Ubuntuでゲーミングパソコンを作ってみよう
ubuntuでゲーミングパソコンを作るまでの手順を整理していこうと思います
作ると言っても、いわゆる自作パソコンのようにパーツを組み合わせて組み立てるものではありません
この記事ではUbuntuのインストール用メディア(BootUSB)を準備し、Steamとretropieのセットアップまでをまとめたいと思います
Ubuntuとは
Ubuntuとは、windowsやMacOSとならぶOS(オペレーティングシステム)の一つです
windowsやMacOSはパソコン本体にインストールされた状態で販売されていることがほとんどです
そのため、OSをインストールするという行為に馴染みがない方もいると思います
難しい作業ではありませんし、個人的にはとても楽しい遊びだと思いますので、ぜひ一度チャレンジしてみてください
BootUSBを作る
まず初めに、パソコンにUbuntuをインストールするためのBootUSBと呼ばれるものを作る必要があります
必要なものは、
空き容量8GB以上のUSBメモリ
パソコン
インターネット
です
パソコンをお持ちでない場合、ネットカフェ等で作業を実施する必要があります
ここからはWindowsを使ったBootUSBの作成方法を紹介していきます
OSのイメージファイルをダウンロードする
以下のページにアクセスし、OSのイメージファイルをダウンロードして下さい
https://www.ubuntulinux.jp/download/ja-remix
私はいつも、「Ubuntu Japanese Team」のページからダウンロードしています
ファイルサイズが大きいため、ダウンロードに時間がかかる場合があります
Rufusをダウンロードする
先ほどダウンロードしたイメージファイル(iso)をUSBメモリに書き込みます
WindowsではRufusというソフトを使うと簡単です
Rufusは以下のページからダウンロードしてインストールしてください
USBへのisoファイル書き込みに使うだけなので、インストールが不要な実行版(ポータブル版)を使用しても問題ありません
Rufusを起動すると、ブートメディアにしたいUSB(書き込み先)と、書き込みたいイメージファイル(読み込み元)を指定してください
誤って対象としたいUSBメモリ以外のものを指定すると、データが全て失われる危険があるので注意してください
パソコン(本体)を用意する
Ubuntuをインストールして使うパソコンを用意しましょう
ゲーミングPCとして本格的に使いたいのであれば、ある程度の性能をもつGPUが搭載されたパソコンを購入する方が良いと思います
私は知人からもらったパソコン使っています
オンボードGPUのものです
とてもゲーミングパソコンとして使えるものではないのですが、それでも楽しく遊ぶことができています
私が使っているパソコンのスペック
Toshiba Dynabook T75/RG
メモリ:8.0 GB
ストレージ:128GB SSD
CPU:Intel Core i7 5500U
グラフィック:Intel HD Graphics 5500
主にやっているゲーム
DDLC(Steam)
餓狼 MARK OF THE WOLVES(Steam)
クロノトリガー(Sterm)
それほどマシンパワーを必要とするゲームではないためですが、もともとレトロゲームが動けば充分だったので問題ありません
ハードオフやメルカリなどで古いパソコンを買って試してみても良いと思います
OS、ストレージなしのパソコンを購入し、SSDは別に購入したものを取り付けてやれば安く手に入ると思います
私が使っている程度のパソコンであればメルカリで10,000円程度で販売していました
個人的には数千円程度で知り合いの方に譲ってもらうか、ハードオフなどでジャンク品を探して購入するほうが楽しいと思います
Ubuntuをインストールする
ここで一つ注意があります
Ubuntuをインストールすると、インストール前にパソコンに保存されていたデータ等は全てなくなると考えて下さい
Ubuntuをインストールしたいパソコンに、作成したBootUSBを接続してから電源を付けてください
少し解説すると、通常パソコンが起動するときは、パソコンに搭載された補助記憶装置からOSが読み込まれて起動します
今回は、もともとのOSが起動する前にブートメニューから作成したBootUSBを読み込むことでインストール作業を進めていきます
ブートメニューを開くため、電源を入れたらすぐにキーボードのF12キーを連打し続けてください
ブートメニューが表示されない場合、インターネットなどでブートメニューの開き方を調べてから再度実行してください
ブートメニューが表示されたら、差し込まれたUSBデバイスから起動するを選択してください
画面の指示に従ってインストール作業を進めてください
インストールの途中でインターネットに接続するか問われるので、可能であれば接続したうえで必要なアップデート等も適用すると良いと思います
アップデートとアップグレードを行う
Ubuntuではターミナルと呼ばれるソフトを使ってインストールされているアプリの管理やアップデート、インストールを行うことが多いです
ターミナルを起動し、以下のコマンドを入力して実行してください
sudo apt update
管理者用のパスワード入力が求められます
インストール時に設定したパスワードを入力してエンターを押してください
画面上には入力されたパスワードが表示されませんが気にしないでください
sudo apt upgrade
updateとupgradeは定期的に実行してください
Steamをインストールする
公式サイトにアクセスし、インストーラをダウンロードしてください
2024年9月29日時点でダウンロードすると「steam_latest.deb」というファイルが保存されます
ダウンロードされたフォルダにターミナルで移動し、次のコマンドを実行してください
ターミナルを開くとホームフォルダが現在の位置となっています
通常であればダウンロードされたファイルは「ダウンロード」フォルダに保存されているので、cd コマンドで移動してから実行してください
cd ダウンロード # ダウンロードフォルダに移動します
sudo dpkg -i steam_latest.deb # steam_latest.deb をインストールします
その後は画面の指示に従いながら作業を続ければインストールが完了すると思います
Steamアカウントを持っていない場合はアカウントを作成してください
Protonを有効にする
Steam上の設定でProtonを有効にすることにより、Windows版のゲームをUbuntuでプレイすることができるようになります
すべてではありませんが、多くのゲームが遊べるようになります
Steamを起動し、画面左上の「Steam」ロゴをクリックしてから、「設定」に進んでください
設定画面の「互換性」から「サポートされたタイトルでSteam Playを有効化」「他のすべてのタイトルでSteam Playを有効化」を有効化し、「他のタイトルに使用するツール」として「Ptoron Experimental」を選択してください。
Retropieをインストールする
Retropieとは、プレイステーションやセガサターン、スーパーファミコンなど複数のゲームエミュレータが統合されたソフトウェアです
有名なシングルボードコンピューターであるraspberry piにインストールして使う方法が一般的ですが、Ubuntuにインストールすることも出来ます
RetroArchの方が良いと思えばそちらをインストールしてもいいと思います
私もこだわりはありませんが、見た目が好きでretropieにしています
公式サイトに掲載された手順でインストール作業を実施していきます
sudo apt update && sudo apt upgrade # updateとupgradeを行います
sudo apt install -y git dialog unzip xmlstarlet # git、dialog、unzip、xmlstarletをインストールします
git clone --depth=1 https://github.com/RetroPie/RetroPie-Setup.git # gitによりRetroPieの資材をGitHubからクローンします
cd RetroPie-Setup # クローンした資材のディレクトリに移動します
sudo ./retropie_setup.sh # セットアップスクリプトを実行します
このあとは画面の指示に従いインストールを実施してください
公式サイトを確認していただくほうが良いと思います
インストールが完了すると、ホームフォルダに「RetroPie」というフォルダが作成されます
その中の「roms」ファイルにゲームを配置することで、遊ぶことができるようになります
終わりに
文章で書くと長くなってしまいますが、手順自体はそれほど複雑ではありません
ゲーミングパソコンを用意するということをきっかけに、Ubuntuの自由さを感じていただければと思います
Ubuntuというものを知ることで、パソコンがWindowsやMacOSという制限から開放されます
ハードオフなどのジャンクショップで掘り出し物を探す楽しさや、自由に環境構築が出来る楽しさを味わうことができます
UbuntuというLinuxベースのデスクトップOSがあると知ってから10年以上になりますが、とりあえずやってみようと思い手持ちも古いパソコンにインストールしてみて本当によかったと思います
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