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主客逆転の魔

以前、スマホ依存の話を書きました。

ツールとしてのスマホ本来の使用目的が見失われ、依存度が高くなり手放せなくなってしまう現象のことです。

そうなってしまうと、完全にツールに使われていますね。

このスマホ依存で思い出すのが三次元CAD(3DCAD)の導入期の経験です。

わたしは昔、CADで図面を描いていました。AutoCADやアンドール社の二次元CAD(2DCAD)で機構図面を描いていました。

時代が進み、2DCADから3DCADが導入されることになりました。

3DCADは素晴らしかった。

線認識のワイヤフレームから面認識のサーフェイスフレームになったおかげで、図面を描きながら、干渉チェックができるし、一度描いた部品は誰でも何度でも使いまわすことができるので部品の配置移動のシミュレーションなんかも簡単にできるようになったのです。

すごく便利で図面を描くのが楽しくなったものです。

すると、面白いことに図面が全く上がってこなくなってしまったのです。
図面が上がらないと、試作ができない。

すなわち納期が遅れ商品化が遅れるわけで、売上に影響が出てきます。
開発力が売りの会社で開発が遅れ始めたのです。

上がってくる図面は、 3DCADが使えない2DCADを使っている長老たちの図面ばかり。

皆、 3DCADで遊び始めてしまったわけで、
新しいツールが志向目的を変えてしまった事例です。

便利になったのと引き換えに大事な目的を見失ったのです。
楽しいツールあるあるです。

本来の目的を失ってしまったのです。
主客逆転は、いつの間にか起こりますから、目的意識をしっかり持つことが大切ですね。

QCDのD:デリバリーは、企業品質の大事なファンクションの一つですからね。

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