変わりゆく未来 第12話
翌日、みんなにお別れを言って、私は一足先に、旅館を後にした。その日のうちに、地元の駅に着いた。果たして、内田さんはどんな人なんだろうか。ほどなくして、内田さんの方から声を掛けてきた。
「千鶴子」
「ありがとう。ここまで来てくれて。」
「何言ってるのよ。友達じゃない。」
私は内田さんにお願いした。
「変なこと言うけど、私の家知ってる?」
「ん?どういうこと?」
「私の住まいまで連れて行ってほしいの。」
「いいけど、ここからすぐよ。でも、あなたの家なんだから知ってるでしょ?」
「知らないの。記憶がないの。」
「え、どういうこと?」
「家でお話しするわ。」
「わかった。」
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