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今年一番聴いた曲

この1年間で1番聴いた曲は、間違いなくこれです。大森靖子さんの「ミッドナイト清純異性交遊」の花譜ちゃんカバー。

この動画は、歌詞とか曲調とかそういったものを超越して私の胸にドカーンと突き刺さり、2月頃に閉鎖病棟の中で初めて出会った時から、コンスタントに聴き続けています。これが流れると無条件に気持ちが爆発します。好き。めちゃくちゃ好きな曲であり、めちゃくちゃ救われてきました。


“アンダーグラウンドから君の指まで
遠くはないのさ iPhoneのあかりをのこして
ワンルームファンタジー”

歌詞の意味を解釈することは難しいですよね。歌詞を考える次元を悠々と超えるくらい聴き込んでおり、耳に言葉がそのまま入ってきます。リスニングの教材みたい。情景が心にそのまま思い浮かびます。

“ブルーな気持ちを食べて 歪にかわいい
プラスチックのステージで君はおどりだす”

ブルーな気持ちを食べて歪にかわいい!?!?こんなに素敵な歌詞がありますか!?
可哀想な自分が可愛いと思えたら最強になれると思うので、この歌詞をよく口ずさんでいました。スクショして待ち受けにしていた記憶があります。まだ、可愛いとは思えないけど、学校がしんどすぎた時にこれnoteのネタにできるなあ……って思ったので結構進歩かな、と思いました。話逸れました。

“春を殺して夢はひかっている
嘘でもいい嫌いでもいい 私をみつけて”

春、とはなんでしょうか。青春でしょうか。自分が一番輝いている時期でしょうか。わからないけれど……病気になって青春を食い潰しているような感覚に苛まれて、自責の念が止まらない私にはクリティカルヒットする歌詞です。
“夢”のために。夢というのは、私の場合、日本最高峰の大学を目指すことでした。今は病気になったり色々経験して諦めたけれど。あの頃は、その夢の達成のために、ある意味では春を殺して、つまり病気になっても頑張っていた。病室で必死に勉強していた記憶が蘇ります。

“ストロー噛んでバスストップから睨んだ
狂ってるのは君のほう ミッドナイト清純異性交遊”

柔らかく儚くて、けれどしたたかな少女の描写が大森さんは上手ですよね。大森さんの曲は沢山聴いているのですが、この、“ストロー噛んでバスストップから睨んだ”という文字列は特に天才的に美しいと思います。また、そんな少女の表現を歌に載せる花譜ちゃんの声の力にも驚きます。
そうです。“狂ってるのは君のほう”なのです。いついかなる時も、自分に非は無いのです。そう思うメンタルを持ちたいものです。

“君の気持ちはSNS ときに顔文字なくてSOS
めんどくさい夢 しょうがないファックユー
アイコンちがうかお 油性で書いちゃったから
消えない I LOVE U
発売延期で 僕だけのキラーチューン”

ここらの畳み掛け、めちゃくちゃ好きです。不安定でサブカルチックな女の子の描写。入院中しんどかった頃、ここの歌詞リスペクトで腕の内側に自分を励ます言葉を書いてました。さすがに水性ペンでしたが……

“いつまでも大きい瞳で
大丈夫な日の私だけをみつめてよ”

ここの心情描写の綺麗さ、心の動きの切り取り方凄まじいですね。ここの歌詞に尽きると思います。全ては。本当に。

“派手なグッバイ けちらしたいストーリー
不評なエンディングでも好きだから守ってあげるよ”

私は好きなもの、ってありますよね。私だけは好きなものと思うと、愛着が増します。それです。ここの部分からはどことなく別れの気配を感じます。

“ストロー噛んでバスストップから睨んだ
世界だって君にあげる”

自分の世界を君にあげる、って、これ以上ない愛情表現だと思います。自分が守っていた世界を君に分けてあげるというか、相当自分の深いところまで相手を入れてあげていないと成せないことですよね。不定期に心を開くような感じも女の子って感じがして良いなあと思います。


ぐだぐだと歌詞を考えてきましたが、結局は、大好きだ〜ということに尽きます。多面性のあるこの曲と花譜ちゃんの不安定とも形容できるキュートな声に心を掴まれてしまいました。きっとこれからも聴き続けるでしょう。

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