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対岸の火事じゃない
先般中古車販売大手ビッグモーター社の不正が発覚し、大問題となりました。
それは、お客様から買い取ったクルマにわざとキズを付け、保険会社に水増し請求をしていた。
それだけでも大事件なのですが、これを会社ぐるみ、保険会社の一部社員もグルで内密に大々的に行っていたという事件です。
「不正が発生するトライアングル理論」というのがあるそうです。
①動機:プレッシャー、ノルマ
②機会:チャンスがあるか
③理由:正当化できる理由がつくれるか
④立場:実行できる権限を持っているか
⑤能力:ばれないように工作するマネジメント能力、
特殊技能などで表面からは見えないなど
これらの要素が重なっていくと不正が行われやすくなると言います。
ドンピシャじゃないでしょうか。
損害保険会社は、当然のようにビッグモーターに損害賠償請求をするでしょう。
誰がどこまで関わっていたのかというのは、調査機関に任せるとして、
対岸の火事ではないのはここからです。
保険というのは掛金と損金の天秤です。
不正を行っていた間の損金は、この保険会社の保険を掛けていたお客さんの掛金に反映されているのです。
この犯罪の大罪の根幹は、ここです。
一つの不正が結果的に多くの人を巻き込んでいたということです。
これって世の中の仕組みに似てますよね。
社会で起こる何らかの齟齬は、巡り巡って自分に返ってきている。
逆に常日頃行われているわたしたちがあまり目にしない事象
例えば、朝のゴミ出し、回収などは、誰かがやってくれているわけで、
今、普通に生活できているのは、常に生活インフラを整え続けている誰かがいるからなのだと認識はしています。
つい先日も老夫婦が、歩けなくなった奥さんの介護に限界を感じ海に突き落としたという悲しい事件がありました。
あれも、他人ごとではありませんね。
日本の福祉体制の限界値がそこだということです。
そういう事件を目の当たりにするにつけ、これから自分が直面するであろうこの世の中の現実を知るのです。
普通にインフラが回って生活ができることは、どこかの誰かが日々の処理をしてくれているわけで、それは本当にありがたいことです。
そして世の中に起こる事件などは、常に対岸の火事ではないという認識を持つことが大事だと思います。
ビッグモーター社の事件から見えるものは対岸の火事ではないのです。
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