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「グループ」 モサク

僕は数々のグループに属してきた。そして今も数々のグループに属している。

なぜ、グループに属さないと人は生きていけないのか。

そういう質問を学校の先生にしたならば、旧石器時代にみんなでマンモス狩りして、そこから田んぼを作ってみたいな話をされるだろう。

それはそれで面白いのだが、話が遠すぎる。

生まれてから、何かしらのグループに属しているということは当たり前になっているけれど、たまにそれが窮屈になる。

違うグループに属してみたいと思い、僕はたまに旅をする。

スーパーとか銭湯とか普段その街に属している人が利用するところに行く。

全然知らない街なのに、その街のグループに属している気分がして、すごく心地が良くなる。

普段のグループとはまったく違うグループで生きる自分がいることで、いま属しているグループのことを忘れられる。

だから、Googleマップを見て、いろんな街で生きている違う自分を想像して、現実逃避することが多い。




今、僕は神田川沿いを散歩した休憩で久我山の喫茶店にいる。コーヒを頼んだあとに甘いものが食べたくて、すいません!と店員さんを呼んだ。

声が小さすぎて無視された。心臓が揺れた。

この喫茶店のBGM、コーヒー、座り位置。

すべてにマッチしていると思っていたのに全否定された感じがした。このグループに上手く属せていると思っていたのに。

今後僕はどんなグループに属し離れていくのか。

たのしみ⭐︎

1000タコ モサク

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