パッションパッション②フーライ先生
わたしの出た高校の生物のフーライ先生は、斎藤茂吉の大ファンでした。
フーライ先生は、どうしても斎藤茂吉の弟子になるべく、医者だった茂吉に会うために、何度も何度も仮病を使って患者のふりをして会いに行ったそうです。
「先生、わたしを弟子にしてください」
病院の診察室で土下座して頼んだそうですが、
「病気でないのなら帰れ」
当たり前のように断られたそうです。
それでもどうしても弟子になりたくて、
斎藤茂吉一族は皆東大出だと聞き、
自分も東大に入るべく猛勉強し、東大で最も受かりやすかった(そんなことは決してないと思うが)農学部に合格し、
資格を得たりと、再び茂吉に弟子にしてくださいアタックをし続け、茂吉も根負けしてとうとう弟子にしてもらえたそうです。
斎藤茂吉の最後の弟子が、わたしの高校の生物のフーライ先生でした。
フーライ先生の授業の内容は全く覚えていませんが、
当時学校の脇にあるお寺の墓地にヒカリゴケという、非常に珍しい光る苔が生えているとのことで、全員でヒカリゴケ散策に連れていかれることがありました。
生徒は皆、ヒカリゴケなどには何の興味もなく、授業中に外に出られることが嬉しくて、気晴らしを楽しみました。
それ以来、授業が始まると誰かが必ず「先生!ヒカリゴケ見に行きましょう」と言うようになりました。
それにしても、フーライ先生がなぜ生物の先生をやっていたのかはついぞ聞き忘れてしまいました。
そして、歌人であった斎藤茂吉の弟子であるフーライ先生の詩も一首たりとも聞いたことがありませんでした。
フーライ先生、さすがにもうお亡くなりになったと思いますが、先生のパッション
ここに記しておきます。
パッションはまだここに
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