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「運命ってヤツ」

ピーターセラーズが主演した「チャンス」(原題Being There)という映画をご覧になったことがあるでしょうか?

主人公は大富豪の大邸宅に住み込みで働く庭師ですでに初老、
彼はその大邸宅から一歩も出たことがなく、外界のことはテレビが唯一の情報源でした。

そんな中、ご主人が亡くなり、代理人からこの邸宅を出ていくようにと言われ、やむなく庭師は唯一の外界との接点であるテレビのリモコンを持って家を出るのです。

行くあてもなく街の中を彷徨い歩き、通りすがりの人に、お腹がすいた旨を伝えると、
当然のようにいぶかしい顔をされシカト、チンピラにも普通にお腹がすいたんですけどと声をかけるが、ボコられる。

しかたなく彷徨っていると通り沿いの電気屋のショーウィンドウにたくさんのテレビを発見!

庭師は、すかさずカバンの中からリモコンを取り出して、カシッ、カシッとテレビに向かってリモコンを操作するも…

 変化なし。

庭師は、リモコン操作に夢中になり、後ずさりしながら、カシッ、カシッさらに後ずさりしながら夢中になってリモコン操作をしていたら、走ってきたクルマに接触、

そこから庭師の運命が大きく変わっていくのです。

普通に考えると、無知な老人が主人を失くして、行く当てもなく彷徨っている。

これは哀れと思ってしまいますが、しかし、運命はそうはさせないのです。

これは、名作映画チャンスの冒頭の描写です。

現実にもありますよね。

自分はチビで、もっと背が伸びたいというコンプレックスが負けん気となって、そのお蔭で事業に成功していたり、

電車に乗り遅れたら、その電車が人身事故に合ったり、飛行機が飛ばなくて、予定が狂い待合室で運命の出会いがあったり、
抜き差しならない急用ができて予定の飛行機に乗らなかったらその飛行機が事故にあったり、

昔の逸話でもありましたね。
馬から落ちて脚を折ったお蔭でその後の災難を逃れて立身出世、、

サッカーで代表のエースがケガで出られず急遽出たサブの選手が大活躍して国民的スター選手になったり、

逆もまた然りですが、今のままでも、番狂わせでも、まさかの出来事でも、そこから起こる事象は何かに繋がっていき、

何だか腑に落ちる場所に収束していく。

運命ってヤツは、そういう性質を持っているようです。
あなたも、今そこにいるのは運命の導きかもしれません。

そして運命に導かれてこれを読んでいるのですww

「チャンス」という映画ですが、映画評論家の淀川長治曰く

   「芳醇なワインのような映画」

後味が何とも言えず味わいがあるのです。
おすすめです。

それではまた来週
さよなら、さよなら、さよなら

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