【チーズはどこへ消えた?】感想
はじめに
チーズはどこへ消えたを読んだ。
この本は挑戦したいけど怖いし、不安で足踏みしてしまうという人におすすめする。
その不安は自分が作った想像からくるものだと気づききっと前に進むことができる。
あらすじ
チーズを探していた2匹のネズミと2人の小人はようやくチーズを発見する。
その後、チーズに困らない生活が続いたが、ある日突然チーズが消える。
チーズを失った2匹と2人はそれぞれ違うアプローチでチーズを求めることになる。
解説
チーズというのは人の愛や金や夢などのいわゆる願望のメタファーとなっており、4人のキャラクターはそれを求める行動力のあるなしでキャラ付けされている。
ネズミはチーズが消えてすぐに新しいチーズを求めて旅に出る。一方で、小人はまたチーズが出てくることを願って待ち続け、行動を起こそうとしない。
案の定、行動したネズミはチーズを見つけて喜び、小人は見つけられず苦しむことになる。
行動を起こして進むことでしかチーズは見つけられないという単純であるが、非常に本質的なことをとても分かりやすく物語に落とし込んでいる。
最大のためになるポイント
この本の最大のためになるポイントは行動することは想像よりも怖くないということに気づかせてくれるところだ。
私は行動することが重要だと気づいているのに、なかなか行動が起こせない怠け者だ。
行動しようとすると怖いし、謎の不安が押し寄せて心が不安定になる。だから、ダメだとわかっていても安心する場所にぬくぬくといたいと思って足を止めてしまう。しかし、いい加減こんなことでいつまでもクヨクヨと悩むのは嫌になってきた。そんな時にこの本を読んだ。
作中では、小人の1人が不安ながらも意を決してチーズを探しに出る。そして、少しずつ不安が解消されていく様子が描かれる。
このシーンで私は自分で現実をより複雑にしていたことに気がついた。私は自分で自分を不安にさせて足踏みをさせていたのだ。現実は自分の想像よりもひどくないのに…
『自分の想像した現実の方がよっぽどひどい世界だ!』
それに気づけばあとはただ進むだけだ。怖いとか恐ろしいとか変に思わなくていい。進めばそこはとてもシンプルなことがただ重なってるだけなんだから。一つずつクリアしてチーズを見つければいい。そう思うとようやく、行動できない呪縛から解放されたような気がした。
最後に
色んなことが急速に変化している現代で、チーズというのはあっという間に消えてしまう。けれど、完全になくなったわけではなく、進み続ければチーズは必ず見つかる。
『この世にチーズはない!』なんてのはただの想像だ。そんな想像から解放されて、普通に一歩を踏み出そう。