさん歩き回って、２万歩を超えて、家に帰ってその夜は、中国ストアで買ったカレールーで、カレーを作って食べました。
あとはひたすらYouTubeを見て、笑い合いました。

上記に書いた内容のことをより掘り下げて、悩んでいることを同い年の隊員に相談して、少し心がスッキリしました。
これを書いている今も、悩んで悩んで、沼にハマっていますが、ポジティブに捉えられています。

Jour 170-176

10月9日-15日。
週末で少しリセットできた中で、今週も活動スタート。

偶然の中のヒント

日本から、ある企業の方がセネガルにいらしていて、隊員の活動も時間があれば見たいということで、急遽でしたが、JICAスタッフと一緒に見学にいらした日がありました。
配属先は、JICAが来るってことで、「Amadouが授業をしなさい」って、僕がちゃんと活動をしているように見せようと、ずーっとしつこく同僚たちに言われましたが、「違うから大丈夫だし、僕は授業をしないよ。いつも通り、様子を見てるからいいの。笑」と言い続けるも、全然、僕の話を聞いてくれないから、結局少しだけ子どもたちの前に立って、やりました。

たまたまでしたが、その企業の方たちが持ってきた話を聞いて、活動のヒントももらえた気がします。
そもそも、僕は日本で特別支援学校の先生だったわけじゃないので、先生じゃありません。
僕の専門は教育じゃないってことは配属先にも、その事実を伝えていて、最初はビックリされましたが、それでも教員の一人として、授業と教材の質の向上に取り組んでいくことを話していて、僕自身なんだか乗り気になれないというか、自分の本領を発揮できる気がしないけど、できることをしようかなと思っていた中で、その話を聞いて、そこにこだわらなくてもいいなって。
具体的にいうと、場所は倉庫でもなんでもいいし、無いならなくてもいいから、時間割の中だったり、それ以外の時間でもいいから、子どもたちが何をしてもいい時間を確保できたらなと。
部屋があれば、日本から持ってきた教材や塗り絵、折り紙、絵本を置いたり、いろんな写真カードを作ったり、マットや椅子を置いたりして、ここでは何をしてもいいし、何もしなくてもいい場所にしたいなと。
たまに、フィンガーペイントとか、絵の具あそびに感触あそびとか、センター内を一緒に散歩したり、マッサージしてあげたり…。
こういうのは考えれば考えるほど、あれもこれもとどんどん湧いてくるんですよね。
再現性や、自分がいない日やいなくなった後の継続性には欠けるけど、自分が楽しいと思えるかっていうのは大事だなと思ったので、これから活動計画に組み込めたらなと思います。

フランス語

相変わらず、「Amadouと話すのは難しい。」と同僚やセンター長含め、配属先関係者の方たちに言われます。
VCさんにも、もっと勉強しないとダメよ。と言われてしまいました。
自分でも自覚はあるけど、活動の忙しさを理由に自宅で勉強する時間を確保できずにいたので、10月から火曜日と木曜日の夕方18時~20時で、フランス語のクラスに通い始めました。
バカンス中に、A2.2を修了したので、次はA2.3になります。
それで、A2.3に申し込んだのですが、10月の最初の火曜日に行ってみても、誰もおらず、受付の人に聞いても「やってない。」と言われて、次の木曜日にも行ってみるも、「やってない。」と言われました。
でも、お金を振り込んじゃっていたので、メール等で事情を説明して、次の週にもう1回、別の事務所に行って、領収書だったり、修了証を見せてなんとか説明すると「B1かB2ならやってる。この前、B1の案内メールを送っただろ。」と言われ、「送られたけど自分とは関係ないと思って、スルーした」って伝えると「それだ」と言われ、なぜか今B1.1の授業を受けてます。
前にも、A1.3だったのをA2.2で受けさせられて、今度はA2.3なのにB1.1を受けさせらることに。
この基準意味あんのかなと疑いたくなってきてます。笑
ただ、授業のレベルは当たり前だけど高いので、授業の５割分かっているか、分かっていないかって感じです。
というか、確実にボキャブラリーが少ないなと。
ある程度、聞き取りはできるようになってきて、音で聞いて文字が分かることは増えてきたけど、その意味が分からないってことが多いので、次はその知ってる単語や熟語を増やしていきたいと思います。
あとは話すことですね。どうしても躊躇してしまう自分がいるので、クラスは12月の半ばまで続くので、少しずつ慣れていきたいと思います。

Jour 177-184

10月16日-23日

コロナ明けにセネガルでのJOCVの派遣が再開されてから、初の中間&最終報告会と隊員総会がありました。
長期（2年）の隊員は、赴任後1年を目処に中間報告を行います。
そして帰国前に、最終報告を行います。
この中間報告会は、基本的に公務となるので、地方に住む隊員たちも事務所のある首都まで上がってきて、その発表者の報告を聞くことができます。
今回は去年の8月と10月にセネガルに来た長期の隊員と、この10月で活動を終えた短期隊員の最終報告会がありました。

中間&最終報告会→隊員総会

10月19日。
セネガルJOCV21名が、一堂に対面で集まったのは初めてでした。
先輩たちの中間発表を聞いて、自分も約半年後には発表をするのかと思うと、不安もありつつ、何かできたことや成果を発表することも大事だし、できれば発表したいけど、その不安や葛藤、上手くいかなかったことや失敗も笑って話せるようにしたいなと思います。
最終報告のお二人は、セネガルに一緒に来た再派遣の先輩1名と、同い年のダカール隊員1名の二人だったので、とてもお世話になったし、二人がいたおかげで心強かったので、嬉しくもあり、もう帰ってしまうんだなと寂しくもありました。
それでも二人の発表を聞いて、とても勇気をもらったし、頑張ろうと思いました。帰国後にまた、日本で会えるのが楽しみです。

報告会終了後は、隊員総会でした。
隊員総会はどの国でもあるわけではなく、セネガルでは前からあります。
以前の記事でも少し紹介した、隊員自治の活動として委員会や分科会、クラブ活動があります。
それの活動報告や、隊員間で決めておきたいルールなどをみんなで決めたり、確認したり。
各委員会や分科会、クラブごとに分かれて、お互いの情報を共有したりして、より一層隊員活動を充実していくために行なっています。
その総会も、コロナ禍以降、初めて行われました。
僕は、その総会を実施する側の幹事会に所属しているのもあり、先輩を中心に準備や運営を行いました。
バタつくこともありましたが、無事に終わりました。
次回の総会は来年かな。次は幹事会の長として、参加することになりそうです。笑

JICAチェア

10月20日。
ダカール大学にて、JICAによるイベントと合わせて、日本文化の紹介などをする企画がありました。
JOCVとして、日本文化の紹介などを先輩たちと一緒にやってきました。
僕は折り紙コーナーを担当して、事前に先輩に鶴の折り方を習った上で、コーナーに来てくれたセネ人と一緒に鶴を折りました。

旅立ちの日に

6ヶ月と4ヶ月という短期で活動をしてきたJOCV 2名の活動任期が終了し、セネガルを飛び立ちました。
一人は、セネガルに一緒に到着し、右も左も分からない中、多くのことを教えてもらい、すごく頼りになる先輩でした。
もう一人は、同い年でダカールで活動をしていて、週末には一緒にダカール内を散策したり、一人じゃ生きづらいようなディープな場所を突撃してみたり、なんでも気兼ねなく話せる関係で、色んな体験を一緒にして楽しく過ごしました。

そんな二人がセネガルを飛び立ち、日本に帰国しました。
二人とも、日本で働いていた場所と地元が近かったり、共通の知人がいたりと、日本で出会っていてもおかしくなかった中で、セネガルという地でこのタイミングで出会えたのは、なんか面白いなと思います。

今いるJOCVの中で、僕は任期が残っている方なので、これから多くの先輩たちを見送りすることになると思います。
その度に、先輩たちに会えなくなるのは寂しく感じると思いますが、日本でまた会える可能性があることは嬉しく思います。

最後に
活動任期も残りは1年半となりました。
前進している気がしませんが、ここで感じる全てのことや経験、糧を大事にしたいと思います。