親父に教わった100の考え方その6 喧嘩両成敗
中学3年の春のことです。
何故か変に頭が回る私は、生徒会の副会長に立候補して、内申書の評価をあげようと言う作戦にうって出ようと思いました。
出来れば、無投票で勝つため周りの友達で立候補しそうなやつに根回しして出ないように頼みまくりました
しかし、一人の裏切りが出たのです、それもよりによって、同じ野球部の女の子にもてるタイプの背が高く細身の男
私の立候補動機が不埒なうえ、
絶対的に女子人気がそっちに行き私は勝てないと思ったのですが、私の後輩の野球部員が、私の為に動きまくりまくってくれ
投票の結果、相手陣営にダブルスコアの差で勝ちました
しかし、それから1週間もたたない時に事件は起こりました
落ちた男が、クラブの部室で私に聞こえるようにののしりだしたのです。「あいつなんか、内申書上げるためだけやん、あいつが副会長ならこの学校も終わりやな」
カチンときた私は、そいつにとびかかり鉄拳制裁をくわえてしまいました
次の日、そいつは学校を休み、そして、私は野球部の先生から呼び出しをくらいます。
先生曰く、お前なんか副会長辞めてしまえ、明日には辞退の紙書いてこい
まだ、当選して、一週間しか立ってません
先生は理由を聞くこともなく、そう言って立ち去りました(もちろん理由を言ったところで暴力はダメなのはわかってましたが)
するとその夕方、野球部の先生、学年主任の先生、教頭先生の3人がうちの家にやってきました。
私が玄関に出ると、先生が 「お父さんいてるか?,呼んでくれるか?」といわれ、私はふてくされながら、親父に先生が来てるといって暴力を
ふるった出来事も言わず、親父に伝えると、私は二階の私の部屋で、数分後に呼ばれ叱られるであろうびくびくしながら言い訳を考えながら
待っていました。
すると事情を先生から聞き終えた親父の呼び出しがありました。
先生3人の前に親父が座り、親父が私に横に来るよう促され、そのまま親父の横に座らされました。
すると、親父がこう言ったのです
「理由はどうでもええ」
「お前、相手に殴らしたか?」
私は「一方的に僕が殴って、相手には、殴らしてません」
「それはあかんなぁ、相手にも殴らせな、喧嘩両成敗って言う言葉知ってるか?、喧嘩はしてもええけど一方的だと喧嘩とは言わへん」
先生が「喧嘩はダメですよ」といった時
親父がまたまた
「先生やって学生の時喧嘩の一つや二つしたでしょ、私も沢山しました、今回はうちの息子がしたことは喧嘩になってない、だから今回は
相手の家に行って謝りに行かせます。それでいいでしょ、」
そして今度は私に
「今度からは、相手にも一発くらい殴らせとけ」
先生がきょとんとした顔が今でも忘れられません
そして、その言葉に納得して相手の家に謝りに行き頭を気持ちよくすいませんでした。とさげたことを思い出します。
なるほどと感心させて尚且つ謝りに行かせる
先生の面目もたち、又私も納得するって、親父はある意味言葉の魔術師だと思った事件でした