社会科①社会科の目標について考察する
自分は社会科を専門としているので、日々授業実践をして、自己研鑽に励んでいます。
今回は、
「小学校学習指導要領(平成29年告示)」「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 社会科編」
の一部を改めて読み解いて自分なりの解釈をし、授業実践に生かしていきたいと思います。あくまでも自分なりの解釈になるので、ご了承ください。
「小学校学習指導要領(平成29年告示)」では,社会科の目標を「社会的な見方・考え方を働かせ,課題を追究したり解決したりする活動を通し て,グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の 形成者に必要な公民としての資質・能力の基礎を次のとおり育成することを目指す」とされています。
〇社会的な見方・考え方について
小学校においては,「社会的事象の見方・考え方」について、「位置や空間的な広がり,時期や時間の経過, 事象や人々の相互関係などに着目して(視点),社会的事象を捉え,比較・分類し たり総合したり,地域の人々や国民の生活と関連付けたりすること(方法)」と記載されています。
要点を整理すると、社会的事象を
「位置や空間」
「時期や時間」
「事象や人々の相互関係」に注目して捉え,
そして
「比較」
「分類」
「総合」
「関連付け」をすることだと捉えられます。
学習問題などの問いを設定するときには、空間、時間、事象や人々の相互関係に注目できるように子どもちに示して、設定するようにていきたいです。
そのような見方・考え方から離れすぎると、指導要領にない、単なる子どもの興味による問題設定になり、収拾がつかなくなってしまいます。
また、問題解決の過程では、比較、分類、総合、生活との関連を意識して調べていくことが重要となります。
様々な社会的事象を単体のものとして捉えて、覚えていこうとしてしまうことが、社会科が暗記科目と言われるひとつの所以かもしれません。
事象を比較することで、違いを明らかにしたり、
分類することで、事象の同質性や差異性を捉えたり、
総合することで、抽象度を上げた仲間分けをし、深く理解したり、
市民や国民にどのように関連しているかという視点で考え、自分たちとのつながりを意識したり、
そのようにしながら、問題解決をしていく必要があると考えます。
社会科が社会科である所以は、やはりこの、社会的事象の見方・考え方を働かせるというところにあると思うので、この視点を意識して授業に臨んでいきたいです。