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「グループ」 松平


世の中にはたくさんのアイドルがいる。
私は昔からアイドルが好きだった。

AKB、HKTなどの48グループや坂道グループを見て、幼稚園から現在まで育ってきた。
大袈裟でなく本当にそうだった。

中高生のときは、親にねだったり、貯めたお年玉でライブや握手会に通った。


最近は、1番好きだったメンバー、“推し”の卒業や、先輩メンバーがどんどん卒業していくラッシュに耐えられなくなり、あまり見なくなってしまった。
それでも、偶然音楽番組をつけたときに出ていたらやっぱり元気をもらえる。


1クラス、ひょっとしたらそれ以上の大人数の女の子たちが、同じようでどこか個性が出るような衣装や、スカート丈が綺麗に揃った衣装で歌って踊る姿は魅入ってしまう。

センターの子は恐らく若くて、年少の期待の星、ここからまだまだ輝く!原石!みたいな佇まいで。
その両端をお姉さんっぽいような、多分人気メンバーであり、センターの子より先輩の2人が支える、みたいな。


アイドルを応援していたとき、こういう、たくさんいるメンバーの関係性が垣間見えるというか、

本当に色んな系統の可愛さの子が並んでいて、これだけ人数がいたらこの中の誰かは好きになってしまうよな、と、自分は俯瞰で分析できている感を脳内で装った。


そういう大人数のアイドルグループが主流だったが、ここ数年で、10人未満くらいのアイドルグループを見る機会が増えた気がする。

もちろん自分が知らなかっただけで、ずっと前から何組も何十組もいただろうが、何気なくつけた地上波の音楽番組で、文字通り見る機会が増えたのはここ数年な気がした。

単純に人数が少ない分、それぞれの歌割りやカメラに抜かれる時間なども多くて、すぐ顔を覚えられた。みんな個性があって可愛い。


昔ネットか何かで見た、

「一人一人の個性が1番出る編成は、5人グループ」

という説を音楽番組を見ながら思い出していた。


5人、、たしかに国民的と言われるような5人のアイドルグループはすぐに思い浮かぶ。

人数が多ければ、メンバー同士で個人の強みのベクトルが被ってしまうような、そんなことが起きてもおかしくないが、

5人となれば、それぞれ違う自分だけの強みを持っていく事ができ、一人一人の個性も目立つだろう。

人間が5人横に並んだ時のバランスもとても良い。1人確実にセンターが生まれて、それを2、2、のコンビで挟んでいく感じ。

バランスでいったら7もいいな。センターを3、3でより強固に挟んでいく感じが。
9だったらもっと強固になるか。


頭の中でマネキンをたくさん横向きに並ばせた。


当たり前だが、センターはかっこいい。
ど真ん中に、中心にどっしりと構える姿は、グループの顔となり、華がある。


もっと当たり前だが、横並びになったときにセンターが生まれるのは奇数のときだ。

6や8だとセンターは生まれない。
それはそれの良さがあると思うが、私は単独でセンターが生まれている図が好きだ。


グループ、、奇数、、


アイドルだったら、センターを示していく輝かしいキーワードだが、


学校だったら、中々に嫌な響きだ。


報道ステーションに切り替わったテレビを見つめながら、私は自分が体育で“センター”になった日のことを思い出していた。


松平

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