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ひかってんなよ

 才能ってやつに焦がれてる。友達の文章を読んで、きらっと光ってるなと思った次の瞬間悔しくて悔しくて泣きたくなる。実はこんなに負けず嫌いなことを誰にも言えない。
 自分に才能があることを知ってるみたいな顔で生きている。なにもしらないくせに。
 なんでこの文章をかけるやつが横にいて、わたしはこんなおもしろくもなんともない文章を地味に書きなぐってんのか、泣きたくなる。わたしにも書けると思ってんのか。いいや、思ってない。
 絶対に書けない文章、でも書けたらよかった文章を先取りされて、悔しさに歯噛みしている。どうせわたしはまがい物しか書けないよ、と拗ねたくなる。そんなもんか、わたしだって光れるさとかみつきたくなる。このぐらぐら揺れる感情の上で「めっちゃいいじゃん」と褒める。嘘じゃない。嚙みつきたいほど光ってるよ。そのことば。
 だけどなんで、ひかってんだよふざけんな。

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