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お前もだ

10年ほど前に亡くなったわたしの父ホーサラには、霊感がありました。

わたしの父ホーサラが、
あるお宅の旦那さんに用があり行ってみると留守で、
そのお宅の上がり框(かまち)でそこのおかみさんと世間話を始めました。

おかみさんは、旦那の女癖の悪さや浮気話を散々愚痴りはじめたのです。

女にうつつを抜かし、家にはほとんど寄り付かない…

暫く黙って話を聞いていると、
ホーサラにまたささやきが聞こえてきたのです。

「お前もだ」

おかみさんの旦那への愚痴はまだまだ続きそうだったので、
ホーサラがおかみさんの言葉を遮って言いました。

「お前もだ」って聞こえたんだけど。

「お前もだ」って…。

するとおかみさんは、突然黙ってしまい、フリーズ…

そして突然、泣き出して

「ごめんなさい、わたしもなんです。
 わたしも亭主に内緒で不貞をしているんです。」

第四話 「お前もだ」

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