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2025年京都金杯はメンバーレベルが極端に低いという話

殴り書きのメモそのままのような形で申し訳ない。
とにかく長いので、無駄話なしでテンポよくいく。
目次だけみれば結論はわかるようになっているので、長ったらしい文を読みたくない人はそこだけ読めばおk。


中京は時計安定、京都はバラつき→なぜこうなる?

傾向を調べるべく、まずは過去10年の決着時計から調べた。

2021~2023年は中京開催。
以下決着時計(馬場指数/タイム指数)
2023早 1:32.7 -11/108
2022早 1:32.9 -10/108
2021早 1:33.1 -8/110

2024遅 1:33.8 -4/100
2020早 1:34.0 10/113
2019遅 1:34.9 3/97
2018遅 1:34.3 -7/95
2017早 1:32.8 -6/109
2016早 1:33.0 -9/108
2015早 1:32.8 -10/107

ここでは、タイム指数107以上の決着を早い決着と定義した。
中京開催の3年間は時計も近く、早い決着になっているが、京都にはバラつきがある。
なるほど、中京は毎年早いのか!じゃあ今年も早い!とはならない。
なぜこうなるのかを探っていく。

勝ち馬がのちに活躍したかどうかを調べる→明確な傾向なし

遅かった3年間
2024 コレペティトール:以後全敗
2019 パクスアメリカーナ:マイラーズC3着
2018 ブラックムーン:→以後全敗

早かった7年間
2023 イルーシヴパンサー:以後全敗
2022 ザダル:以後全敗
2021 ケイデンスコール:中山記念2着→マイラーズC 1着
2020 サウンドキアラ:→京都牝馬S→阪神牝馬Sと重賞3連勝、VM2着スワンS2着
2017 エアスピネル:GⅠ2着3回、掲示板5回(勝利含まず) GⅡGⅢ 3勝(京都金杯含む) 掲示板12回(勝利含まず)
2016 ウインプリメーラ:→京都牝馬S 3着、阪神牝馬S 3着
2015 ウインフルブルーム:OP1着、2着→全敗

これだと断言できる明確な傾向はない。
ぱっと目を通し、時計早い場合と時計遅い場合で好走する馬のタイプが違いそうなことが分かったので(後述)、事前に早い決着か遅い決着かを知ることはできるかを考えていく。

そこまでの活躍に焦点を当てる→重賞実績(GⅠ馬券内orGⅡGⅢ1 1着)あるか、上がり調子の馬という傾向

量の関係上中京の3年間に絞って傾向を探った。
なお、中京3年間はいずれも早い決着となっていた点に留意する。


21年1着ケイデンスコール(その後好走あり)
新潟2歳S 1着、NHKマイル2着
8戦連続敗北の中ここ京都金杯へ来て1着
→中山記念2着→マイラーズC 1着
その後9戦連続敗北し引退

21年2着ピースワンパラディ
青葉賞3着
その後条件戦勝ち上がってOP入りするも重賞では振るわず、Lで2着→1着のちここへきて2着、その後掲示板止まり

21年3着エントシャイデン(その後好走あり)
目立った成績なく12戦目から3連勝でOP入りするも振るわずLでもマックス掲示板
京都金杯の1年間からLで3着→2着、1戦挟んでL 1着、中京記念3着と好走
その後3戦連続掲示板も外すが、ここ京都金杯で3着

2022年1着ザダル
デビュー3連勝→セントライト記念3着、OP1着、エプソムC 1着の実績あり
京都金杯1着後3戦全敗で引退

22年2着ダイワキャグニー
OP1着3回、L1着1回、東京新聞杯3着、金鯱賞3着、エプソムC 1着、毎日王冠2着など実績あり
7戦連続馬券外と不調のなかここ京都金杯きて2着
その後4戦して全敗で引退

22年3着カイザーミノル
マイラーズC 3着→京王杯スプリングC 3着→L 1着の実績あり
毎日王冠5着→秋天14着からここ京都金杯へ来て3着
以後10戦中次走ダービー卿CT7着、L2着、翌年京都金杯5着以外全て二桁着順で引退

23年1着イルーシヴパンサー
新馬1着→2着→2着から春クラシックは及ばず
3連勝でOP入りし続く東京新聞杯も1着
安田記念、関谷記念で敗北するもここ京都金杯で1着
その後5戦全敗で引退

23年2着エアロロノア
L 1着2回あり
重賞には6回挑戦し565757と比較的堅実に走る
京都金杯2着のあとは5854→その後3戦二桁着順

23年3着プレサージュリフト
クイーンC 1着、オークス5着と実績あり
ここ京都金杯3着→東京新聞杯3着
その後はL 2着、OP 1着するも重賞では振るわず引退


大まかな傾向として、以下のどちらかに当てはまっているといえることがわかった。
・重賞実績がある
または
・重賞実績はないが上がり調子

なお、この記事では重賞実績というものを、以下のように定義する。
・GⅠで馬券内経験がある
または
・GⅡGⅢを勝っている

2022年3着カイザーミノル、23年2着エアロロノア以外は上記傾向を厳密に満たし、また、この2頭についても、カイザーミノルはGⅡで2連続3着があり、エアロロノアはGⅠ2回を含む重賞6戦し565757着と安定して走っていた。
重賞実績の定義から少し外れているが、ここは大まかな傾向を探る段階であるため、好意的に解釈し傾向が認められたものとして進める。

大まかな傾向が見えたため、この方向でより正確な傾向を探っていく。

①重賞実績馬(GⅠ馬券内、もしくはGⅡGⅢ1着)が過半数を占めている
②重賞実績馬が非重賞実績馬よりも上の人気になっている、のどちらかを満たすのが早い決着になる条件

過去10年において、重賞実績馬の数(割合)、および人気の高い馬の属性(重賞実績馬かそうでないか)と、決着時計の早い遅いに相関があるかを調べる。
(相関とか言っているが、とにかく時間がないのでちゃんとした分析はしてません。てへ)

年数 決着時計 馬場指数/タイム指数、の順になっている。

中京3年間
●2023 1:32.7 -11/108
早い→9/16頭
1人気→前走マイルCS 10着(他NHKマイル2着など)
2人気→前走秋華賞9着(他クイーンC 1着)
3人気→前走富士S 6着(他京都金杯2着など)

●2022 1:32.9 -10/108
早い→11/16頭
1人気→前走リステッド1着
2人気→前走秋天14着(他リステッド1着など)
3人気→前走阪神C 17着(他ファルコンS 1着など)

●2021 1:33.1 -8/110
早い→10/16頭
1人気→前走リステッド1着
2人気→前走リステッド1着
3人気→前走リステッド3着(他リステッド1着)

京都7年間
●2024
1:33.8 -4/100
遅い→8/18頭
1人気→前走3勝クラス1着
2人気→前走リステッド1着
3人気→前走リステッド3着

●2020
1:34.0 10/113
早い→6/18頭
1人気→前走マイルCS 6着(他NHKマイル3着など)
2人気→前走マイルCS 10着(他スワンS 1着など)
3人気→前走リステッド3着

●2019
1:34.9 3/97
遅い→6/17頭
1人気→前走OP1着(他アーリントンC 2着)
2人気→前走秋華賞4着(他ローズS 2着)
3人気→前走マイルCS 4着(他NZT 1着など)

●2018
1:34.3 -7/95
遅い→6/13頭
1人気→前走OP1着(他アーリントンC 2着など)
2人気→前走ターコイズS 4着(他ローズS 1着など)
3人気→前走マイルCS 7着(他マイラーズC 1着など)

●2017
1:32.8 -6/109
早い→6/18頭
1人気→前走菊花賞3着(他朝日杯FS 2着など)
2人気→前走3勝クラス(当時1600万下)1着
3人気→前走OP1着

●2016
1:33.0 -9/108
早い→6/17頭
1人気→前走マイルCS 7着(豪GⅠ 2着など)
2人気→前走OP5着
3人気→前走スワンS 3着

●2015
1:32.8 -10/107
早い→6/18頭
1人気→前走マイルCS 3着(他スプリングS 1着など)
2人気→前走チャレンジC 2着
3人気→前走OP1着

明確な傾向が見えた。
時計早くなる条件は以下のうちどちらかを満たすことだと言える。

①重賞実績馬(GⅠ馬券内、GⅡGⅢ1着)が過半数を占めている
②重賞実績馬が非重賞実績馬よりも上の人気になっている

中京3年間
2023①②→早い
2022①→早い
2021①→早い

京都
7年間
2024 どちらも満たさず→遅い
2020②→早い
2019どちらも満たさず→遅い
2018どちらも満たさず→遅い
2017②→早い
2016②→早い
2015②→早い

重要なのは、これを厳密に満たすかどうかではない。この意味を理解する必要がある。

①重賞実績馬(GⅠ馬券内、GⅡGⅢ1着)が過半数を占めている
→高いレベルで結果を残してきた馬が多数存在する
②重賞実績馬が非重賞実績馬よりも上の人気になっている
→OPやリステッドを勝ったばかりの馬以上に人気するような、信頼のおける実績馬がいる
(逆)実績馬がいわゆる過去の馬、終わった馬扱いされており(直近の成績が終わっているなど)、OPやリステッドで勝ったばかりの馬に人気が集まる

今年はおそらくどちらも満たさない→遅い決着になる低いメンバーレベル

まずは重賞実績馬。

コナコースト(桜花賞2着)
コレペティトール(京都金杯1着)
サクラトゥジュール(東京新聞杯1着)
セルバーグ(中京記念1着)
ドゥアイズ(阪神JF 3着)
マテンロウオリオン(NHKマイル2着など)
ロジリオン(NHKマイル3着)

7頭/16頭。過半数を満たさない。

人気は?
前日土曜朝の想定時点では

1人気→シャドウフューリー 前走リステッド1着
2人気→ドゥアイズ 前走ターコイズS 3着(他阪神JF3着)
3人気→ウォーターリヒト 前走リステッド1着
4人気→ロジリオン 前走リステッド4着(他NHKマイル3着)

実績馬が1人気になるとしたら、ドゥアイズかロジリオンのどちらかでほぼ確定。
だが、実際になるかどうかはかなり微妙なライン。

さらに、実績馬の中で最も人気が高い馬がGⅠ 3着のみのパターンは今年以外では2020年のみ。
当初はGⅠ 2着or GⅡGⅢ勝ち馬のみを重賞実績組として扱っていたが、そうなると2020年が外れるためGⅠ 3着も加えた。
その年は2人気がGⅡ勝ち馬だったため、当初の厳密な条件での厳密重賞実績馬>非重賞実績馬(GⅠ 3着馬除く)の図式も同時に成り立っていたが、今年は拡大重賞実績馬(GⅠ 3着含む)の上位2頭はおそらくドゥアイズとロジリオンで、2頭はともにGⅠ 3着経験のみなので、上記の図式が成り立たない可能性が高い。
(この2頭よりも人気しそうな厳密重賞実績馬がいない上、この2頭と近い人気になる非重賞実績馬が明確に存在する)
よって、仮に最終的な形が1人気ドゥアイズ2人気シャドウフューリーのような形になっても、条件②を厳密には満たしておらず、遅い時計での決着となる可能性もある。

タイム指数からはかるメンバーレベル→厳密ではないが傾向あり、今年は遅い決着傾向

人気うんぬんの部分は投票が締め切られるまでわからないので、ほかの要素からも判断できないか考える。
そこで、出走メンバーの過去最高タイム指数を指標にできないか調べてみる。

左の数値がその馬の過去最高タイム指数。
括弧内は、京都金杯での着順と、その時のタイム指数。
1~3人気の馬と、1~3着の馬を記載する。
そのほか、必要そうな情報を記した。
また、5F通過タイムも記載した。

中京3年間
2023①②→早い
1人気→107(13着94)
2人気→101(3着107)(※明け4歳牝馬)
3人気→111(4着106)
5人気→111(1着108)
4人気→114(2着107)
15人気→112(5着105)(※5着だが傾向探るうえで重要そうなので記載)
1〜3人気平均:106.33
1〜3着平均:108.67
※2人気プレサージュリフト(明け4歳牝馬)を走破時のタイム指数107で計算した場合
1〜3人気平均:108.33
1〜3着平均:110.67
5F57.6

2022①→早い
1人気→114(6着103)
2人気→112(3着106)
3人気→107(11着101)
7人気→110(1着108)
11人気→112(2着106)
1〜3人気平均:111.00
1〜3着平均:111.33
5F57.8

2021①→早い
1人気→110(5着107)
2人気→111(2着109)
3人気→111(6着107)
12人気→110(1着110)
14人気→113(3着104)
1〜3人気平均:100.67
1〜3着平均:111.33
5F58.5

京都
7年間
2024 満たさず→遅い
1人気→103(3着99)
2人気→104(11着90)
3人気→101(2着99)
8人気→106(1着100)
その他、メンバーの中で早かったタイム指数
105、105、106、105
1〜3人気平均:102.67
1〜3着平均:103.33
5F56.7

2020②→早い
1人気→114(17着90)
2人気→118(2着112)
3人気→117(1着113)
14人気→109(3着108)
1〜3人気平均:116.33
1〜3着平均:114.67
5F59.0

2019満たさず→遅い
1人気→106(1着97)
2人気→106(7着92)
3人気→111(8着95)
5人気→110(2着95)
11人気→106(3着96)
1〜3人気平均:107.67
1〜3着平均:107.33
5F59.7

2018満たさず→遅い
1人気→111(3着91)
2人気→111(8着88)
3人気→116(2着92)
4人気→114(1着95)
1〜3人気平均:112.67
1〜3着平均:113.67
5F59.2

2017②→早い
1人気→111(1着109)
2人気→104(4着107)
3人気→116(9着102)
6人気→107(2着109)
5人気→116(3着108)
1〜3人気平均:110.33
1〜3着平均:111.33
5F57.6

2016②→早い
1人気→111(10着103)
2人気→107(12着102)
3人気→108(1着108)
13人気→105(2着108)
7人気→109(3着104)
1〜3人気平均:108.67
1〜3着平均:107.33
5F58.4

2015②→早い
1人気→114(5着104)
2人気→109(4着106)
3人気→112(8着103)
5人気→107(1着107)
4人気→112(2着109)
7人気→107(3着107)
1〜3人気平均:111.67
1〜3着平均:108.67
5F58.8

大まかな傾向としては、1〜3人気平均、または1〜3着平均が110を上回っていれば早い決着と言えそう。
この傾向から外れるのは2件。
2016年は108.67、107.33と110超えを満たさないが、早い。
逆に、2018年は112.67、113.67と110超えを満たすが、遅い。
それ以外は全てこの傾向に従う。

今年2025年は、タイム指数順で並べたとしても最大は108、107、107の107.33が最大で、傾向通りなら遅い決着となる。
また、メンバーにタイム指数110超えが存在しないのは2024年と今年2025年のみ。

今年はタイム指数107を切るような遅めの決着とみるのが良さそうで、そうなると、それくらいの時計で走れる馬全員にチャンスがある。
人気どころでいうとシャドウフューリー、ロジリオンが最高104と低めで、他が軒並み107とやや差があるが、時計が遅くなるならこれもあまり関係ないかもしれない。

まともに能力比較をするよりも、開幕週で前有利濃厚のトラックバイアスを意識した馬券組み立てがよさそうだ。

結論:能力比較以上に展開やトラックバイアスが重要。見をおすすめする。

予想家のようなことをしている身分としては、見のレースであるといわせていただく。

おすすめの穴馬

一応おすすめを挙げるとしたら、メイショウチタン。

メイショウチタンは毎回この馬なりに安定して走っているタイプで、タイム指数は100前後で安定している。
パラダイスS 2着 101
京王杯SC 8着 104
谷川岳S 1着 101
オーロC 3着 98
信越S 5着 99
パラダイスS 2着 97
阪急杯15着 103
淀短距離S 8着 96
阪神C 15着 97
オーロC 2着 100
など。

決着時計遅かった2018、2019年はタイム指数100を切っているし、同じく遅かった2024年も1着が100、2着が99と100ギリギリ。
今年もこのレベルで遅い決着であれば、この馬にも十分にチャンスはある。直近2戦でめちゃくちゃ負けているが、2走前のレース中に熱中症になり、前走はそれを引きずった形とみている。今回はコメントも良く、期待してよさそうだ。

それでは、また来週。


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