【読む動画】山本時嗣×堀内恭隆:その2『なぜ渋沢栄一さんを10年以上前から注目していたのでしょう?』
昨年、まんが超訳「論語と算盤」のプロデュースとシナリオを担当された山本時嗣さん。
まんが超訳「論語と算盤」は、竹田和平さんと渋沢栄一さんを探求してきた、時嗣さんならではの作品になっています。
今回は、時嗣さんがなぜ《 渋沢栄一ヲタク 》になったのか。
時嗣さんが「渋沢栄一のここが素晴らしい!!」と感じるところ。
このあたりをたっぷりお話していただきました!
(第1回「読む動画」は、こちらからどうぞ!)
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読む動画
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4/12にシンクロ倶楽部で行った対談の『エッセンス』を特別公開!
(※配信そのものはメンバーさんのコメントも入っていて公開できないのですが、エッセンスだけでも楽しんでくださいね!)
今回はいつもと趣向を変えて、堀内ではなく、時嗣さん目線でのストーリーをお届けしたいと思います。
時嗣さんの熱い思いを、ぜひ感じてみてください!
それではどうぞ〜!!!
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■ 単なるお金儲けだけではないからこその感謝
僕の生きるテーマとして「ずっと幸せに豊かであるためには、どうすれば良いのか」という問いがあります。短期的な成功では満足できなくて、全方位的に幸せで豊かで、それが生涯続く。理想を言うと、死んだ後も長続きするにはどうしたら良いのか。
その答えとして、生き方のロールモデルになったのが渋沢栄一さんでした。
渋沢さんは、亡くなった後すぐに、死を悼んだ天皇から勅使が送られたそうです。
さらに、霊柩車でお墓に運ばれていく道中では、両側にずっと、途切れない大行列ができたという最期を遂げた人でした。
これを知った時は、本当に痺れました。
単なるお金儲けをしただけでは、こうはならない。
自分と家族のためだけにお金を稼ぐ人では、お葬式に家族しかこない。
集めたお金、稼いだお金を、世界のため、見ず知らずの人たちのために使っていたから、見ず知らずの人たちから感謝されて、お葬式にみんなが来る。
お金をどう稼いで、どう使うかというところで、ベクトルが自分に全く向いていない人だったのです。
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■ 資本主義ではなく合本主義
渋沢栄一さんは日本の資本主義の父と言われているけれども、実は資本主義と言わず、【合本主義】と言っていた人でした。
資本主義で完全に生きている人たちというのは、その会社のことしか考えていない……厳密にいうと、資本である株主のことしか考えていません。利益も株主のために出さなければいけないという厳しさがあります。
合本主義とは、業界だったら業界全体の利益を考える稼ぎ方です。そこでは、他をぜんぶ蹴散らすような一人勝ちにはなりません。
自分も含めた家族、また関係者仲間が嬉しいように事業を設計したり、そういう言動を取るよう努めていくと、物事がスムーズに運んで、幸せに一番成功しやすい答えが出る。
実はこれが、一番長続きして、かつ合理的なんです。
最初から利益自体を大きく得るのは難しいかもしれませんが、その分事業は長続きします。
実際、20年続く会社は0.2%くらいと言われる中で、渋沢さんが作った会社は、全481社中100社以上が1世紀を超えて続いています。
要は、多くの人にとって「なくなったら困る、なくてはならない会社」……つまり、《全ての人が、一番多く幸せになる設計》でやっているということなんです。
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■ 侍の活かし方から生まれた『 論語と算盤 』
渋沢栄一さんが活躍した当時は、江戸幕府が倒され廃藩置県が起こり、今までの殿様・侍たちは食いっぱぐれていました。
気位ばっかり高くて、何もしない人たちが沢山あぶれてしまったのです。
そしてお金も実力もある商売人が、侍には何も刃向かえず、へりくだっている状態にもなっていました。
見るにみかねた渋沢さんは、「この人たちをどうやって社会のため日本のために活かせば良いか」を、社会課題として考えていました。
侍の良いところは、論語然り、道徳教育を受けていて自分を律することなど精神性の高さがあったところです。
「<精神性の高さを結びつけた商い>にしたら、侍たちも食いっぱぐれないで済むだろう」と、渋沢さんは考えたのです。
侍たちには、お金を稼ぐことは卑しいという刷り込みがありましたが、「そうではないよね」と言ったのが渋沢さんです。
この刷り込みは今も日本に根強く残っていますね。
渋沢さんは、侍たちに「論語によって信頼・信用を獲得できるので、それをベースに経済・商売をしていけば、どちらも高めていけるんだよ」という提案をしたのでした。
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■ 渋沢栄一さんとはどんな存在か
初めて知った時は、伝記を読んで触発されて「こういう人に会いたい!」と思って、それを求めて竹田和平さんに弟子入りしたくらいでした。
そこから15年ずーーっと、何か新しい情報がないかと、渋沢栄一さんに関する本を新刊が出るたびに読み続けてきました。
渋沢さんも人間なので「え?」と思うことや、「これはどうなのかな?」みたいな部分もあったので、ある意味、情熱がおさまった部分もあります。
でも、時代背景から理解できたり、何よりも、玄孫の渋沢健さんやその他血縁の方々から、渋沢栄一さんがどんな人かを直接聞くことができて……その中で冷静に【自分の人生・仕事にどう活かしていったら良いか】を自問し続けてきました。
自分の中では、渋沢栄一さんはずっと対話している存在です。
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■ 最初に私たちができること
『 論語と算盤 』の生き方を実践していこうと思ったときに、私たちがまず、第一歩として何を意識すると良いか。
ファーストステップは「自分自身が幸せ・豊かさを感じる」そのライフスタイルは何なのか。
自己問答したことを感じながら、目の前の家族が喜ぶようなライフスタイルや時間の使い方をしていくこと……目の前から構築していくのがコツです。
最初は自分。
自分が楽しいと感じることをやる。それが一番です。
なぜ楽しいでやった方が良いかというと……それは続くから。
何が楽しいかを分かるようにすることが大事なんです。
「楽しい」を追求して自分を満たしていくと、感謝が湧いてきます。
感謝も、まずは「ありがとう」を言うだけでも良いです。
感謝を楽しんでやった後で、次は人へどんどん広げていくと、『 論語と算盤 』ができるようになっていくでしょう。
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■ 大河ドラマ「青天を衝け!」のオススメポイント!
「青天を衝け!」のオススメポイントは、なんといっても徳川側の視点で描いているところです。
今までの大河ドラマは、明治維新の志士側の視点ばかりでした。しかし、渋沢栄一さんは徳川側の幕臣なので、その視点で維新を描いています。
徳川慶喜はとても名君だった。
それをちゃんと伝えてくれています。
渋沢さんは、最晩年になるまで慶喜公の復権・復職のためにすごく尽力した人です。
【渋沢さんが、なぜそこまで慶喜公に忠義を尽くしたか】。
「青天を衝け!」は、ここがよく分かるドラマになっています。
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■ まんが超訳『論語と算盤』は最も正統なマンガ本に!
まんが超訳『論語と算盤』は、日本で一番売れている「現代語訳・論語と算盤」の訳をした守屋淳さんに監修していただきました。
漫画は、本田健さんの「ユダヤ人大富豪の教え」の漫画版を描いた、今谷鉄柱さんです。
玄孫の渋沢健さんに解説に入っていただき、《渋沢栄一ヲタク》の僕・山本時嗣がシナリオを担当しました。
最も正統なマンガ本にすべく、ゴールデンチームで作りました!
ぜひご一読下さい!!
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