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講談社&BE・LOVEの作品が好きになったきっかけかもしれない話 『放課後カルテ』(日生マユ)

『放課後カルテ』(日生マユ/講談社&BE・LOVE)

サムネ(全16巻)

シュリンク向いてないのはまだ読めてないからです


始めに

 幼少期の頃からコンビニで販売していた『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』の単行本?を立ち読みしたり(今となっては黒歴史)、親に買って貰ったりしていました。
 そんな親(母)がほぼ毎週読んでいるのが講談社から刊行されている雑誌『BE-LOVE』です。
 『放課後カルテ』の第1話が掲載されたのが2011年8月、当時小学6年生とか中学1年生くらいですかね…苦笑 そんな頃に本作を読みました。子供ながらに面白いと思ったのか、それからも雑誌で放課後カルテをずっと読んでいました。当時は自由に使えるお金も少なく、単行本を購入するという考えすらなかったために初版を手に入れられなかったのは後悔しても後の祭りでしょうか…。
 このnoteを書き始めたのも13日に購入した漫画・『放課後カルテ』を1巻から7巻まで読み終えた直後です。本を読んでいると何故か無性に文章が書きたくなるの、分かってくれる人いるかな。もしいたらとても嬉しいです。


個人的な戒め

 実は高校生か大学生の頃に一度、『放課後カルテ』を全巻購入しようとしたことがありました。ですが、1~16巻の合計金額は約9,000円、1冊が確か550円ですがとても学生には払えませんでした。加えて、当時『古見さんはコミュ症です』をはじめとする漫画や小説の単行本、推しのCDやBlu-rayを買い続けていたことや、定期代、運転免許取得のための講習費用などありとあらゆるところにお金が消えていき、いつしか『放課後カルテ』という作品すら思い出せなくなった自分がいました。
 厳密に言えばコミックDAYSなどで5巻くらいまで無料公開されていた時期があるのでその時一気に読んだことはありますが、それでもほぼ覚えていなかったことに関しては否定の余地もありません。
(この投稿、万が一にでも作者様に読まれたらと思うと申し訳なさで死にたくなりますが、もうそこは自分の戒めと思って書き続けたいと思います)
 そんなある日、何気なくXを見ると『放課後カルテ』のドラマ化が決定!何の運命だろうと思いました。投稿を見た週の日曜日、アルバイトとしての勤務を終えた私はすぐさま近隣書店に足を運びます。
 しかし、書店員さんからは「もう講談社に在庫は無い。3巻?から16巻までなら揃えることができるだろうけどどうするか」と問われました。
 まあ…そりゃそうですよね。1巻が2012年2月13日発売、もう10年以上前の作品な訳です。ですが売り切れということはそれだけ私じゃない他の読者の方が購入して行ったんだろうと。そう割り切るしかありませんでした。
 中古書店や通販サイトで探しても良かったのでしょうが、本を中古で購入することに抵抗があるため前者は無し。後者も(殆どがまともな人だと知ってはいても)自分が購入した本が入っているかもしれない段ボールを手荒に扱われたらと思うとそちらも利用できませんでした。もう諦めかけていましたが、何気なくジュンク堂さんの検索サービスで在庫を調べると…何と1巻から16巻まで全部置いていると!!!ジュンク堂書店〇〇店様!最高!!!
てなわけで検索した数分後には電話をかけて在庫の取り置きをしてもらいました。ちな他にも単行本を何冊か購入したため総額1万円超え。痛い出費ですが後悔は微塵もありません。
 寧ろ、あの時手に入れることができなかった単行本たちを自分のお金で、しかも紙の本を手に入れることができただけでなく、あの時買っておけば良かった…という後悔を少し晴らすことができました。


電子書店で購入しなかった理由

 「電子なら全巻購入できるだろ」と言われるかもしれませんが、いまいち電子を信用できていない節がありまして…。
 というのも数年前にテレビ番組などの見逃し配信を行っていたアプリに突如サービス終了のお知らせが流れてきました。当時Xでもかなり話題になったので覚えている方もおられるかと思います。話題になったのはサービス終了だけじゃありません。ダウンロードした映像などもサービス終了後は一切見ることができないということで、私の中の電子配信サービスに対する不信感が一気に募っていきました。
 講談社は確かに大手です。おそらく今後も大ヒット作をクリエイターの方々が生み出してくれるかと思います。ですが、会社自体がいつまで残っているかということは未来人にしか分かりません。会社は残ってもアプリは当時の配信サービス同様終了してしまうかもしれない。最悪、課金してダウンロードしたコンテンツを今後一切読めなくなるかもしれない。そう考えるとどうしても電子書店で購入することができませんでした。(あと個人的に作者さんが描かれている後書きが大好きでして、電子書店でそれらを見ることが可能かどうかも分からなかったというのもあります)
 何なら過去にやらかしで作者の方から特定アプリ内の作品を引き上げられた過去もあります。流石にリスキーすぎる。


本作をもっと成熟した年齢の頃に読みたかった

 別に今の自分が成熟した人間とは一度たりとも思った事がありません。寧ろ成長したの体つきだけで後は殆ど変わってないんじゃないかと思います。
 ですが、それでも本作『放課後カルテ』をもっと高校生の頃から定期的に読みたかったという思いだけは未だに残り続けています。
 というのも高校生の頃、硬式テニス部に所属する同級生の部長がいました。私は2年生の時に自業自得で退部したのですが(主に練習態度の悪さ)、それ以降も彼とは定期的に連絡を取り合っていました。会話の内容は主にテニス部のことや恋愛関係のお話です。多分、副部長や部員には言えなかったのでしょう。ガス抜き程度に思われていたのでしょうが、人の愚痴を聞くこと自体は苦ではないですし、彼の本音が垣間見えたのも面白かったです。
 そんなある日、何気なく彼が「今日、病院行ってきた」と言ってきました。何の病気なのか尋ねると”川崎病”とのこと。もうほぼ完璧に治っていて、最後の予後観察のために行ったのだそうです。ここで「お疲れ様」とか「病気のことはよく分からんけど大変やったね…」と言えれば良かったのでしょう…。ですが開口一番に私が発した言葉は「それ、誰かにうつったりしないの?大丈夫?」というものです。←
 川崎病について詳しくはリンクを見て貰えれば良いのですが、簡単に言えば血管に炎症が起こる病気だそうで、患者は主に4歳以下の乳幼児に多いと言われています。今ではこの病気が基本的に人から人へ伝染するものではない、というのは知識として持っています。
 ですが、無知ゆえのあまりに失礼な発言。それを知ったのは卒業後。既に別件で彼からはLINEをブロ解(ブロック解除)されており、謝罪の機会も無いまま今に至ります。
 彼が今、どこで何をしているか、私は分かりません。私も別件で高校生の頃の同級生には基本的に会いたくないので。
 ただ、もしも奇跡的に彼に出会えた場合は、あの時言えなかった謝罪の言葉を伝えようと思います。たとえ自己満と思われてもそれだけは変わりません。
 なぜこのような自分の過去を書いたかというと、『放課後カルテ』1巻にて、睡眠に関する病気を抱えた女の子に対し、同級生の男子が笑いながら「なんだよ、居眠りの病気なんて!」「都合良すぎねー?」と言うシーンがあります。それに対して牧野は「周囲の人間が病気を知らないことで知らず知らずのうちに当人を追い詰める。どれだけ酷いことをしたか自覚しろ」と教室内で彼女のクラスメイトに説教?します。
 知識は時に、武器にも盾にもなります。「無知は罪」有名な言葉ですが、まさしくその通りです。そして「言葉は刃物」にもなります。
 少なくともあの時、知識が無いなら無いでもっと相手を気遣った発言ができたのではないかと。その上で病気について調べ・聞くことで相手をより理解することができたのではないかと思います。
 そして、睡眠の病気を抱えた女の子は最後に「私をはじめて見つけてくれた先生だよ」と笑顔で答えています。他にも様々な病気に関するお話や、子供の考えなどが登場しますが、私は何と言われようとカルテ#1が『放課後カルテ』の中で最も面白く、ためになる最高の話だと思っています。


最後に、ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。
現在BE・LOVEの方で『放課後カルテ』が短期集中連載されているそうなので、よければぜひ読んでみてください
また、第17巻が2024年11月13日に発売されるそうなので、そちらもぜひよろしくお願いいたします<(_ _)>




現在1話が無料で読めます

日生マユ先生の別作品です、こちらも本当に良い作品なのでぜひ

通販だとまだそこそこあるみたいです(アソシエイト?には登録しておりません)

全巻紙で揃えることができたのはここのお陰です


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