見出し画像

写実画の技術

初投稿します。
SNSをしていたら油絵での写実画(リアルに描く絵)の描き方を良く聞かれます。
たしかに写実画ってすごい技術が必要だと思われがちですが意外とそうではありません。
時間をかければ描けます。その時間とは絵の具に慣れるまでの時間も含みます。

最初に油絵を描き始めた頃は「こんな扱いづらい絵の具でどうやって絵を描くねん」と大半の方は思うわけですが、全ては慣れなのです。

ちなみに僕は慣れるまで5年はかかりました。
覚悟してください。

じゃあ慣れるまでは写実画を描けないのか?と思いますよね。そんなことないです。描けます。余裕です。アホです。

まず描きたい写真を用意します。そしてその写真をプリントするかタブレットやPCに表示させます。
(僕はタブレットに表示させていつも描いてます)

その写真をよく観察して描いていく訳ですが、まず形を取るところから始まります。写実画というもの形を狂わす訳にもいかないので転写作業を行います。
転写の方法は色々あります。
1.写真の下にカーボン紙を敷いてから写真をなぞりキャンバスに転写する方法。
2.写真にマス目を引き、それと同じようにキャンバスにもマス目を引きマス目を追って形を写していく方法。
3.プロジェクターを使用してキャンバスに写真を投影させる方法。
様々な方法で転写ができます。
3が一番手っ取り早いです。
ただし3はキャンバスとプロジェクターの位置決めを疎かにすると端の方が歪になりやすいので注意です。

形が完成すると、色塗りに入ります。
写実画でも作家によって進め方が人それぞれ違います。
ある人はイエローオーカー(しぶめの黄色)やバーントアンバー(しぶめの赤)を使用して影から塗り進める方法。
ある人は写真を白黒に変換して、その写真通り白黒で塗ってから乾燥させて有彩色(色のついた)絵の具を化粧するみたいに塗っていく方法。
ある人はパレット上で完璧に混色を行い写真と同じ色を作り塗る方法。
ある人は初めから小筆を使用して絵の端から描き進めていく方法。
作家の性格が出ますよね。

この中でも初めから小筆でちまちまと塗っていく方法が時間はかかりますが、確実に写実を描けます。
ただし根気が必要です。

タブレットやPCの方は写真を目一杯拡大してみてください。そしたらピクセルが荒くなりますよね。
そしてその一つ一つのピクセルの色を作っていきます。簡単でしょ?
パレットの上で混色をしてそのピクセル通りの色を作ったらあとはキャンバスの上に絵の具を置くだけ!

最初の頃は混色に手惑いますが、慣れてきたら余裕です。頑張ってください。

タブレットにサランラップを巻いて、その上に混色した絵の具を置くことによって写真の色と混色した色の差がわかります。
正解ならキャンバスの上に写真と同じところに混色した絵の具を置いてくださいね。

とまあ、写実画ってこれの連続な訳ですよ。
なんか修行みたいなものですよ。
どうですか?楽しそうですか?
意外と無心になってできるので面白い時もあります。
メンタルに左右される描き方でもあります。
集中力がある方には向いているかも?

なんか疲れてきました。
長文を打つのも写実画を描いてるのもなんか似てます。
集中力が切れてきました。
なので今日はここで終わります。

次回は使用絵の具について解説します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?