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ヒューマンインターフェース

わたしは以前、ヒューマンインターフェース研究会という学会の前段階の会合に参加したことがあります。

ヒューマンインターフェース、いわゆる人間工学とは、人間が道具を使うときに人間の機能に合うようにデザインし、無理なく使えるようにすることです。

例えば、簡単な事例ではドアノブの形状、大きさ、回転方向など人間の身体の機能に合わせてデザインされています。

コップの大きさも
マグカップの指かけの形状、太さなども
全て人間の手の形状や動きに合わせてデザインされています。

そして、ベッド
人生の1/3を過ごすベッドは、寝心地がよいのがいいに決まってます。

フランスベッドは、寝心地を追求し、指で押したとき沈む部分が極力少ないベッドが寝心地が最適だということにたどり着き、とうとう究極に寝心地の良いベッドをつくり上げたのです。
しかしながら、寝心地よりもデザインや機能性が優先されて、寝心地推しではなかなか売れなかったそうです。

さらには、椅子
究極の座り心地の良い椅子は、自動車です。
フランス製、ドイツ製、日本製の自動車は、それぞれ座り心地にしのぎを削っています。
椅子の高さから背もたれ、感触、体重の支えなど座り心地も研究されつくしています。

それを逆手のとったのがかつてのマクドナルドで、固くて、イスとテーブルの高さを調整してあえて座りにくい椅子をデザインし、お客様の回転数を上げることを意図したアンチテーゼの戦術をやっていた時期がありました。
今は違いますが。

ヒューマンインターフェース研究会には自動車・家電・コピー機他、
それはそれはいろいろな業種業界の方々が参加され、それぞれが取り組んでいる人間工学に関する事例をプレゼンしていました。

自動車では、
一次操作系:運転に直接かかわるもの、ハンドル/ブレーキ/アクセルなど、
二次操作系:二次的に運転に関わるもの、ウィンカー/ワイパーなど
三次操作系:運転には関わらないもの、空調/オーディオなど
といった区別をしていることもなるほどと思いましたし、各社の取り組む人間工学的デザインのプレゼンをしていました。

今や空調でも自動制御やファジーなどが導入されたり、照明も人感センサや調光機能付のモノもあり、家電も音声認識も徐々に使用頻度が増えてきています。

照明も照度を適正な明るさに設定しますが、場所によっては、明るくなり過ぎないようにデザインされいます。
人は暗いのは耐えられますが、明るすぎるとストレスを感じるのです。

わたしたちが生活するうえで何気ないことが、実はメーカ各社の研究のたまものなのです。

 今日もタッチパネルで電車に乗りました。
 今も疲れない椅子に座って、キーボードで文章を書いています。

が、破りづらい菓子の袋や完全にラップされてどこから開けたらいいのか分からない刺身のパックや、
野菜なんかでたまに見かける袋の先っちょを細いテープで締めているやつとか人間工学的にダメな奴もまだまだあります。

ユビキタスも進化してAIが台頭してきている時代です。
便利で機能的なものは、当たり前のようにますます増えてくることでしょう。

100Love

人間百年ラブラトリホームページ
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