日銀にスーパー・マリオはいないのか?
このスーパー・マリオとは任天堂のゲームソフト「スーパーマリオブラザース」のスーパーマリオではない。嘗て卓抜した金融政策で苦境にあったイタリア経済を再生したイタリア中央銀行のマリオ・ドラギ総裁である。
彼はその手腕を買われ欧州中央銀行の総裁を務め、さらにはその政治力も認められてイタリア首相をも務めた。そしてその能力の高さから任天堂のスーパーマリオブラザーズになぞらえてスーパーマリオと呼ばれている。
彼の存在によってイタリアの経済的な地位は大きく上がったといえる。
それに比べて日銀の政策は失敗続きである。まず、バブル期に当時の三重野総裁はバブル退治と称して超高金利政策を続けバブル退治を通り越して「失われた30年」と言われる日本経済の大停滞を招いた。そして、さらに日本経済は白川総裁の時代に輸出競争力が大幅に下落する。当時は世界各国とも経済の停滞に悩まされていたので、マイナス金利を導入したが、白川総裁はマイナス金利を導入しても日本の需要回復はないとして導入しなかった。それは国内の需要回復に結びつかないのは正しいが日本の輸出力を大きく損なうこととなった。マイナス金利を導入しなかったことにより著しい円高を招きそれまで我慢に我慢を重ねてきた日本の輸出産業は最早これまでと雪
崩をうって海外に生産拠点を移転した。それにより現在いくら円安政策をとっても自動車、一部の製造業を除いてそもそも日本に工場がないのでGDPも増加せず雇用も増加しない。
詮無い話だがマリオ・ドラギ総裁が日本にいれば現在のような現在のようなていたらくには陥らなかったのではないだろうか?