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ブラボー氏の戦略⑥不良撲滅戦術
コストダウンで10年で10億の負債にケリをつけ、無借金経営までもっていったブラボー氏は、多岐にわたり戦術を打っていました。
ブラボー氏が就任した当時、製造現場は不良だらけでした。
当時の現場は、作業を止めてやすり掛けしたり、タップ(ネジ穴)を切りなおしたり、返品して手待ちになったり、工具も何がどこに何本あるかもわからず、個人持ちの治具などで職人気質の個人主義の作業場で、ばらつきを個人技で補っているという品質レベルが非常に低く、作業者もそれが当たり前のような感覚で手直しは常のことだったのです。
不良対処、現場対応がルーチンワークになっていたのです。
当然ブラボー氏は、品質レベルを上げるために手を打ち続けていました。不良の撲滅、これは現場の悲願でもありました。
ブラボー氏が打った戦術
第一は、外注管理
協力会社の品質をも高めるために、外部監査を始めたのです。
ブラボー氏曰く
「会社の入口(玄関)に入れば、その会社の品質レベルがわかる」
定期的な外部監査を行うとともに、
部品のレベルによって発注先を管理する仕組みを構築していきました。
それには協力会社の格付管理が必須条件になってきます。
自ずと協力会社の品質レベルも向上していきました。
そして、わたしたちが目指すの品質体制に沿わない協力会社は、
徐々に遠ざかっていきました。
協力会社は、へたしたらわたしたちの会社よりも大きな会社も
ありましたので、一つの目標に向けて作り上げていく品質へ探求は、
会社の規模には全く関係がないのです。
全て経営者の考え方次第なのです。
第二は、不良対処手順の徹底
不良は現場では対処しない。
赤伝を切って返品することをルーチン化しました。
現場で不良品が見つかった場合は、
①直ちに作業をやめ
②上長へ連絡
③不良速報の発行、返品
現場では不良品を発見した場合の手順を徹底させていきました。
不良品が出た場合は、不良速報が発行され、
不良元は即時対応、再発防止策を策定し、
二度と同じ不良が出ないための歯止め対策を打つことをルーチン化
していきました。
第三は、標語です。
アッセンブリの現場では、作業者にこの標語を徹底させていきました。
①いつもと違う
②よく観る
③出来映え確認
色形数穴位置大きさ重さなど、いつもと違うことはすべて報告され、
妥当性を確認することが行われていきました。
これにより受入検査でパスしたものでも、
より多くの作業者の目で常に監視できるようになったのです。
水際で食い止められなかった不良品も、経験の高い作業者の眼力で
後工程に漏れ流れていくことが阻止されていきました。
これらの施策により、不良率は年々下がり続けていったのは言うまでもありません。
不良による現場対応のムダは、システムにより撲滅されていったのです。
コストダウンは純利益ですから、
これらの施策でどれだけの損失を阻止し、そして利益を生み出したか
計り知れません。
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