
外から内に
ああ、しかし寒い! 冬はほんとに苦手だ。活動する力を、根こそぎ奪われる気になる。
ことに、風の強い日は!
気候、天候── これは内面世界にも大きな影響が。
「ブッダやソクラテス、彼らを育てた地は温暖で、思考に適していた。彼らは衣一枚羽織るだけで済んだ」とニーチェは云ったが、しかしキルケゴールもニーチェ本人もけっして温暖とは言えない地で育ったろうよ…
低気圧は人を憂鬱に、高気圧は気軽にさせる。風の強い冷たい日は、町行く人も不機嫌そうで、カラッと晴れたぽかぽか陽気には笑っている人が多い。
スーパーに行けばキャベツが500円! 大根も300円、野菜コーナーも元気がない。ついこないだまで安かったカボチャも高値になった!
店頭では正月用の、何やら物品が置かれ── モノ、モノ、モノ。
しかしモノでは満たされんな、ココロってやつぁ。
昨夜は豚汁を作った… 一昨日はきりたんぽ!
鮭の切り身、鶏のモモ肉は冷蔵庫にいてくれるので、今日は買い物に行かないで済む! ネギが、心許ないが…。
しかしそんな食わんでもいいのだがな、そもそも。
大掃除? こんな寒いのにやってられん…
カレンダーは買った! 100円ショップで、どでかいやつを。こいつにまた、予定が書き込まれていくわけだ。いいことだ、予定があるということは…
しかしこうも寒いと… いつ東京に?
FMからスプリングスティーンの「ハングリー・ハート」が流れ始めた。
「誰もが満たされない心を持っている、誰もが満たされない心を持っている…」
「どんなに金を稼ごうが、どんなに自分の役割を演じようが…」
いやはや、なんとも!