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初めてのデス輪行

 皆んな大好き輪行。輪行?自転車を専用の袋に入れて手荷物として電車などに乗せて移動する事。この輪行が出来るようになるとロードバイクの自由度が格段に上がる。なんせ旅に出れるようになる。

 自転車に乗らない人からすれば5キロくらいの距離も遠いと言う。運動不足極まりない。
 仮に行楽でサイクリングでもと思ってレンタサイクルなどで小一時間も乗っていれば、
 「ふー疲れた。いい汗かいた!」
などと言う始末では無いだろうか。運動不足極まりない。いやサイクリングの正しい姿はこっちなのかもしれんけど。

 自分も最初の頃は20キロほど離れた道の駅塩江に行って、
  「ガチで凄いぞ!こんな所までチャリで来た!」
なんて思ってましたからね。そう、チャリで来た。
 それが段々と50キロ、70キロ、100キロ、と段階を踏んで距離が伸びていく。この過程は常に自分の限界に挑んでいて非常に面白い。
 そう、未知の体験。まさに未体験ゾーン。足を踏み入れたブラックホールの中きりもみ回転し飛んでいく、無い天井はまりゃ底なし恐ろし未体験ゾーン。などと歌っていた山嵐は正しかった。

 ロードバイクで長距離を走ると簡単に冒険や旅感覚を味わえる。男子たるものこの感覚、忘れるべからず。忘れた時は心のインポテンツ、男としての終焉であると思う。

 旅と旅行の違いと言うのは、予定を決めているのが旅行、予定のないのが旅らしい。正しくその通りだと思う。
 その理屈で言うと自分が好きなのはダントツで旅。忙しすぎる日常から離れる為の逃避行。だから細かい予定なんてないに越した事は無い。
 決して適当とめんどくさいをカンストして細かい予定が立てられない言い訳では無いと思いたい。

 サイクリング、ロングライドに行くのにルートを考える時どうしても帰ってくる事を考え無いといけない。つまり100キロのルートなら片道50キロ。 
 これだとかなり行く場所が限定される。しかし帰り道を考えないとなると単純に倍の距離を走っても大丈夫、めちゃくちゃ遠くに行けるぜ!楽しい!そうここで登場するのが輪行。

 なので今回は高松の家から早明浦ダムまで行って土讃線に乗って琴平まで帰りそこから自走で自宅に帰る旅に出かけた。そうあくまで旅。いつもの修行じゃない。マジのマジでゆるポタをやる。

 紅葉の祖谷渓谷を少し肌寒くなった風を感じながらゆっくりと自然を満喫する。素晴らしい。最高
でしかない。
 まぁこれはいつものデスライドのフラグな事にまだ気付いてないんですよねこの人。

ちょっと旅仕様

 とりあえず輪行袋を買わんと話にならんのでショップに行ってリンプロジェクトの輪行袋をゲット。お値段は8000円くらい。サドルバッグに入れたりしなくてもロードバイクに直接取り付けれるのが気に入って購入。
 ネットで買えば安いのあるだろうけど、行きつけのショップで買うと実際の使い方や注意点など教えてくれるのでとても助かる。
 とにかくキズがつくから気をつけてと念を押された。この時にエンド金具の存在も教えてもらう。危ねぇ。
 自分はリムブレーキのバイクに乗っているので比較的輪行のハードルは低いらしい。 

今回最大の工夫

 そして今回はサイコンの表示をスピード、ケイデンス、パワー、速度、斜度、一切表示しなかった。理由はゆるポタをする為。
 いつもスピードやパワー見て、遅すぎぃ!雑魚すぎぃ!ってバーサクがかかってしまい頑張り出すのでそれを阻止する妙案。
 そう、全ては感じるまま気ままに圧倒的な快を手に入れる為。昔の凄い人も言っていた、考えるな感じろって。

 これが最強の間違いな事に気付くのは100キロ以上走ってから。ロングライドほどスピードやら斜度、パワーを見た方がいい。感覚に頼ってると登ってるの下ってるのか分からんしスピードも分からんから中盤くらいでアドレナリン+脳みそ酸欠でアホになっている状態で出る答えは、
 「とりあえず踏むか!」なので結果として余計疲れる。脳筋ここに極まり。

 こんな感じで天気は最強。

カッコよ。

 でもねこの絶景、田舎の民なんでよく見る風景なんですよ。やっぱり大自然絶景ライドって狂ったタイムスケジュールで生活する殺伐とした都会のコンクリートジャングルに囚われてしまっている悲しき人類が自然に解き放たれた時の解放感が最高のスパイスになって感動の坩堝に落ちるのだと思う。
 家から10分で似た様な景色見てたら有り難みも10分程度で慣れてしまう。
 俺の感受性が死んでるだけかもしれんけど。田舎の民は景色の良い所走るの当たり前になりすぎている。

渓谷オブ渓谷

 二車線でガードレース挟んだ向こう側がこんな景色。最高!かと思いきや不安障害的な発想で、 
 「これ、風に煽られて横に吹っ飛んだら確実に死ぬな。」
などと考えだすのは良くも悪くも自分の癖である。海岸線を走ってる時は津波来たらどうしよ。と考え出す残念な脳みそ。でもリスクを考慮できるのは大切だと思う。
 実際に大歩危、小歩危は二車線で交通量もそれなりに多く、観光バスやダンプなどの大型車がかなり通る。抜いてもらうのに減速しないと危ない。
 そうしないと向こうからしたら、クソ邪魔じゃボケ!って感じやから怒りの感情のままに追い抜かれると危険走行待ったなし。
 なので素直に抜かれる。なんなら避ける。法的に勝てたとしても物理では絶対に車に勝てない。命あっての物種。
 煽り運転や危険運転する奴は皆んなウンコ漏れそうなんだ、と思う様にしている。

ダム着

 なんやかんや130キロほどで早明浦ダム着。遠い、思ったより遠かった。でも秘境を探検という目的は達成したので楽しかった。
 しかしこの時はすでに15時過ぎ。乗ろうと思っている電車は15時45分。大杉駅までは約10キロ。ここまで割と下りだった気がするからここから上るのか?間に合うか?しかも駅着いて輪行袋に入れたりの作業しないかんぞ?無理では?
 安定の無計画破綻。そもそもの行動予定がいつもの速度で走った感じで計算してるからそりゃのんびりとか言うてたらギリギリですわ。

輪行の図


  まぁガチって電車には間に合うんですけどね。ゆるポタとは?
 しかし乗った電車が特急で景色を楽しむ余裕なく猛スピードで過ぎ去っていく風景になんの風情もなかった。 
 昔、土讃線乗って高知行った時はもっと列車旅感あったのに、と思ったら当時は金なくて鈍行に乗ったんだった。

ストラバ。こうやってみると電車の便利さは異常。

 1時間ほど電車で休憩して回復したんで琴平から32号爆速して帰宅。電車でサイコン止めるの忘れててありえん距離とスピード表示してたんでデータ破棄してパワーデータが無いのは残念。あって良かったガーミンウォッチ。

 アベレージがいつもより少し速い気がする。ゆるポタとは?

 やっぱり俺にはゆるポタはまだ早かった。ゆるポタは老後の楽しみ。

 この早明浦ダム行くルート、距離もなかなかで峠も超えたり走りごたえある良いルートだったので割とおすすめ。今度は自走で往復できる様に頑張ろ。なんか祖谷渓谷の秘境感も相まって旅と冒険感満載で楽しかった。

 よく見るロングライドの定義とは?みたいなのって個人的にはこの旅と冒険感があるかないかやと思う。

 来年は香川一周300キロをやりたい気持ち。

 まぁバッこりキズ入ったけどな!俺みたいな雑な奴は輪行って向いてないわ。ぐえ。

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