自傷行為
朝パジャマから服に着替えていると必ず腕が目に入る。
大中小様々な形の傷跡。
今でも覚えている。深く切れた時の快感。
もうあの時には戻りたくない。
反射的にそう思った。
もう自分を傷つけたくない。
むしろ愛してあげたい。
なんでそれができないんだ。
辛くない。日常は辛くない。大丈夫。大丈夫なんだ。
ああ。壊れる。
壊れる音がする。腕、切りたいな。
剃刀を握る。
怖い。切れない。切ったら痛いんだろうな。
怖い。怖い怖い怖い怖い怖い怖い。
恐怖が脳を支配する。
あれ。前まではあんなにいとも簡単に自分を傷つけていたのに。
なんでこんな気持ちになるんだろう。
自分が成長して強くなったのか。
切れないほど弱虫になったのか。
区別がつかなくなった。
やっぱり嫌いだ。わたしなんて死んでしまえ。
死んだら、死んだらどうなるんだろう。
答えなんてないこの感情にどうすれば良いかわからなくなる。
自分を愛せ?んなことできるかよ。できてたら苦労しないんだって。
私に生を与えた神様が憎い。
死にたい