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就職氷河期世代=就職ありごとうございました世代?

こんばんは。徒歩です。お久しぶりです。連載小説が進みません…。
ちょっと久しぶりに記事の投稿をしてみようと思います。

僕は、暇な時間にぼーっと、YouTubeとかを見たりするのが好きなんですが、先日、帰宅後、いつもの様にYouTubeを見ていた所、こんな動画を見つけました。

僕と同世代位の中年のメガネをかけた男性が、画面に向かって、メガネを曇らせながら、僕ら、”就職氷河期世代は、就職ありがとうございました世代なんだ。”と力説されておりました。(元ネタはひろゆきさんの発言との事です。)

この発言、どういう意味かわかります?

就職氷河期世代とは、所謂バブル崩壊後の就職難の時代に就職活動をした(具体的には、1993年〜2005年頃)現在、30代後半〜50代前半位の人達を指します。

社会的に報われない世代、割を食う世代と呼ばれております。

僕は、ギリギリこれに当てはまります。

大手企業はもちろん、中小企業も、採用人数を絞り、人員を厳選した一方で、職を求める学生の人数は多く、希望の職につけなかったり、職にあぶれてしまう学生も多かった時代です。

僕の就職活動の時も、募集人員2〜3人位の所に学生が30人〜50人位、集まる様な状態でした。(公務員試験に至っては、1人の枠に200人が集まった事もありました。)

皆、内定を取る為、必死でした。10社〜20社程度、エントリーする学生も珍しくなかったと思います。僕も10社ほど受けました…。

当時の大手企業の採用試験は、学歴は不問としながらも、書類選考、1次試験、1次面接、2次面接と駒を進めるには、ある程度の学力、コミュニケーション能力、自分の売りが無ければ、容赦なく淘汰されてしまうという現実があり…。(選考に残るのは、結局は学歴のある人ばかりで…。)

また、そんな競争の中、辛くも、入社できたとしても、入社後に待っているのは、複雑な人間関係や、今でいうところのブラック労働(長時間労働、パワハラ、モラハラを含むハラスメント等)が、どこの企業でも横行しており、当時の新人は、まぁ色んなものを食らったはずです。耐え切れずにここで、ドロップアウトした人もいれば、ギリギリまで耐え、体調を崩されてしまった方、現状まだ何とかやれている方、様々いると思います。

少し話がそれますが、僕たち世代は、いわゆる”普通の人生”という概念(安定した仕事に就き、結婚~出産、昇進、マイホーム等)や、反対に、将来の”夢”とか、”希望”とかという言葉があり、その言葉が(その言葉のまま)ギリギリ、生きていた時代であった様に思います。

”普通の人生”については、親世代のロールモデルっていうんでしょうか、それに影響されていたのかもしれません。

”夢”や”希望”については、社会にまだほんの少しの伸びしろ、余白が残されていました。少なくとも、そう感じさせる何かがありました。

若者が今ほどマイノリティではなかった時代。

皆、頑張れば、何者かになれるかもしれない。
そんな雰囲気がそこはかとなく漂っていました。

今の苦境を耐え抜いた先に、それらが待っていると思っていました。

一方で、当時は所謂デフレの時代で、不景気で給料は低いものの、物価が安く、生活していく分には、困らないんじゃないかという楽観的な考えもありました。

バブルの恩恵は受けられませんでしたが、不況の中のデフレという恩恵は受けて育ちました。

それらを背景に、ちょうどこの頃、働き方の一つとして、期間社員や派遣社員等の非正規社員という形の働き方が流行り始め(規制緩和)ました。

就職先が見つからず、仕方なく非正規雇用につく人。次の仕事を見つけるまでのつなぎとして、一時的に非正規雇用につく人。自分のやりたい事を見つける、実現させるまでのつなぎとして、非正規雇用につく人。会社に縛られるのが嫌で非正規雇用につく人。純粋に正規雇用と待遇を比較して非正規雇用につく人。色々な方がいたかと思います。

僕も、最初に就職した会社を退職して、次の仕事に転職するまでの一定期間、非正規雇用についていた事があります。いい面も悪い面も分かります。

そして、当時は、この社会が良くも悪くも、しばらくは続くものだと思っていました。
どんな選択肢をとっても、とりあえずは、生きていけるような気がしていました。

年もまだ若かったですしね。
僕だけではなく、周りも。

将来の夢と現実(安定)の間で揺れ、悩まれた方も多かったんじゃないでしょうか。

そして、ほどなくして、それまで正規雇用で当たり前だった終身雇用や、年功序列型の定期の昇給といったものは徐々に崩壊していきました。

非正規雇用の待遇はさらに厳しいものになっていきました。

薄々感じてはいたものの、耐え抜いてきたものの先に何もないという無力感にさらされてしまったのです。

それから数年後、ブラック労働や非正規雇用は、問題視されるようになり、労働環境は(当時よりは)やや改善しつつあるのでしょう。種々のハラスメントとという言葉も生まれました。

そして、新卒の採用等も、徐々に見直されるようになったのです。

つたない僕が思い出すだけでも、このような時代背景があったのです。

長くなりましたが、最初に戻ります。
冒頭のYouTubeの眼鏡の方が言っていたのは、

”僕は、就職氷河期世代です。”

”色んな面で割りを食っていますよ。”

”僕も今、非正規で働いていて…つらいですよ。”

”僕らは、若い頃苦労しましたよ。中年になった今も苦労してます。そして、今後の老後も相当苦労しますよ。”

”でも…。”

”こんな僕らが居る事によって、色々なものが見直されたでしょう。”

”色々問題がありましたが、僕らは、粛々と受け入れてきたんです。”

”僕らの頃に比べると、新卒の求人倍率だって、リーマンショックや、コロナ禍があった中でも、1.0を切る事はなかったじゃないですか。”

”それは、見方によっては、僕らが踏み絵になったから、割を食ったから、それは将来に向けて良くない事だと分かったから、今の若い人達の労働環境が見直されたといってもいいんじゃないですか?”

”そして…”

”これからの若い人の為に、僕らは、引き続き、割を食い続けようと思う。”
と。

”そして、将来、就職氷河期世代の人たちがいてくれたおかげで、今の世代があるんだ。と言ってもらえるよう、”

”就職氷河期世代=就職ありがとうございました世代と言ってもらえるよう、生きていこうと思う。”と。

それが僕ら世代にできる最後の仕事(役割)だと。

同世代として、この動画を見ながら、
深く共感してしまいました。

働いていると、割りに合わないよなぁ。と思う事がいたる所で多々あります。昔は…、なんて思うことも。

一時的に感情的なりそうな事もあります。でも、無意識にブレーキをかける自分がいるんです。

その時、僕が思う事は、大人気無いのが嫌だと思う気持ちもありますが、それよりも強く思う事は、

自分がされて辛かった事を、この子ら(後輩達)にしてもらいたくないなぁと。

併せて、改めて、諸先輩方も大変だったろうなぁ…、と。

そう、素朴に思うのです。

後輩達がどう思っているのかは、分かりません。

今の子達は器用です。
いい具合に使われてしまっているのかもしれません。

でも、自分はそうしたいのです。

とは言いつつ、”おい、ちょっとは汲み取ってくれよ。”
という情けない心の声もあったりして…。

こんな所の気持ちが、動画の方と、似ているのかも知れません。

何かと世知辛い世の中です。変化も激しい世の中です。
僕もいつも同じ気持ちを持ち続けられるとは限りませんが、

動画の方と同じように、僕も、社会の片隅で、進んで、割を食い続けようと思います。

そして、それが、何かに繋がってくれたら。

ふと、そんな事を思った一日でした。

最後に、続きでおすすめに出てきた動画の中で、印象深かった言葉があるので紹介します。

100人の中で、99人に馬鹿にされても、1人が応援してくれたら、それでいいじゃねぇか。1人が笑ってくれたら、それでいいじゃねぇか。
それでももし、つらい事があったら、俺を見ろ。そして、笑え。悩んでいるのがバカバカしくなるから。

江頭2時50分

※長文お付き合いありがとうございました。本日もお疲れ様でした。
社会の片隅から、徒歩より。

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